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『ギ・クロニクル』第三夜(End 04「覚醒」)

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Twitterスペースをお聞きの方へ:
本コンテンツはリアルタイムの興奮をみなさんと共有するため、声優さんにもあえて脚本を事前にお渡しせず、皆さんとおなじ画面を直接読んでいただいております。
そのため、つっかえや読み間違え等が発生することがあります。
ご不便をおかけしますが、コンテンツの性質としてご承知いただければ幸いです。

「解説コーナー、
 第3かーい!!」

『トリとゴリラのなぜなに話』
 ではなかったか
 というかおまえ
 なにしれっと生きている」

「根に持ちますねえ……
 半殺しにもなったってことで
 水に流してくださいよ~。
 
 イクサオトメさんってば
 そもそもきゃしゃですし、
 ちょっと肌ツヤは
 ゾンビっぽいですけど
 言うほどゴリラじゃないので
 気にしなくていいですよ」

「おまえ
 おまえ
 おまえだけなんだよ
 言ってるのは
 
 この不毛な
 ツッコミなるもの
 
 3回目ともなると
 慣れてきたような
 疲れきってきたような」

「おっしゃいますけども、
 実際の解説中だと
 イクサオトメさんのほうが
 ボケがちですよね?
 
 相当えぐいですよ、
 イクサオトメさんのボケ。
 清純女子の裏垢くらいえぐい。
 ……字面ひどいな。
 失礼。いまのナシで」

「なにをまた意味不明な
 
 我はべつに自然体である
 
 それより解説はまだか
 
 はやく話したい」

「ノリノリじゃないっすか
 イクサオトメさんったらも~!
 
 (ぼそっ)
 実は今回折り返しなんですけど
 いいのかな、こんなノリで……」

「なにかいったか」

「いえいえ何でも!
 今回の解説、はじまりで~す!」

「……
 
 今回の巡礼の流れだが
 ヨーズが最初に『犠』となり
 『狼』は一度 なりをひそめた
 
 しかしクマ襲撃時
 フレイグがなんかおかしくなり
 ピリピリしたなか『儀』に入る
 
 結果 無難にも
 『誰も犠としない』が選ばれ
 しこりを残しつつも4人全員で
 夜を越すこととなった」

「しかし……翌朝なんと
 ビョが死体で見つかるのだ
 
 信仰対象を失ったフは
 静かな破滅的狂乱に陥りつつ
 最後の『儀』に臨むが……
 全員同数の指名を獲得し
 誰も『犠』とされなくなった。
 
 その無様を嘲笑するフに対し
 ゴが非難と罵声を投げたところ
 突如キレたフが
 全員めった斬りにて殺害
 そのまま雪中を暴走して
 終了となった
 
 なんという乱暴な結末だ」

「まったくもって同意ですが……
 
 これを額面通りに受け取ると、
 フレイグ氏が自覚のない『狼』
 だった、という至極真っ当な
 結論になるでしょうか?
 
 クマ殺し、ビョルカ氏の死、
 推理パートでの狂乱に、
 最後の大立ち回り……
 
 どう考えても尋常の人には
 おさまらない存在ですよね?」

「わかる
 わかるぞ
 そう考えたくなるのは
 『理』でいえば確かに
 フ以外に怪しい者はいない
 
 しかし 『理』など我に預け
 よく聞くがいい
 
 『おまえらの言う狼』だが
 多くの場合
 本人は『狼』の自覚をもつ
 また
 『嘘がうまくなる』といった
 効力は伴わない」

「おおっと!
 これは超重要情報ですね!
 作中で心配されたような
 『無自覚の狼』は多くの場合
 いないとのこと!
 
 そして……
 
 『多くの場合』
 『多くの場合』
 『多くの場合』
 
 例外が想定されていると
 いうことは!
 『狼』は他の誰かもなりうる、
 ということでいいんでしょうか
 イクサオトメさァァァん!!?」

「……
 
 ナンノ
 コトカナ」

「ごまかしがドヘタ!!
 
 ふむ……しかしそうなると、
 
 最後らへんのフレイグ氏は、
 明らかにその『自覚』
 至ってませんでした?
 
 つまり……
 『狼』になっていた、とか?」

「ナンノコトカナ!?」

「勢いよく言ってもドヘタ!!
 
 これは考察班各位には、
 とっても大きなヒントに
 なったような気がします!
 アオイトリを!
 不肖アオイトリをほめて!
 ほめ殺して!!」

「……もういいだろう
 『プレイヤー』とやらどもが
 検証だか考察だかするなら
 過度な踏み込みは禁物だろう」

「はっその通りです!
 イクサオトメさんってば
 そんな気配りもできたので?」

「我はヴァルメイヤ
 死と生を司る
 人生の楽しみの機微にも
 詳しいつもりだ
 
 たとえばフとビョとヨの間の
 三角関係の機微を
 克明に語ることも可能だぞ」

「それは!
 やめましょう!
 なんか一気にゲスくなるので!」

「そうか
 
 そうか
 
 あとでちょっと聞いてほしい」

「個人的には、是非に」

「……そんなところだが
 
 ところでおまえ
 肌ツヤがゾンビっぽいって
 どういうことだ」

「ありえないくらい前の悪口
 取り返しに来ましたね!?」

「我は配色が彩り豊かだから
 肌が少し暗く見えるだけだ
 色でいえば
 おまえも大して変わらんだろ
 
 ん
 
 そういえばおまえと我は
 なんだか雰囲気が似ているな
 
 おまえも神なのか」

「ににに似てますかね!?
 神、そうわたしも実は
 いっぱしの神のはしくれ、とか
 デタラメは言えない──ッ!!
 おいおい語るってことで
 わたしの正体は秘密です!」

「お
 おう
 まあいいが
 
 ところでゾンビとは何だ」

「ライブ感あるボケまで駆使!
 精度が回数重ねるたび上がって
 る末恐ろしさよ……
 
 簡単に言えば動く死体ですね」

「なにい
 我の関知せぬところで
 そのようなものをつくった
 ものがいるというのか」

「技術から魔法まで色んな方法で
 墓の住人を動かすのが
 今にちの流行なんですよ」

「ゆるせぬ
 ゆるせぬ
 神罰だ
 
 ヴァルメイヤ・ランチ
 とおう(ごそごそ)」

「トリカブトがお弁当の中にッ!
 (ばたーん)」

「今回も
 正義はなされたな
 
 さあ『プレイヤー』とやら
 おのおの備えよ
 
 『次』の巡礼をはじめる……」
 

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