冬のひだまりがことのほか暖かく感じられる寒冷の候、みなさまいかがお過ごしでしょうか。私は……なんと他人の金でセガのゲームを買い漁っていました!
今回の企画は「セガのセールの中から1万円分好きなゲームを買っていいからその中から選んだゲームを紹介する」という夢のような企画なのです。ゲームライターって、最高ですよね!ヒャハハハハッ!!
他人の金で食う焼き肉も他人の金で食う寿司も美味い美味いとはよく言いますが、他人の金で買うゲームが一番楽しいですよ、これは!!
という事で今回はPlayStation Storeおよびニンテンドーeショップにて販売中の一部PlayStation 5/PlayStation 4/Nintendo Switch/ニンテンドー3DS用タイトルを対象とし、期間限定の特別価格で販売する「セガ 年末年始スペシャルセール」から、私が電ファミに握らされた1万円でどのゲームをチョイスして遊んだのかを振り返って行きましょう。
文/ジスマロック
『プロセカ』ファンにもオススメ!『初音ミク Project DIVA MEGA39’s』
まず一作目はこちらの『初音ミク Project DIVA MEGA39’s』。
「初音ミク × セガ プロジェクト」の10周年を記念し、シリーズ初のNintendo Switchで発売されたProject DIVAがこの『初音ミク Project DIVA MEGA39’s』。
従来のボタン操作の「アーケードモード」に加え、何と今作では「タッチプレイ」が初登場!
Switchを形態モードのままテーブルに置いてしまえばあら簡単!
Joy-conを外してSwitch本体を両手で持ってしまえば、タッチ操作でほぼスマホの音ゲーと同じように遊べちゃう!
そして「ボカロのスマホ音ゲー」と言えば……そう! 『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク』!!
iOSおよびAndroidで大好評配信中の音ゲー、『プロジェクトセカイ』。魅力的なキャラクター達がバーチャル・シンガーと共に織りなすストーリーに豪華ボカロPのオリジナル楽曲も最高!
電ファミのプロセカシナリオライター陣インタビューもなかなか面白いので、既にプロセカを遊んでいてまだ見たことがない人は是非ご一読を。
『プロセカ』ネタバレ全開シナリオチームインタビュー! 苦しくなる展開もあるけれど、不安になりすぎずに見守ってほしい
今回のセールは『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』や『ペルソナ 5 ザ・ロイヤル』などの大人気タイトルが大幅プライスダウンしているとてもお得なセール。間違いなくそっちの方が狙い目だしセガもそっちの方を宣伝して欲しいのでしょう。
しかし私は初手Nintendo SwitchでProject DIVA。何故なら私は今、『プロセカ』にめちゃくちゃハマっているから!!
私と同じくプロセカにドハマりして毎日毎日木人拳みたいなユニット経験値稼ぎに励んでいるあなたも、多分今回の『初音ミク Project DIVA MEGA39’s』のタッチプレイであればプロセカの音ゲー経験値をそのまま引き継いで遊べてしまうのでは!?
「いやそんな個人的な理由でジャッジアイズとペルソナ無視とか許されるんか?」とお思いの方もいるでしょう。だって「1万円で好きなゲーム何でも買っていい」って言われたんだもん!私に手綱を握らせたことを後悔しろッ!!
しかも私、リアルガチボーカロイド世代ですからね? 中学生の頃カゲプロにハマりすぎて「メカクシ団」というカゲプロオタクが集まったLINEグループに所属してた最悪のエピソードまで持ってますよ?
でもあの時ああいうことをしていたから今こうしてネタがひとつできている訳ですし、決して無駄なことではなかったと思います。あの時同じグループに入っていた顔も名前も知らないメカクシ団のみんな、お元気ですか?
しかしそんな私がボカロにゴリゴリハマっていたのも中学の頃まで。プロセカで「テレキャスタービーボーイ」などさまざまな令和ボーカロイド楽曲に触れたはずなのに未だにSpotifyでヘビロテするのは「夜咄ディセイブ」に「放課後ストライド」。完全に魂が平成ボーカロイドに縛られている。
どうにか令和ボーカロイドに追いついてやろうと今回の『初音ミク Project DIVA MEGA39’s』を購入したのですが……収録曲が全体的に平成ボーカロイドオタクにも優しい!「ミラクルペイント」に「スイートマジック」、比較的新しめな楽曲でも「エイリアンエイリアン」に「ロキ」!平成に取り残された私でも大体知ってる優しさ!!
さらにダウンロードコンテンツの「楽曲追加パック」を購入することで本来収録されていない楽曲までプレイ可能!「グリーンライツ・セレナーデ」や「劣等上等」などのプロセカ収録楽曲も多数収録されているので、プロセカのMVとProject DIVAを比較してみるのもまた一興でしょう。
プロセカはどちらかと言うとプロセカオリジナルキャラクター達がボーカロイドと共に歌って踊るMVが多い一方、『初音ミク Project DIVA MEGA39’s』はボーカロイド本人がメインのMVが大多数を占める。両者の3Dモデルにも若干どころかかなりの差異があるため、媒体によってのボーカロイドの表現の違いを比べてみるとより一層楽しめると思います。
「いやお前やっぱりセールにこぎつけてプロセカの話したいだけだろ!?」という罵詈雑言が各所から飛んでくるのが聞こえますが……セガ、ColorfulPalette、私が何を言いたいか分かるな?
まだまだここからセールのゲームを紹介……ってあれ?
『初音ミク Project DIVA MEGA39’s』が50%OFFで3294円、40%OFFの楽曲追加パックで594円……お、おかしい! もう4000円も使ってるじゃないか!!
あ、アレ……?私の感覚だとまだ2000円ぐらいしか使ってなかったはずなのに……。
家計簿を一度もつけたことがない私のガバガバ金銭感覚がここで発揮されてしまいました。
読者のみなさまもお気づきでしょう。1万握らされたからと調子こいてボカロを買ったら4割消し飛んで『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』も『ペルソナ 5 ザ・ロイヤル』も買えなくなりました。
いやどうすんのこれ!?!?
こういうのを「企画倒れ」って言うんじゃないのか!?
ワンコインで名作レトロゲームが遊び放題!『SEGA AGES』シリーズ
プロセカの話をしたいあまり、初手で4割消し飛ばした私が藁にもすがる思いで選んだのはこちらの『SEGA AGES』シリーズ!
SEGAの名作レトロゲームを現行プラットフォームで遊べるダウンロード専用タイトルですが、なんと今回のセールでは大抵の作品が最大50%OFFの499円~699円!昼食代を抜けば『スペース・ハリアー』も『バーチャレーシング』も遊び放題とは、実は今回のセールの大穴かもしれませんよ?
まあどういうことかというと、このワンコインレトロゲームを大量に買い漁って記事の尺を稼いでやろうという魂胆な訳です。遠足に持っていける300円のおやつ代で10円の駄菓子を30個買おうとするわんぱく小学生のような浅ましさにはどうか目をつぶってください。
まず最初に購入したのは1986年より稼働開始した名作横シューティング『ファンタジーゾーン』!ポップな世界観とかわいい音楽が魅力でありながら、自機の「オパオパ」を強化しながら進むシューティングゲームとしての面白さも十全に兼ね備えた一作!シューティング界の『星のカービィ』と言っても過言ではないのでは……?
とはいっても私、このゲームもう3DSで持ってるから別に買わなくても良かったんですけどね。
だったら何で買った!?!?
ただでさえ資金が消し飛んだと言っているのにすでに遊んだことのあるゲームを再度購入する体たらく、ちょっと人としてのマトモな感性を自分で疑ってしまうのですが……ま、まあ漫画とかでも物理書籍で既に持ってたやつを電子でもっかい買うみたいなことあるでしょう!?
私だって『スナックバス江』を物理で全巻揃えたのにまた電子版買ってるし……だって「深読みの仕方がエヴァを観る時のそれ!!」のコマが綺麗な状態で欲しかったし……。
まあそれは一旦置いといて、今回のSEGA AGESバージョンにはなんと「ウパウパモード」という新機能が追加されている!
実は3DS版の時点で実装されてはいたので、明確に「新要素」か、というと少し違うのですが……ショップに立ち寄らずともその場で武器を購入できる無双感は唯一無二!
「オパオパ」の弟だから「ウパウパ」というあまりに安易なネーミングもさることながら、オパオパに対する「お前弟いたの!?」という驚きもすごい。そもそもオパオパ一族って生殖機能とかあるんだ……。
そもそも私、何で3DSでこのゲーム買ったんだっけ?
確か『プロジェクトクロスゾーン』【※1】に出てきた『スペースチャンネル5』のうららが「オパオパー!」って言いながら謎の生物を召喚してて「オパオパって何…?」と思って買ったんだっけか……?
※1「プロジェクトクロスゾーン」
カプコンとセガとバンナムが手を組んだニッチなスマブラ的なシミュレーションRPG。オパオパも『スペースチャンネル5』から参戦したうららの技で登場する。CV早見沙織のレイレイの愛らしさは必見。
いや、何かだんだん思い出してきましたよ……確か高校生の頃あんまり学校に行ってなかったので安いレトロゲームを3DSに入れて遊んだりぶるらじ【※2】を聴いたり佐倉と内田のガンガンGAちゃんねる【※3】を見たりして時間を潰してたような……?
多分それでリーズナブルかつ長めに遊べちゃう横シューが結構コスパ良かったので「ファンタジーゾーンは名作」という認識がこびりついてるのかもしれない。
だとしたら当時の私、中々にナイスなチョイスをしてませんか? 学校にはあんま行ってなかったけどお前のゲーム審美眼は間違ってなかったぞ、あの時の私よ!!
※2「ぶるらじ」
アークシステムワークスより発売されている2D対戦格闘ゲーム『BLAZBLUE』シリーズを宣伝し、杉田智和氏・近藤佳奈子氏・今井麻美氏がメインパーソナリティーを勤めるラジオ番組。ラジオがメインでありながら映像面においても異様に力を入れている名番組。第8期のぶるらじDで一旦の最終回を迎えて以降「ぶるらじNEO」として不定期更新になっているため個人的に寂しい。
※3「佐倉と内田のガンガンGAちゃんねる」
「ガンガンGA」を宣伝するための配信番組。特に佐倉綾音氏と内田真礼氏の両名がメインパーソナリティーを務めている回がお気に入りだったのだが、何と2021年に佐倉氏と内田氏両名の卒業が発表され個人的に何とも言えない感慨に浸っていた。
……えっ!?ガンガンGAちゃんねるから佐倉綾音と内田真礼が卒業!?
た、確かにもう『中二病でも恋がしたい!』も『夢喰いメリー』も大体放送10年前……ハ、ハハハ……。
自分で注釈書いて自分でびっくりして自分で落ち込んできたのでそろそろ次に行きましょう。
続いてのゲームはサンダーストーム!(シェゾの5連鎖)ではなく、『SEGA AGES サンダーフォース Ⅳ』!!
『サンダーフォースⅣ』をSwitchに移植しつつ新要素を追加した『SEGA AGES サンダーフォース Ⅳ』。流石にこちらは初見プレイ。
1992年のメガドライブ後期に発売されただけあって、ドットに関してもサウンドに関してもかなりのハイレベル! 残機制でオプションや追加パーツを獲得していくオーソドックスさも分かりやすくて楽しい!!
そこまでたくさん遊んだことがあるわけではないのですが、何かと横シューティングはハマっちゃうんですよね……実は今回紹介したタイトルの中で一番遊んだのがこの『サンダーフォースⅣ』かも?
楽しい……楽しいのは間違いないんですがめっちゃムズい!
いや当時やり込んでいた方なら「サンダーフォースⅣなんてまだまだ簡単な方だぜ……メガドライブも触ったことのないお子ちゃまが……!」と思うかもしれませんが令和キッズの私からしたら十分ムズい!!
こんなんどうやってクリアしてたんですか?
しかも何と今回のSEGA AGES版『サンダーフォースⅣ』には「処理落ち削除」という機能が存在している。他のゲームであれば何をどう考えても処理落ちなど消してしまった方が良い機能なのだが、サンダーフォース筆頭に横シューは「処理落ちによるゲーム速度の低下」があって初めて敵の弾幕と対等に渡り合える!
本来であればプレイヤーを邪魔するはずの「処理落ち」が逆にプレイヤーに有利に作用する面白さも横シューの好きな所です。つまりそれが消滅するということはいつ何時であろうと通常のスピードで敵が突っ込んでくる!
明らかに速度を落とさなければ対処不可能な相手すら画面処理などお構いなしに高速で突っ込んでくるため、当時やり込んだ人もこれは中々に苦戦してしまうのでは?
そんな私みたいな令和キッズ向けに「KIDSモード」という機能が実装されている。
なんとコチラの機能は初手オプション付与でありながら何度撃墜されてもオプション+バリアを抱えて復活してくる常時コナミコマンド状態!!
ここまでやらないと対等にこのゲームと対等に渡り合えない辺り、私がいかにゲーム下手かが伝わってくるでしょう。でも「令和キッズはこっちでもやってろ」という若干舐められた視線を感じるので、「KIDSモード」って名前だけはどうにかしません?
続いてのゲームは『SEGA AGES アウトラン』!
ヨーロッパの美しい海沿いを金髪美女を乗せたスポーツカーで疾走する名作ドライブゲーム。特に競う相手も何もいない「ドライブ」特化のゲームって、逆に珍しくないですか?
ファンタジーゾーンを遊んでいても思いましたが、今逆にこの1980~1990年代のものが一周回ってオシャレに見える時期が来ている……ような気がします。
私は最近Spotifyで90年代シティポップを聴いたりしているのですが、「サニーデイ・サービス」とか「ピチカート・ファイヴ」とか、そういう懐かしさがゆえの新しさをこのアウトランからも感じます。
運転席に乗る男は半袖グラサンのイカした男固定。助手席に乗せる相手も何故か金髪の美女固定。バブル期特有の豪勢さ……なのでしょうか? 当時を知らない私には知る由もありませんが、とにかくアウトランは今こそめちゃくちゃオシャレなゲームだと私は思いました。
しかも今回のSEGA AGES版で60fpsにも対応!当時から飛躍的に進化したぬるぬるグラフィックで見る迫力の大クラッシュ!!
運転席から生身で投げ出される色男と美女!吹っ飛ぶ車!!
いや死ぬ死ぬ死ぬ!!!
友達とも遊べちゃう…?セール対象のパーティゲーム
年の瀬迫る年末、ご家族やご友人と久しぶりに集まる……という方も多いのではないでしょうか。多少なりとも時勢も落ち着いてきましたし、久しぶりに顔を合わせてテレビゲームに興じてみるのもきっと楽しいでしょう。
そんな貴方に『SEGA AGES イチダントアール』!
セールによりワンコインが並んでいるSEGA AGESシリーズの中にはなんとパーティーゲームもある! いや元はアーケードゲームなので最大2人プレイではあるのですが……。(セットで収録されているメガドライブ版なら4人で遊べるらしい)
姫を助け出すべく敵の騎士が繰り出すミニゲームを次々とこなしていくミニゲーム特化のパーティーゲーム。東京エンカウント【※4】でも前作の『タントアール』がプレイされていたので、タイトルだけは知っている方も多いのではないでしょうか?
本当は私も年末に帰ってくる友達とこれを遊んでそのプレイレポートでも載せてやろうかと思っていたのですが……お、思ったよりこの記事の締め切りが早くてですね……いろいろスケジュールが瓦解して……ゴニョゴニョ……。
※4「東京エンカウント」
AT-Xにて放送されている杉田智和氏と中村悠一氏がゲームをプレイするだけの30分番組。もはやこの番組のためにAT-Xに加入していると言っても過言ではない。
ま、まあとにかく今回の『SEGA AGES イチダントアール』は私ひとりで遊びました!ひとりでもパーティーゲームが楽しめるってところ、見せてやるぜ!!
社会経験ゼロ、スケジュール管理能力皆無の社会不適合者にいつも付き合ってくれてありがとう、編集さん……。
とは言っても本当にただただ「ミニゲームをクリアする」の一点突破で淡々と進んでいくゲームなので、『桃太郎電鉄』や『マリオパーティー』のソロプレイよりかはまだマシな気もします。
私の友人に「桃鉄をひとり4役で100年プレイする」という狂気のプレイに走っている奴が居たのですが、彼からしたらもはや『イチダントアール』などマリオの1‐1に等しいヌルゲーなのだろう。
しかしこのゲームに収録されているミニゲーム、ちょいちょいエグイ難易度のミニゲームも混じっている!
複数所持しているライフがミニゲームに失敗する度に減っていき、ライフが0になるとゲームオーバー……になるのが『イチダントアール』の主な流れ。が、明らかに単騎でライフを全部削りにきているミニゲームが突然現れる!!
画像のミニゲームは「崖の手前ギリギリでブレーキを踏んで止まるとクリア」になるチキンレースミニゲーム。文面だけならばシンプルで簡単そうに見えるでしょう?
でも違う! クリア判定が出る「崖の手前ギリギリ」のラインがやたらと狭いうえに車のブレーキも微妙にタイムラグがあり、崖の手前でボタンを押すだけでは当然のように崖下に落下していく!! おいこの車壊れてんだろ!!
たった1回クリアするだけならばまだ簡単ではあるのですが、ステージを進めると1種のミニゲームを3回クリアしてようやくノルマ達成となるためかなりしんどい!私はこのミニゲームでライフを10機削られたのでもう心が折れました。
やっぱパーティーゲームのソロプレイは虚しいよ!!!!!