楽曲提供は『NieR』のMONACA! ゲームミュージックファンも注目するしかないだろ
アイドルといえば楽曲のリリースが必須だ。最近のアイドルは楽曲のクオリティが高く、楽曲の良さに惹かれてアイドルのファンになる、所謂“楽曲派”なる層もいる程である。
筆者も毎月のようにタワレコに行ってはアイドルコーナーで個性的なアイドルの音源を買い漁る自称“楽曲派”なのだが、最近のアイドル楽曲の幅の広さとクオリティには驚きしかない。もやは、掘り尽くされていない音楽ジャンルはないのではないかというくらい、なんでもアリな状況である。
さて、気になる「GEMS COMPANY」の楽曲は……『ニーア』シリーズなどの楽曲を手掛けているMONACAが提供していくとのことだ。MONACAは、『アイカツスターズ!』や『アイドルマスター シンデレラガールズ』など多くのアニメ・ゲームの楽曲を手掛けてきているほか、上坂すみれさんや三森すずこさんにも楽曲提供をしている音楽制作会社で、特定の音楽ジャンルに偏らない楽曲をリリースしてくれることも期待できそうだ。
イベントでは彼女たちと触れ合えることはできるのだろうか?! そして早くも新メンバーの募集が開始!
という具合で活動していく「GEMS COMPANY」だが、楽しみなのはライブやリリースイベントで、“どのような形でファンの前に姿を現してくれるのか”ということだ。また、CDなどをリリースした際に、リリースイベントでの特典会はどのような形になるのだろうか。これまでに前例のないアイドルグループだけに、その興味は尽きない。
そして「GEMS COMPANY」では、追加メンバーの募集もするとのこと。現在のアイドルグループは加入と卒業を繰り返しながら成長していくグループが多いのだが、このことからも「GEMS COMPANY」が長期的な活動を予定していることが理解できる。新メンバーにはどんな女の子が入ってくるのか楽しみだ。
なお、詳細に関しては募集ページを確認して頂きたい。
バーチャルキャラクターと音楽活動の未来像
駆け足でGEMS COMPANYの詳細を追ってきたが、最後にこれまでに登場してきた音楽を絡めて活動するバーチャルキャラクターたちのケースには、どのようなものがあったのかを振り返ってみたい。
そのパイオニアは、やはり初音ミクだろう。ホログラムで再現された初音ミクがステージに立ち、歌ってパフォーマンスをしたことは大きな話題となった。筆者も2012年に開催された“ミクの日大感謝祭”に参加したのだが、ミクがステージ上に存在しているかのような演出と技術に、新しい時代の到来を感じたものだ。
一方、男性アイドルシーンではすでに先駆けとなるグループが活動している。ユークスが運営しているAR performersという4人の男性パフォーマーがそれで、彼らはエイベックスに所属して楽曲をリリースするなど、バーチャルアーティストグループとしての活動を行っている。
またバーチャルYouTuberとして活動するキズナアイは、今年の4月に開催された“ニコニコ超会議2018「超音楽祭」”に出演し、ライブを披露。彼女もまた、バーチャルYouTuberに留まらず音楽を絡めたアイドル活動へとシフトしつつあるのかもしれない。
同じように2016年と2018年に“闘会議”や“ニコニコ超会議”でライブを披露している『スプラトゥーン』シリーズに登場するアイドルユニット「シオカラーズ」、そして『スプラトゥーン2』の「テンタクルズ」は、ゲームから飛び出したバーチャルアイドルだと言えるだろう。
※映像は「DMM VR THEATER」で2015年9月に開催された『hide crystal project presents RADIOSITY-prologue-』のもの。ピンク スパイダー」の初ライブがホログラフィックにより実現した。
そして、ちょっと路線は違うのだが、2007年に活動を再開させたX JAPANは、東京ドームでの復活ライブの際、ギタリストであるhideが残した映像をホログラムで表現し、ステージでメンバーと共演させたことがあった。当日、取材でライブを観ていたことはライター冥利に尽きるのだが、今思い返してみると技術的なことや目指す方向は現在のバーチャルアイドルたちと同じ方向を向いていたのだなと考えることができる。
こうした新しいアイドル像や音楽活動の形に「GEMS COMPANY」の存在が加わっていくことになったのだ。
限りなくリアルアイドルに近い「GEMS COMPANY」
「GEMS COMPANY」の紹介に際し、初音ミクやキズナアイ、シオカラーズなどを例に出したが、これらのアーティストと「GEMS COMPANY」が決定的に違うのは、リアル世界で生きる女の子(中の人)が存在しているという点である。彼女たちは恋愛をすることもあるだろうし、グループの規則を破ってしまう可能性だってある。それに何らかの理由でイベントやライブを欠席してしまうこともあるかもしれない。また、突然の脱退や卒業発表がることも──。
これらはネガティブな要素を兼ね備えてはいるが、アイドルファンにとってアイドルたちの予期せぬ出来事に驚いたり動揺するといった一喜一憂もまた、アイドルシーンを楽しむ要素のひとつとなっているのである。
そういう意味では「GEMS COMPANY」はバーチャルな存在でありながら、限りなくリアルのアイドルに近い存在だと言える。単なるデータとの交流ではない、彼女たちとの人間味ある交流や人間らしいニュースにも期待しようではないか。さらに近い将来、国内最大のアイドルイベント“TOKYO IDOL FESTIVAL”へ「GEMS COMPANY」が出演するという事態になれば、こんなに面白いことはない。ぜひとも実現してほしいものだ。事務所がディアステージなので、その可能性は高いと思う。
新世代の女性アイドルグループ「GEMS COMPANY」の誕生は、アイドルシーンに現れた新星であり、異端児でもあり、そしてネクストジェネレーションなのである。そしてそれを手掛けるのが、スクウェア・エニックスと齊藤陽介氏であることが大変興味深い。果たして彼女たちはどのような道を歩むのだろうか──。
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