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感染者と戦うサバイバルアクション『Days Gone』は“100時間”は遊べる。ただのゾンビゲーでは終わらない人間のリアルな生き様を描くストーリー

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 2019年4月26日に発売予定のプレイステーション4用ソフト『Days Gone』メディア向け先行体験会が、2月28日に開催された。

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 『Days Gone』は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが手掛けるオープンワールドのサバイバルアクション。突如発生したパンデミックにより人間社会が崩壊し、「フリーカー」と呼ばれる思考を持たない感染者がはびこる荒廃した世界が舞台となっている。

 主人公の賞金稼ぎディーコン・セントジョンは、パンデミックのなかで妻であるサラを亡くし、自らの生きる意味を求めて旅を続けていく、というストーリーだ。

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浦野圭氏

 本体験会では、始めに『Days Gone』ローカライズプロデューサーの浦野圭氏が登壇し、挨拶とゲームの紹介が行われた。浦野氏は挨拶の中で、「『Days Gone』のメインストーリーは30時間ほどでクリアできるものとなっており、サブミッションもコンプリートするには100時間以上プレイできるゲームです」と語った。

 また、本作は東京ゲームショウ2018でも試遊が行えたが、浦野氏によると、今回はゲームショウの体験版から大きく変わっているとのことで、グラフィックの向上のほか、UIや敵の強さの調整などを変更点として挙げた。

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 試遊は前半1時間がゲームの冒頭シーンからプレイできるもの、後半1時間がゲームを少し進めたセーブポイントから開始し、複数のメインストーリーやサブミッションを体験できるものとなっていた。

 なお、筆者は今回が『Days Gone』初プレイとなる。そのため、まっさらな初心者目線からの体験レポートをお届けしたい。

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 プレイを通してまず印象に残ったのは、やはり「フリーカー」の存在。グロテスクなビジュアルというインパクトも強いが、急に扉を突き破ってきたり、突然画面外から飛んでくるなど行動に意外性があり、常に気の抜けない恐怖のサバイバルが体験できた。

 プレイ中は奇襲によってあっけなくやられることも多かったが、やられてもすぐ近くの地点から再開できたり、周囲にあるクルマや空き家から弾薬や回復アイテムといった物資をある程度調達できるので、ストレスなくトライ&エラーを繰り返しながら進められた。

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 基本的な武器は銃となるが、ナイフやボーガンも使用可能で、さらには道中で拾ったバットなども武器にできる。銃は当然のことながら弾数が限られているし、使い続けると壊れる武器などもある。いつ物資を入手できるのか、いつどこから敵が出てくるのか。予想できない状況の中、限られた武器を活用して戦術を練っていく緊張感は、サバイバルアクションならではの味わいだ。

 また、自由度の高いオープンワールドだからこその良さも満載で、道のない場所を強引に進んでみたり、目的地を無視してブラブラ歩き、画面を埋め尽くすほどの「フリーカー」の巣を見つけては興味本位で飛び込んでみたりするなど寄り道も楽しく、浦野氏が語ったように100時間以上はプレイできそうな印象を受けた。

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浦野圭氏(左)、立山斉氏(右)

 試遊前半、後半の間では、浦野氏と『Days Gone』ローカライズスペシャリストの立山斉氏が登壇し、質疑応答の時間が設けられた。

●質疑応答

──オリジナル版から変更されている点、調整されている点はありますか?

浦野氏:
 現在、日本国内の販売においてはCERO「Z」(18才以上のみ対象)を想定しています。ゲームプレイ中の表現は、基本的には海外版と同じですが、CEROの規定に準拠しております。

──東京ゲームショウでの試遊が大量の「フリーカー」と戦う戦闘がメインであったことに対して今回の体験会ではストーリーに注目していただきたいと、プレイ中に浦野さんからお話がありましたが、改めて本作のストーリーの見どころを教えてください。

立山氏:
 開発がこのストーリーで一番力を入れていた点として、パンデミックが発生して人間社会がすべて滅んでしまった後、生き残った人間たちがどのような反応をするのか、そしてどういうふうに生きていくのか、存在を続けていくのかをリアルに演出することがありました。

 また、生き残った人びとの生き様は正解がひとつではなくてあらゆる可能性があり、本当にたくさんの登場人物やコミュニティーが存在するゲームなのですが、そういったさまざまなあり方を描写しております。

 深い絶望や葛藤、復讐であったり、そういった感情を乗り越えるための愛や友情、助け合い、希望などを見出す作品となっています。その中で、主人公のディーコンが生き残っている人たちとどう接するか、どう取り引きしたり、協力関係を結んだりするのか。関係を築いていく上で、ディーコンがどう変わっていくのかという点を楽しんでいただければと思います。

浦野氏:
 本作はゲームのジャンルでいうとオープンワールドのサバイバルアクションゲームですが、このサバイバルという点も注目していただきたいと思います。

 たとえば、移動手段でディーコンの一部ともいえるバイクは、燃料が減ったら自分で探して補充しなければならないし、バイクが障害物に当たりすぎた場合は自分で修理しないといけない。そういうところも含めて、崩壊した世界のリアルなサバイバルを体験していただきたいと思います。

立山氏:
 開発からのメッセージとなりますが、キーテーマのひとつとして、「生き残るだけが“生きる”ではない」という言葉がありまして、この深い絶望のなかでいかに希望を捨てずに前に進むか。また、その希望をどうやって見出すかも大きなひとつのテーマとなりますので、それを巡ってディーコンがどう行動するのかもぜひお楽しみください。

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 ストーリーに関する言及はネタバレになりかねないため詳細は控えるが、たしかに立山氏のコメントにあるとおり、ディーコンは妻を亡くし、その絶望や世界に対する葛藤の一部を見ることができた。

 本作は「フリーカー」による恐怖体験とオープンワールドならではの自由度の高さも魅力だが、それだけではなく、崩壊した世界だからこそ露呈する人間の感情、生き様を丁寧に描写した濃密なストーリーも十分に楽しめる作品といえるだろう。

(C)Sony Interactive Entertainment LLC. Developed by Bend Stidoo.

ライター/ムニエル

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ライター
ムニエル
大学時代はフリーライターとしてスマートフォンゲーム、インディーゲーム、eスポーツ関連の記事を執筆。週刊誌の編集も経験する。DTMを嗜み、特にゲームBGMとクラシックを愛する。

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