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「人狼ゲーム」と「鬼ごっこ」を組み合わせたゲーム『脱獄ごっこPRO』の“動物と融合した武器”がキュートで面白い! ポップなデザインで誰でも安心して楽しめる作品となり、2022年冬リリース予定

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 10月6日(木)、『脱獄ごっこPRO』に関するメディア向け PREMIUM SHOWCASEが開催された。9月5日(月)に発表されたばかりの新作である『脱獄ごっこPRO』について、そのディテールや初代『脱獄ごっこ』からの変更点などを紹介していただいた形となる。本稿では、その内容についてお届けしていきたい。

 まず、本作のベースとなる『脱獄ごっこ』は、『青鬼オンライン』などでも知られるLiTMUS株式会社によって開発され、2019年6月にサービスを開始した。

 「人狼ゲーム」と「脱出ゲーム」を組みあわせた独特の対戦ゲームとなっており、メインとなる「脱獄ごっこ」モードでは「人狼」と「市民」に分かれ、人狼は市民を倒すことを、市民はマップ各所に配置された「スイッチ」を起動して脱出することを目指す。

 いわゆる「鬼ごっこ」的な3Dアクションに、外見では誰が人狼か分からない正体隠匿系のゲームシステムを組み合わせた独特のゲーム性で人気を集めてきた。特に小、中学生からの強い支持を集めており、小学館「コロコロコミック」の連載で1位を獲得したり、累計ダウンロード数は1000万を突破するなど、勢いあるタイトルのひとつである。

『脱獄ごっこ』
(画像はGoogle Play『脱獄ごっこ』配信ページより)

 その人気作『脱獄ごっこ』がタイトルを改め、新たに『脱獄ごっこPRO』としてリリースされる背景には、もともと初代『脱獄ごっこ』が非常に小規模なプロジェクトとして進んでいたことがあるという。

 開発側としてもここまで成長することは予想しておらず、ユーザーの声に応え続けるための拡張性の部分には課題も抱えていた。そのため、ゲームの土台となる部分からしっかりと作りあげ、人気IPへと躍進した『脱獄ごっこ』をさらに成長させる、という狙いが『脱獄ごっこPRO』のリリースの裏にはあるようだ。

 では、その『脱獄ごっこPRO』では何が変化したのか? 今回のSHOWCASEでは、LiTMUSとAiming、それぞれでディレクターを務める平島誠氏と板垣翔太氏が登壇され、MCの荒木美鈴さんによる司会進行のもと、その詳細についてが語られた。

平島誠氏と板垣翔太氏

文/久田晴


ポップな雰囲気を強く打ち出す刷新された3Dグラフィック

 まずひとつ大きな変更点として、ビジュアル面での大幅な向上が挙げられる。よりポップな雰囲気が伝わるよう、イラスト風のやわらかい3Dグラフィックを採用。初代『脱獄ごっこ』で親しまれてきたマップについても、一部が外観を新たにして実装される形となり、既存プレイヤーの方は懐かしくも新しい体験が楽しめることだろう。

 もちろん新たなマップの実装も予定しており、今回のイベントにて紹介されたものが「月面基地」。『脱獄ごっこPRO』の第1シーズンは「宇宙」をテーマにすることが予定されており、それにともなう形でこのようなロケーションが採用されたという次第だ。

 こちらのマップでは前作にはなかった新たなギミック「反重力」を採用し、発動中にはジャンプが高く、ふんわりとした軌道を描く。この状態でしかたどり着けない足場なども用意されているようで、追いかけ逃げ回るアクション面での駆け引きに新たな味を添える要素となる。

「月面基地」

 キャラクターモデルについては新たに作り直された丸みのある3Dモデルのほか、前作同様のボクセル風モデルもスキンという形で使用可能。一新されたルックスで新たな『脱獄ごっこ』を楽しむもよし、なじみ深いボクセルモデルで遊ぶもよしと、プレイヤーに選択をゆだねる形だ。

 その一方でゲーム中に使用する「武器」については、いずれも動物をモチーフとした形状へと一新。武器とアニマルが融合した「アニマルアイテム(AI)」、という設定になっており、装備品そのものをキャラクターとして打ち出していく想定であるという。

 今回のSHOWCASEでは「風を巻き起こすハトを撃ちだすハト時計」「踏んだ相手に巻きつくヘビのトラップ」「ヒヨコを設置し、その成長のエネルギーで攻撃するリモート爆弾形式のニワトリ」などが登場。どれも見た目がかわいらしいだけでなく、ユニークなアイデアが詰まったもので「使ってみたい」と思わせる一品となっている。

 比較的「武器」らしさが強かった『脱獄ごっこ』からの方向転換には、どの年齢層からも広く愛着を持ってほしい、という背景もあるようだ。動物をモチーフにすることで「相手を倒す」という表現をマイルドにする効果も狙っているとのことである。

『脱獄ごっこPRO』戦闘シーン

コミュニティの拡張を図る「実況モード」と「クラン」システムの採用

 このようにビジュアル面で大きく改革を行う『脱獄ごっこPRO』だが、ゲームシステム的な方向では前作を堅実に継承する姿勢を示している。リリース時のゲームモードは前作に引き続き、メインとなる「脱獄ごっこ」、より規模の大きい「ケイドロ」、大人数でバトルが楽しめる「5vs.5」の3種を収録。くわえて自由にルールを設定できる「プレイグラウンド」や『脱獄ごっこ』にはなかった新モードなどはリリース後に用意される予定だ。

 もちろん武器の変更、マップのリワーク、そのほか新要素による変化はある程度予想されるが、根本的なゲーム性という観点では初代『脱獄ごっこ』のものを順当に受け継ぐ構えだ。前作のプレイヤーであれば、培ってきたノウハウやテクニックを応用することもできるだろう。

『脱獄ごっこPRO』実況モード

 しかし『脱獄ごっこPRO』ならではの新要素ももちろん用意されている。そのひとつが、SNSやゲーム実況などゲーム外コミュニティ的な楽しみを増大させるべく実装された「実況モード」だ。

 こちらのモードでは、ルームのコードを共有することで最大10人までを自らが作成したルームに招き、彼らの対戦を観戦することができる。各プレイヤーの視点を自由に切り替えることはもちろん、マップを自由に移動できるカメラも搭載され、俯瞰視点をはじめとする多彩なアングルからバトルの模様を収めることが可能となっている。

 ズーム機能なども搭載されており、操作に慣れればゲーム内だけで見ごたえあるバトルシーンを演出できるモードとして設計されている。プレイヤー自身がイベントを企画することを意図したもので、このほかにもゲーム中で「大会」を開く機能などの拡張も検討しているとのことだ。

『脱獄ごっこPRO』多彩なスキン

 「実況モード」がゲーム外コミュニティの発達を目指した機能であるのに対し、ゲーム内コミュニティ要素の強化策も『脱獄ごっこPRO』では取り入れられている。その代表的なものが「クラン」の実装である。

 「クラン」は、多くのオンラインゲームで用意されているシステムと同様、ほかのプレイヤーとひとつのチームを組める機能だ。1クランの最大人数は60人と設定され、クラン内でのチャットなどを通じてプレイヤー同士が直接コミュニケーションを取ることができる。

 チャットシステムについては前作『脱獄ごっこ』にてユーザーからの要望の声が多かった機能であり、ついに『脱獄ごっこPRO』にて正式に実装されることが決定した形となる。SHOWCASE内では定型文から選択してメッセージを送る形となっていたが、今後は「スタンプ」形式で会話ができる仕組みなども検討していくという。

『脱獄ごっこPRO』クランチャット

 以上の2点が『脱獄ごっこPRO』におけるシステム上の大きな変更箇所となる。人気を集めたゲーム性を丁寧に受け継ぎつつ、要望の多かったゲーム内コミュニケーション要素を充実させ、さらなる発展を目指すべくゲーム外コミュニティの広がりをサポートする機能を搭載していく、といったところだろうか。

一躍人気を獲得したゲーム性を継承し、順当な進化を目指す『脱獄ごっこPRO』

 スマートフォンを中心に、ユニークなゲーム性で人気を集めた『脱獄ごっこ』、その魅力を更に広く伝えるためのタイトルとして『脱獄ごっこPRO』は順当な道を歩んでいるように思われる。

 また、すでに公開されている機能についてもさらなる改善を目指すような言葉もあり、機能面における拡張にも期待できそうだ。ごく小さなプロジェクトからはじまった『脱獄ごっこ』が、より高く羽ばたくための通過点として『脱獄ごっこPRO』のリリースを楽しみに待ちたいところである。

 『脱獄ごっこPRO』はスマートフォン(iOS、Android)向けに2022年冬の配信を予定している。現行の『脱獄ごっこ』と同様に基本プレイは無料、間口の広い対戦ゲームとして広く展開する構えだ。

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ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。

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