みなさん、この前の「Nintendo Direct mini 2022.6.28」見ました!?!?!?
『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』とか『ペルソナ3』『ペルソナ4』『ペルソナ5』の3作のSwitch移植が決定したりとか、一体どこが「mini」なのかと突っ込みたくなる内容でした。多分任天堂の社員食堂は「mini定食」を注文したら500gのステーキが運ばれてくるんじゃないでしょうか。
その中で私が最も気になったタイトルこそ、今回紹介する『リトルノア 楽園の後継者』! 『ウマ娘 プリティーダービー』や『グランブルーファンタジー』でお馴染みのあのcygamesがなんと買い切りタイトルでローグライト業界に殴り込み!!
そもそもこの『リトルノア』というタイトル、実は元々ソシャゲとして運営されていたリアルタイムストラテジー。私はそのソシャゲの方は未プレイなので、あまり詳細に触れることはできないのが申し訳ないのですが、この主人公の女の子は「どこかで見覚えがある」と感じる方が多いのでは?
『リトルノア』自体は2019年にサービスが終了。しかしそんなサービス終了を迎えた作品が突如買い切り型ローグライトアクションとして復活! 何気に公式アカウントもソシャゲ時代のアカウントがそのまま受け継がれていて謎の熱さを感じる!
『リトル ノア 楽園の後継者』の情報は、本公式アカウントよりお届けしていきます!
— 『リトル ノア 楽園の後継者』公式 (@LittleNoah_PR) June 28, 2022
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「一度サービス終了を迎えたソーシャルゲームがジャンルを変えて買い切り型ゲームとして復活」という状況だけで割と面白いと思うのですが、実際触ってみたらその内容も十分に面白い!
今回はそんな『リトルノア 楽園の後継者』の面白さに迫っていきましょう。一応明記しておきますが、今作はNintendo Switch、PS4、Steamの3つのプラットフォームで販売されています。発表自体はニンダイでしたが、そこはあしからず。
『リトルノア 楽園の後継者』とは? 創世記よろしくモンスターを連れ歩く「アストラル」
先ほどから何度も書いてしまってはいますが、『リトルノア 楽園の後継者』はローグライトアクション。主人公は旧約聖書通り方舟に乗って世界を旅する錬金術師の少女「ノア」。サイゲの錬金術師だからって実は中身はおっさんとかじゃないです。
ノアと方舟はちょっとした事故で謎の遺跡に墜落。しかし、その不時着した遺跡には未知の技術が隠されており……?
……というのが今作の主なストーリー。主人公のノア自身がまさにそうですが、やはり吉田明彦氏【※1】がデザインを担当しているだけはあって雰囲気がもう魅力的。ボスキャラの「グレイ」もなんか小数点以下の確率で源氏の小手を盗めそうな仕上がりになっています。
※1「吉田明彦」
『NieR:Automata』『ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争』『タクティクスオウガ』などでキャラクターデザインなどを担当していた吉田明彦氏。ソシャゲ版の『リトルノア』からアートディレクターを担当。
今作はその未知の技術眠りし神秘の遺跡を繰り返し探索するローグライトアクションという訳です。そんな『リトルノア 楽園の後継者』の冒険のカギを握る要素、それが「アストラル」「アニマバースト」「方舟」の3つ。
プレイヤーが操作する主人公「ノア」の通常攻撃はなんと、ダンジョンでゲットしたキャラクターによって変化する。生き物のつがいを方舟に積んだ創世記よろしくのアレ。この通常攻撃の役割を担当するキャラこそが「アストラル」。
たとえば探索開始時に確定で入手できる「ラッテ」「ルータス」「ジャンゴ」の3体はそれぞれ順番に「敵を剣で斬りつける」「敵を剣で斬りつける」「敵をこん棒でうち払って吹き飛ばす」という攻撃方法を持っている。
ノアが装備できるアストラルの数は5枠。そしてこの3体を装備した状態で通常攻撃を繰り出すと「敵を剣で2回斬りつけたあとにこん棒で吹っ飛ばす」というコンボが成立する!つまり、ダンジョンで集めたアストラル5体を好きな順番で組み合わせることで自分だけの最強のコンボを見つけ出すことができる!
しかもこのアストラルには「レアリティ」の概念がある。先ほど紹介した最初にもらえる3体は低レアリティなので、徐々にこの3体だけでは火力も苦しくなってくる。が、ダンジョンを探索していくうちに高レアリティのアストラルも手に入る!
たとえば「拳闘士キバ」は「ノアと共に跳躍しながら殴り上げて敵を浮かせる。敵はめまいになることがある」、「女戦士フレイヤ」は「ハンマーで叩きつけて火の礫を飛ばす。敵は気絶になりやすい。敵はやけどになることがある」など、様々な追加効果も発生し、低レアリティとは比べ物にならない性能を誇る!
さらなる高レア……いわゆる最高レアの「星3」のアストラルにもなると、その破壊力は圧倒的。そもそも黄金色の最高レアが手に入っただけでなんか嬉しい。人間は原始の時代から「最高レアが手に入った」時のプリミティブな喜びに抗うことはできないようにDNAがプログラムされている。
特に最高レアアストラルのひとり、「聖騎士ヒルデ」の性能は尋常ではない。
「剣で振り払って敵をうち落とす。敵はしもやけ状態になることがある」と、文面だけで見るとイマイチピンと来ないがヒルデのその恐ろしさは「攻撃範囲と発生の早さ」にある。ヒルデの攻撃モーションは効果通り「剣を振り払う」攻撃になっているのだが、この振り払う範囲がめちゃくちゃデカい! 『大乱闘スマッシュブラザース for 3DS/WiiU』のクラウドの空N【※2】ぐらい範囲がデカい!!
※2「スマブラ for 3DS/WiiUのクラウドの空N」
Nintendo Switchにて大好評発売中の『スマブラSP』ではなく、『スマブラ for 3DS/WiiU』にて初登場した時のクラウドの発生の早さ・範囲の広さ・攻撃力の全てが備わった凶悪な空中通常攻撃。「どぐらのクソキャラ列伝 クラウド」で検索すると面白いものが見られるかもしれません。
素で高い性能を誇るヒルデをさらに「水属性攻撃力アップ」や「水属性クリティカルアップ」などのアクセサリで強化することによって、もはや「ヒルデを振っているだけで敵が全滅する」という無双ゲーと化してしまう!
いや、さっきあんなに「強力なアストラルをハックアンドスラッシュして自分だけの最強コンボを見つけ出せ!」みたいなこと言ったのに1キャラだけで無双する方法を書いちゃうのも矛盾してるかもしれませんが……とにかくこのガチャみたいに強力なキャラを編成していくアストラル周りが面白い! 一度の探索で上手く集めることができれば、最高レアで固めたパーティーを組むことも……!?
強力な「アニマバースト」と明彦デザインを活かしたかわいいUI
続いて紹介する「アニマバースト」はその見た目通りのド派手な必殺技。ダンジョンの探索中に集まったアニマバースト用のゲージを消費することで、強力なダメージリソースとしても使えるし、発動中は無敵なのでいざという時の緊急回避としても使える!
私は普段あまりローグライトアクションは触らないのですが、この「アニマバースト」を筆頭にほぼ未経験者でもかなり遊びやすく、かつローグライトの楽しさを味わえるように作られていてありがたい!
アニマバーストを発動する際、ジョブに応じてノアのデザインも大きく変わるのですが、このアニマバースト時限定のデザインもかなり良い。やっぱ明彦なんだよなぁ……
『リトルノア 楽園の後継者』はそんな吉田明彦氏のキャラクターデザインを存分に活かしたタイトルとなっていますが、ゲーム内UIに関してもこのかわいらしさが最大限反映されています。
特にマップ移動時に出てくるSD化したノアが私のお気に入り。何かこういうユーザーインターフェース上でしか表示されない簡易化されたキャラクターの表現、フェチなのかもしれないですね……。
もちろん今作のUIはただかわいいだけでなく利便性も兼ね備えている。特に使いやすいのが「一度訪れた部屋は即座にマップからファストトラベル可能」というマップ機能。
とにかくワンボタンでマップを開いて一度訪れた部屋にカーソルを合わせればもうそれで完了。しかも、一度取り忘れたり、体力が満タンで入手できなかった回復アイテムやポーション補充用のタンクは常にマップ上にアイコンとして表示されるため、「その階層のゴール地点に到達して体力が減っていたら、ファストトラベルで取ってなかった回復アイテムを回収」といったことも簡単にできてしまう。そもそも移動手段としても優秀なので、このファストトラベル機能はガンガン活用しよう。
探索の終了時に表示されるノアもかわいい。探索で入手したアクセサリやアストラルなどは、終了時に「マナ」へと変換される。この「マナ」とは一体何に使うのか? それが次の「方舟の修復」に関係してくる。
方舟を修理して探索を有利に進めよう。お気に入りアストラルの強化も
探索の終了時に入手する「マナ」は不時着した方舟の修理に使うことができる。俺の創世記は……ここから始まる!
アストラルだけでなく、ダンジョンの探索中に入手したアクセサリもまとめてマナにされてしまうのだが、方舟の修理を進めることで「ダメージ+20%」「HP+20%」などの恩恵を永続的に受けることが可能。ステータスの強化だけでなく、探索中に持ち込める回復アイテム「ポーション」の解禁、さらにそのポーションを探索中に補給できる「ポーションタンク」が解禁されたりと、マナを稼げば稼ぐほど冒険を有利に進められる。
もちろん方舟にはそれ以外にも多数の機能が搭載されており、どれもこれもノアの冒険をサポートしてくれるのだが、なんと「アストラル」と親密度を上げる機能も搭載されている。
特定のアストラルとの親密度を上げることで、「スキルクールタイム-3%」などの効果を獲得することができる……ちなみに私はヒルデとの親愛度を真っ先に上げました。なんかもう『リトルノア 楽園の後継者』の面白さを説明する記事だったはずなのに、いつの間にか「とにかくヒルデが強い」と言い続ける記事と化している気がします。
一度の探索中に入手したアストラルは結局最後にはマナになってしまうため、ピンポイントで親愛度を上げたアストラルを次の探索でももう一度入手できるかというとなんとも言えないところではあるのですが、それでも実際また引き当てることができた時の「どうやら切り札は……常に俺のところに来るようだぜ」という嬉しさは唯一無二ですし、「また巡り合えた」というアストラルへの愛着も段々湧いてきます。
なので、『リトルノア 楽園の後継者』の主なサイクルは遺跡の探索→探索で獲得したマナで方舟を修復→方舟を修復したことで強くなったノアで再び遺跡の探索へ……という、まさにローグライトの基礎を抑えたシンプルイズベストな面白さ!
普段あまりこの手のジャンルに触らない私も、普通にこのハクスラサイクルから抜け出せなくなってついつい深夜2時までプレイしてしまいました……これだからローグ系は怖いんや!!
満足感と完成度の割に安すぎる!圧倒的コストパフォーマンス
……さて、『リトルノア 楽園の後継者』の面白さを紹介してみましたが、少しでも購入を検討していただける方が居れば幸いです。ここで記事をご覧になっているみなさまにひとつ質問なのですが、このゲームって何円だと思います?
2500円? 2000円? 1700円?
いえいえ、なんと1500円です。安ッ!!
今作が発表されたニンテンドーダイレクトは月末に放送。なので……私は普通にお金が無かった。ゼノギアス設定資料集とかゼノギアス設定資料集とかゼノギアス設定資料集とかを買ってしまったせいで、今月はちょうどお金がなかった。だからゲームなんか買ってる場合じゃない! でも……『リトルノア 楽園の後継者』はやりたかった!!!
そこで、手に入らないオモチャを眺めに行くためだけにオモチャ屋に足を運ぶ子供のような気持ちでeショップを開いてみたところ……なんと「1500円」で売られているではないか! しかも手持ちのマイニンテンドーゴールドポイント【※3】がちょうど500ポイントあったから、ほぼ1000円で買えてしまった!!
※3「マイニンテンドーゴールドポイント」
ニンテンドーeショップにてソフトを購入する際、代金の代わりに使えるポイント。eショップでのお買い物でも溜まるのだが、実は現物のソフトでもしっかりゴールドポイントを受け取ることができる。やや『こづかい万歳』じみて来ましたが、実際かなりお得なので気付いていなかった方は利用するのをおすすめします。
『リトルノア 楽園の後継者』はちょっと良いランチの代わりに買えてしまう。
『リトルノア 楽園の後継者』はサプチケを我慢すれば買えてしまう。
『リトルノア 楽園の後継者』はそのサポカのガチャを回すのをちょっとだけ! ちょっとだけ我慢すれば買えてしまう!!
しかしまぁ引きたくなったらしょうがないので引きたい時は引いちゃいましょう。爆死しても『リトルノア 楽園の後継者』で高レアアストラルを集めてその傷を癒せばいいッ!!
最後にひとつだけ笑ってしまったところを挙げるとすれば、『リトルノア 楽園の後継者』のストーリーは『リトルノア』の前日譚となっているため、一応クリアすると「『リトルノア』に続く!」という画面が表示される。しゅ、終了したソシャゲに続くのって、アリ!? サイゲ、コンシューマー版『リトルノア』を信じてもいいのか……!?
とにかくそんな『リトルノア 楽園の後継者』はNintendo Switch、PS4、Steamにて税込1500円で発売中!
遊びやすさとかわいいデザインと破格のコストパフォーマンスを兼ね備えたお手軽ローグライトアクション『リトルノア 楽園の後継者』、ぜひ遊んでみてくださいね!