10月29日(土)、30日(日)、11月3日(木)、5日(土)、6日(日)に開催される『プロジェクトセカイ』に登場する”神山高校”をモチーフにしたリアルイベント「神山高校文化祭」。実際に使用されていた小学校をスタジオにした越後屋金江津小学校スタジオをロケーションとしており、没入感バッチリな本イベントのレポートをお届けする。
「神山高校」はゲームに登場する青柳冬弥、白石杏、東雲彰人、神代類、天馬司、草薙寧々、東雲絵名、暁山瑞希が通う高校。『プロセカ』公式チャンネルでは、文化祭を目前にしたキャラクターたちの前日譚が公開されており、神山高校の生徒が仲間たちを誘う様子や、各ユニットのキャラクターが文化祭に赴くまでのストーリーを描いている。
■細部まで作り込まれた”文化祭感”
今回イベントが開催される越後屋金江津小学校スタジオは、実際に使用されていた校舎を再利用したスタジオ。民家に囲まれた立地は通学路を思い出させ、教室や体育館はもちろん、校庭や下駄箱に至るまでがこの上なくリアルである。文化祭というイベントの趣旨にあわせて制服風のコーディネートで訪れるユーザーも多数で、まるで本物の文化祭のような空気感で開催されているのが特色だ。
もちろん、『プロセカ』ユーザーなら嬉しい小ネタもてんこ盛り。校内は掲示されているポスターや廊下の装飾に至るまでモチーフとなっているゲーム内イベント「KAMIKOU FESTIVAL!」を再現。手作り感のある厚紙や風船を使ったデコレーションは見ているだけでも楽しく、手作りならではの懐かしい温かみを感じた。
校庭ではわたあめやフランクフルト、イカ焼きなどの出店が出展。どれも文化祭らしいラインナップで、視覚だけでなく味覚でも”文化祭感”を楽しめるのが嬉しい。特にわたあめは「アニマルコットンキャンディ(草薙寧々)」のイラストに登場したクマとユニコーンのわたあめを再現したフォトジェニックな一品。出店の中でも一際人気なように見えたので、イベントに参加予定の方は会場に着いたら早めの購入をおすすめする。
随所に設置されたパネルにはスピーカーが設置されており、文化祭にまつわるキャラクターたちのやりとりが聴ける。また、パネルは屋外と屋内の両方に設置されており、校内を探索しながら探すのも楽しい。
また、会場内では「購買部」として公式グッズも販売。神山高校の校章をあしらったハンカチやボールペンなどのグッズや、キャラクターたちが着用しているものと同じクラスTシャツなどがラインナップに並んでいる。
■天馬司は実在した!演劇「ロミオ 〜ザ・バトルロイヤル〜」
今回のイベントの目玉でもある演劇「ロミオ 〜ザ・バトルロイヤル〜」。本公演は天馬司の所属する2年A組の出し物で、藤希宙さんなど舞台などで活躍している俳優陣が目の前で実際に「ロミオ 〜ザ・バトルロイヤル〜」を演じる。
本作は雷に打たれたロミオから分裂した8人と、オリジナルである「最強剣のロミオ」がジュリエットを巡って最後のひとりになるまで戦う……というカオスな演目。『プロセカ』内のイベントで登場した作品で、ゲーム内で描写されていた8人のロミオが襲いくる場面も再現されていた。
9人もいるロミオは手裏剣や日本刀、爆弾、モーニングスターや鎖鎌などそれぞれ異なる武器を持って誕生し、ジュリエットと結婚したいかどうかさえもバラバラ。ロミオたちのシュールでユニークなやり取りが楽しく、「最強剣のロミオ」がナレーターに喋りかけるなどメタ的な場面も取り入れられており、喜劇に全振りした構成で会場は常に笑いに包まれていた。
そしてなにより主演の「最強剣のロミオ」を演じる天馬司役・藤希宙さんの司っぷりが素晴らしく、「ハーッハッハッハ!」のセリフや、マントを翻す仕草、堂々とした立ち居振る舞いはまさに司そのものだった。
舞台映えする大きな体の動きやよく通る声は最後列から見ていても非常に楽しく、上演中に周りの観客が声も出ないほどに笑っている様子が多く見られた。
キャラクター同士のやり取りだけでなく迫力のある殺陣のシーンや、暗転してから背景を光らせて星空を再現するなどの演出の面においても凝っていたことも大きな特徴。40分間、常になにか面白いことが起こり続ける、天馬司らしい天真爛漫な舞台だった。
また、空き教室では衣装や小道具、司とKAITOのパネルも展示。ミシンや汚れたペンキ缶、ハケ、「備品」と書かれたダンボールなどによる熱のこもった作り込みにもぜひ注目してほしい。教室後方の黒板には備品リストや内容を決める際に書かれたであろう「棒斧」、「宇宙」、「悲劇」といったカオスな単語が並んでいる。観劇後に改めて見ると納得がいくので、ぜひ鑑賞の前後両方でチェックしてほしい。
「神山高校文化祭」は10月29日(土)、30日(日)、11月3日(木)、5日(土)、6日(日)の期間に開催。すでにチケットの販売は終了しているものの、ハッシュタグ「#神高文化祭」ではその様子がチェックできる。また、グッズについても「Colorful Palette Store」にて事後通販を予定しているとのことだ。