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『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のストーリーが今までで一番面白いと思ったので好きなとこ書きまくった【完全ネタバレ】

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 やあやあやあ、祭りだ祭りだ!!!
 袖振り合うも他生の縁、躓く石も縁の端くれ!!!
 共に踊れば繋がる縁!この世は楽園!!
 悩みなんざ吹っ飛ばせ!!!笑え笑え!!!!
 ハーハッハッハッハッ!!!!!

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 ……はい、というわけで『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の記事です。冒頭の時点である程度は理解できたと思うのですが、もはやこの記事はレビューでも何でもないと思います。なんかそういうアカデミックで理知的でインテリジェンスな批評とかは1ミリたりとも期待しないでください。ただの日記ですこの記事! なんで日記がメディアに載ってるのかなぁ~~~~?????

 そして、開幕から方針を全て書いてしまいますが、基本的にこの記事は「ポケモンSVの楽しかったとこ」だけを書いています。

 正直、私も「『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』はかなり粗い部分の多いゲーム」だとは思っています。画面ガタガタしてるし、普通に世界の裏側見えるし、何か地面にモンスターボール埋まってるし、四天王イントロループは修正されて良かった……しかし、そんなとこばっか書いても仕方ない! 基本楽しかったことだけ書きます!!

 だって私はこのゲーム面白いと思ってるから! 面白いゲームの面白いとこ書いて悪いか!? 私は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』が好きだから好きなとこばっか書きます!!!

 そういうわけだから、よろしく!!!!!!!!!!!

文/ジスマロック
編集/実存

※この記事は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のほぼ全てのネタバレが含まれています。なので、絶対に「全てのネタバレが含まれている」ということを念頭に置いた上で読み進めてください。本当に「全てのネタバレが含まれている」ということを念頭に置いた上で読み進めてください。

つまりお前は2人の私を相手にしなければならない これが念によって完成した真の虎咬拳 名付けて虎咬真拳!!

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 容量<メモリ>のムダ使い♥

 このゲームを起動して第一に思ったこと、それは「自キャラがかわいい」こと。スカバイの自キャラ、めっちゃかわいい。私はこの手のアバターを制作するゲームで、そこまで自キャラに猛烈な愛着を感じたことはないのですが……このゲームは自キャラがやたらかわいい。ウチの子が一番かわいく見えてくる。

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 えっ、俺の自キャラ、一番かわいくない……?

 ほら、よく見てください。グリーンの髪の毛にピンクの目の色、ニャオハとお揃いのカラーにすることを想定して作りました。えっ、めっちゃキャラクリ上手く行ってない? そんなキャラクリに時間かけたくない派の私の割には、乾坤一擲のキャラクリなのでは? みなさん、どう思いますか? 私の自キャラが全世界37億のポケモンSVプレイヤーの中で一番かわいいと思いませんか?

 そう思ってしまうくらい、このゲームは「自キャラに愛着が湧きやすい」と思います。この「ウチの子が一番かわいい」という気持ち、ポケモンSVで初めて理解できた気がします。

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 そしてそんなかわいい自キャラを待ち受けている、「や」が「戦」で固定されていお隣さんのネモ会長。彼女のキャラデザイン、すごすぎませんか?

 いやもうこの記事を読んでいる人間は全員クリアしているであろう前提で話を進めますが、彼女はポケモンSVの発売前と発売後で最も印象が変わったキャラクターだと思います。

 そもそも、従来の「ライバル」のポジションにいるキャラが最初からチャンピオンとして君臨してしまっているのも面白いところですが、さらに「主人公が自らと対等の存在になるまで強くなって欲しい」という目的の元、本人は殿堂入り状態なのに一度手持ちをリセットした2周目状態から各地でバトルを申し込んでくるのも何かすごい。

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 あと、何かドキドキします……

 すいません、急に心が中学生に戻りました。でも、距離感が近いし、主人公の身長が固定されている今作の場合は必然的にネモの方がタッパが高くなるし、めちゃくちゃ詰め寄ってくるし……なんか、ネモってドキドキしませんか? さようなら、ネモ。多分、初恋だった……

 このままのノリで行くと本当に日記に終始してしまう気がするので、一応真面目なことを書いておくと、今作の基本的な視点が従来の見下ろし型から「人間目線」になったことで、ネモと主人公との身長差などの「大きさの比率」がより際立つ見せ方が実現できていると思います。

 『ポケットモンスター ソード・シールド』のワイルドエリアである程度は実現されていましたが、ほぼ全域が人間目線の今作だからこそ、ネモなどの「人間同士の大きさの違い」をより意識して感じ取れたのかもしれません。ネモの身長を主人公より大きくした人に賞与を与えてください。

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 これだけネモの話をしたということは……つまりここからは「チャンピオンロード」の話だということです! 『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』は3つのシナリオを自由に選択することのできるフリーシナリオ形式!

 ネモのルートは「チャンピオンロード」という名の従来のジムバトル!

 そして私がパルデア地方のジムで特に好きなのは……やっぱりハッコウシティのジムですね。

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 「オタク君!!!!!」というみなさまからの罵声が聞こえてきます。

 ハイハイ、わかってます。私はオタク君です。ハッコウシティのジムは発売前から話題沸騰だったエレキトリカル★ストリーマーことナンジャがジムリーダーを務めており、ジムチャレンジもまさにストリーマーな感じのチャレンジが展開!!

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 「ナンジャモとのコラボ配信」と称し、まさかの画面上にナンジャモが現れながらアカデミーの校長クラベルとかくれんぼで対決することに! 何このオールスター後夜祭みたいな企画?

 発売前から「スカーレットとバイオレットで服の色が違う」という奇妙なバージョン違い要素を背負ったことからやたらとイジられていたクラベル校長でしたが、クラベルをイジるのが一番上手いのはゲームフリークでしたね。いやどういうことだよ。面白すぎるだろ。

 ちょっと真面目な部分に触れると、この「ナンジャモが画面上を自らの配信で覆う形でジムチャレンジが進行する」という画面作りが技術的・シナリオ的な面でも面白い部分だと感じました。まぁ正直、私もジムチャレンジの面白さは玉石混交な側面があるとは思いますが……ハッコウシティのジムチャレンジは「ストリーマーのジム」という文脈とゲーム演出の噛み合い方も含めて、頭一つ抜けた面白さです。

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 その次に好きなのはチャンプルタウンのジムチャレンジ。オタク君!!!!!!

 いやでも、チャンプルタウンのジムはみんな好きでしょう?

 チャンプルタウンのジムチャレンジは、「宝食堂で秘密のメニューを注文する」というこれまた一風変わったチャレンジ。そもそもジムリーダーの存在もハッキリ明かされていないチャンプルタウン。街中からヒントをかき集めて「秘密のメニュー」を注文するのですが……私は最後のヒントが理解できなかったので結局ローラー作戦で強引に終わらせました。

 ではなぜこのジムが好きなのかというと……

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 やっぱりアオキさんの存在ですね。

 まさかの店のカウンターで俺はまるで人間火力発電所だと言わんばかりに焼きおにぎりをかっ食らっていたサラリーマンがジムリーダー。アオキさんを筆頭に、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』は「歴代で最も成人男性の層が厚いポケモン」なのではないかと思います。

 今作はジムを回る順番もフリーだから人によって印象も千差万別だとは思うのですが、アオキさんって特に強くないですか?

 そもそもジョウト地方のアカネを筆頭に「ノーマルタイプのジムリーダーは強い」という勝手な印象があるのですが……個人的にアオキさんもかなりの強キャラだと思います。私はアオキさん相手に普通に負けました。

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 「社会人 お得意の技! 出しても よろしいでしょうか?」という決めゼリフと共に繰り出されるムクホークの「からげんき」。私も今、仕事を5~6本抱えた状態でこれを書いているので、この記事こそが社会人お得意の「からげんきかもしれませんね! ハハハ!! ハハハハハ!!!

 ボウルタウンのコルさんの「ウソから出た実!」と称し、草テラスタルを繰り出してくるウソッキーもそうですが、「キャラクター性」「ゲーム内テキスト」「ポケモンの性質や技」辺りのバトルに関する全ての要素をしっかり「ストーリー」と噛み合わせてくる総合的な演出も今作は強化されていると感じました。

 『ポケットモンスター ソード・シールド』のキバナを筆頭に大好評だった「ボールを投げるモーションでキャラクター性を見せる」という手法も今作でさらなる進化を見せていると思います。もちろんアオキさんの「下から投げる」ようなサラリーマンフォームも魅力的ですが、ここに関しては後述で触れたいキャラがもうひとりいます。え、もう誰かわかってもうてる?

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 そしてジム巡りの最中で徐々に強くなっていく主人公のことを「実る」と表現するネモさん。

 ……捕食者の目線ですよね?

勘違いするなよ、俺はお前のことなんて全然好きじゃないんだからな!

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 俺はな……ベネリットグループの御曹司で……決闘委員会の筆頭で……現在のホルダーで……ひのせんしポケモンなんだよ……!

 『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』はオープンワールド。それによって実現されたフリーシナリオも魅力ですが、何よりも「どの進行度でも自分の好きなところに行くことができる」こともオープンワールド作品の魅力のひとつ。

 手順通りに簡単なところから回るもヨシ、最初から雪山に行っちゃうもヨシ……そんな今作だからこそ、「有り得ない強さのポケモンと有り得ないタイミングで遭遇する」こともある。

 特に印象的なのが、序盤にその辺をうろついているノーマルテラスタルのストライク

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 なんでポケモンでこんな縄張りバルバロッサみたいな目に遭わなきゃいけないんですか?

 フィールドをのほほんと歩いているテラスタルストライク。ポケモンを遊んでいる人は、なんとなく野生のストライクを見たら「あっ、ストライクだ!」と飛びついてしまう。ストライクとはそういう生き物で、ストライクにはそういう魔性の魅力がある。そんな手持ちの揃っていないトレーナーを狩り尽くす無慈悲なダブルアタック。

 これから一生「私は15年以上ポケモンを遊び続けてきたのに野生のストライクに6タテされました」という罪を抱えて生き続けなければなりません。

 さらにインパクトが絶大だったのはナッペ山に出現するレベル75のルカリオ

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 Lv37のグエル・ジェターク……じゃなくてグレンアルマを見ればわかる通り、この時の私の手持ちのバッジが4~5個だったところに対して、まさかのLv75のルカリオが出現。そもそもナッペ山はモノズやフカマルなどの将来有望なポケモンがあちこちでうろついており、まさにポケモントレーナーにとっては目の前にぶらさげられたエサとも言えるフィールド。

 そこに出現するLv75のルカリオ。

 なぁ、殿堂入り前に出ていいレベルじゃないやろ?

 グ、グエル先輩──────ッ!!!!!!!!

 すいません、これやりたかっただけです。しかし、グエル先輩の死を無駄にするわけにも行かない! 見事グエル先輩が決闘委員会としての意地を見せてルカリオに与えたおにびを駆使し、「手持ちの6匹全員を使っておにびの定数ダメージでルカリオのHPを削り続ける」という人として最低の作戦を決行!!

 じわじわ削られていくLv75のルカリオのHP。そもそもやけどに「物理技のダメージが0.5倍になる」という追加効果があるので、ある程度ルカリオの攻撃力も下がっている!

 ここで私は思いました。「もしかして限界ギリギリまで引っ張ればこのルカリオ捕まえられるんじゃね?」……と。HPゲージは赤色に突入! あと1ターンでルカリオはやけどの定数ダメージで倒れてしまう!! 私の手持ちも残り1匹!!! ラストチャンスに乾坤一擲のハイパーボール!!!!

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 無事捕獲できました。

 流石に高レベルのポケモンは従来と変わらず「バッジの数によって指示を聞くか否か」が決まってしまうので即戦力とまでは行きませんでしたが、「殿堂入り前のバッジ4~5個の状態でLv75のルカリオをゲット」と書くと、かなり夢のある状況な気がします。ぼっち、とくせいパッチ貸して。

 そしてフィールドでのバトルと言えば、「レジェンドルート」

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 レジェンドルート……それは「ペパー」と共にヌシポケモンと戦い、「ひでんスパイス」を探し求めるストーリー。ペパーは、発売前と発売後で一番印象が変わったキャラだと思います。あれ? さっきも同じこと言ったような……?

 ぶっちゃけ、発売前の時点ではネモもペパーも「イマイチピンと来ないな……」と感じていました。いや、キャラデザに不満があるというわけではなかったのですが、事前情報だけではあまり魅力的なキャラだとは思っていませんでした。しかし、今となってはふたりともめちゃくちゃ好き!!!!!

 基本的にネモもペパーも主人公のことが好きなキャラですし、それはこちらも好きにならざるを得ない!

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 やめて!!!
 ふたりとも、私のために争わないで!!!!!

 完全に暁の血盟に囲まれている時と同じ気分です。特にペパーの方は、「徐々に彼の人となりが見えてくるキャラの見せ方」が上手いと感じました。初めて出会った時の印象があまり良くないペパー、コライドン・ミライドンに妙に当たりの強いペパー、何かを隠し続けているペパー……彼の一見不可解な言動にはしっかりと理由があり、それがレジェンドルートのストーリー内で徐々に明かされていく。

 特にフリーシナリオを採用している今作は、裏を返せば「ストーリーに途中で飽きたらそこで投げ出されてしまう可能性」もあるわけです。もちろん新たなポケモンとの出会いなどのストーリー以外の要素の面白さもありますが、「ストーリーを自由に進められる」ということは「話がつまらなかったらモチベーションが持続しない」ということでもあります。

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 そんな中、レジェンドルートはとにかくストーリーの引きが強いと感じました。

 「ペパーにとって大切なマフィティフは完治するのか?」「ペパーとコライドン・ミライドンの確執とは?」「ペパーと母親・父親の関係は?」を軸に、ひでんスパイスとヌシポケモンの謎を巡るストーリーが展開されます。

 マップ上に表示されている「潜鋼のヌシ」「偽竜のヌシ」などの二つ名だけで次はどんな新ポケモンが出てくるのかという期待感を事前に煽ってくるのも上手い。レジェンドルートと他の2ルートの明確な違いとして、「最後に待ち受けるボスが『ポケモン』だからこそのワクワク感」は間違いなくあると思います。

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「潜鋼のヌシ」ことミミズズ。この「目の前の生物を何も知らなすぎてゾクゾクする」感じ、ポケモンの新作でしか味わえない感覚です。

 そして、「ペパー」というキャラクターの情報の開示と、それに比例するプレイヤーのペパーへの感情移入を同時に進行させてくる……って私もしかして今結構真面目なこと書いてないですか? あんなに冒頭で真面目なこと書かないって煽った割には……真面目に頑張っているのでは!?

 とにかく、ネモが「最初に出た情報と、実際に発売された後の印象が全く違う」キャラだとしたら、ペパーは「ゲーム内で最初に出会った時の印象から徐々に徐々に変わっていくキャラ」だと思います。ふたりとも、間違いな「良い意味で期待を裏切ってくれた」キャラです。

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人間もポケモンも、命の重さは地球以上。1グラムだって、違いはないのです。

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 終わることない Destiny
 届くことない Message……

 こちらの話題が切り替わる度に置いてあるポケモンを一応説明すると、「私が旅の中で使ったお気に入りのポケモン」をなんとなく置いてるだけです。特にこのマメバッタから進化する「エクスレッグ」は大のお気に入りです。いや……ついにやったな……! 言われてみればバッタポケモン出してなかったわ!!

 そもそも元のマメバッタがあまり屈強な印象のないポケモンなので、進化後にエクスレッグが飛び出してきた時の「うおおおおおおおおお!?!?!?」というテンションの上がり方は尋常じゃありませんでした。むしあくタイプてお前! オタク!!

 しかもこれ、覚える技も「とびかかる」とか「にどげり」とかなのが最高なんですよね。「じごくづき」と「こうそくいどう」は流石に目配せがすぎるんじゃなくて?

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ゲームフリークが一番校長をオモチャにしてる。

 そしてあれだけネモとペパーの話をした後で申し訳ないのですが、私が一番好きなのはスター団及び「スターダスト★ストリート」です。この記事のタイトルにもなっている「『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のストーリーが今までで一番面白いと思った」のはこのスター団のシナリオの面白さが大部分を占めています。

 あっ、みなさん覚えてますか?

 言ったでしょう、体験会の記事で「スター団の話は気合が入っている」と!

『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』を最速で体験したら本当に「ポケモンのオープンワールド」がそこにあった

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 スター団のシナリオはただの乗り物かと思ったスターモービルがそのまま戦闘に出てきたりと言った衝撃の演出の数々が仕込まれていますが、何よりも驚いたのは「学校で起きているいじめ」を直接的にシナリオの要素として盛り込んでいることです。

 これはとても扱いが難しいテーマだと思いますし、人間が人間同士で社会を築き上げていくなら、必ず起こりうる問題でもあります。何より、「学校」をメインテーマに持ってきた今作がこの問題から逃げなかったことが中々の覚悟だと思います。

 一方で、「アカデミーで起こっていたいじめはとっくにスター団が解決した」という過去のエピソードとすることで『ポケットモンスター』というRPGが持っている空気感に陰鬱なものを持ち込みすぎず、「徐々にスター団の全貌が見えてくる」追憶形式のシナリオを構築することに成功しています。

 この「当面の問題はとっくに解決していて、最後に残された組織を倒していく」流れが歴代シリーズの悪の組織とは違い…………いや、スター団は悪の組織ではないんですよね……あぁどうしよう、理路整然と喋りたいのにめんどくさいスター団のオタクの自分が出てきてしまう……

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 特に私はこのシュウメイ殿のエピソードが好きで……いや、キャラとしてはオルティガくんが好きなんですけど……おい! これメディアの記事やぞ! めんどくさいオタクはDiscordに垂れ流しとけ!!

 とにかくシュウメイ殿がリーダーを務める「チーム・シー」のエピソードが一番好きです。シュウメイ殿は自分を忍者だと思い込んでいるオタクで、スター団のド派手なコスチュームも彼が作ったそうです。

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 「このまま不登校が続けば シュウメイ殿は退学処分なんでしょ……?
 いじめられっ子だったぼくたちが、いま学校にかよえてるのは……スター団ががんばってくれた、あの大作戦のおかげ! そんな人たちが退学なんて ぼく いやなんだ!」

 スター大作戦でいじめを消し去った「スター団」は、学校でいじめを受けていた子たちにとって、本物の「スター」だった。理不尽な疎外や、人間同士の諍いという暗闇の中で生きてきた彼らにとって、スター団は間違いなくその闇を照らす「星」だったのだ。

 だが、リーダーでもあるマジボスを失った彼らはもはやうるさく輝いて、ただただ眩しい星でしかない。そんな彼らが本当に道を踏み外してしまう前に、輝かしくて、楽しかったあの思い出と共にスター団を星くずにする。それこそが「スターダスト大作戦」。彼らにとっての「宝物」を守るために、今こそスター団を破壊する。

 みんな……みんないたんだ……メロちゃんも……ピーちゃんも……オルくんも……シュウメイも……ビワ姉も……ビルゲニアも…………

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 テラスタルオーブを奪われただぁ……?

 そんなこと俺に報告してどうすんだよ!!

 それを何とかするのがお前の仕事だろォ!!

 その剣みたいな腕にマジックハンドでも付けてェ、さっさとオーブ取り戻して来ォい!!!

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炎と氷河の抱擁、それが彼らの友情

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 「今回の新ポケモンで誰が一番好き?」と聞かれたら、おそらく私は「ドオー」と答えると思います。

 だって……かわいいから。

 元々のヌオーもかわいくて好きだったんですが……さらにもっちりした感じに進化してめちゃくちゃ嬉しい。何の情報も知らないでドオーちゃんに進化した時に「やったー!」と叫んでしまったくらい好きです。レッツゴーさせるとホントにのそのそ突っ込んで行くのがかわいすぎる。おそらくドオーちゃんはレッツゴー適正Tierランキングを作ったら最下位確定なのではないでしょうか。

 ドオー、愛………………………………………………

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 ところで、実はこのゲーム「学校で授業を受けられる」ことに気がつきましたか?

 私は中盤まで気付きませんでした。私は高校入試の前の日も『ポケットモンスター サン・ムーン』のレーティング対戦でZさいみんデンジュモクを使って運ゲーを仕掛けて一切勉強をしなかったタイプなので、そこまで積極的に学校に通おうとは思っていなかったのですが……今作の学校で受けられる授業は結構楽しいです。

 特に歴史のレホール先生の授業が結構好きです。後ろの黒板に『Pokémon LEGENDS アルセウス』のラベン博士が書かれてるのも芸が細かい。モンスターボールの原型を開発してポケモンと歩み寄った博士、そりゃ星の開拓者だよな……。てか、あの世界の私は現実に帰れたんでしょうかね?

 …………アルセウスのバカヤロ────!!!!!

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 体育教師のキハダ先生も好きです。私は体育が嫌いすぎて授業を全部休んでたら見事に成績表に「1」というナンバーワンの頂点を表わす数字が付けられていたことがあるのですが……キハダ先生の授業は面白いのでオススメです。

 「25歳の女性体育教師」って……中々すごいと思います。
 どんどん実ってきた……♥

 僕の心の中のマンタローが「エイ!(ボクはキハダ先生が好き。まず今作はユニセックスを意識したデザインが多い中で、『25歳の体育教師』というしっかりとした大人の女性を描きつつも、一方で子供たちが親しみやすい『教師』としての側面をビジュアルと内面で両立しているのが魅力のひとつだよね。特に、いちいちカッコつけた選択を選ぶと「こうばしいぞ!」と生徒が傷つかない程度のツッコミを入れてくれるんだけど、かえって割と傷付きそうな表現をしてくるところも好き。キハダ先生の授業だけはいつも変な選択肢を選んでしまうな……)」と言っています。くわしいやん。

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 あとは……保健室のミモザ先生ですかね。オタク君!!!!!!!!!!

 うるさいッ!! 貴様らもミモザ先生は好きだろう!? さっきから私ばかりオタクオタクとコケにしやがって……!!! シュウメイ殿、助けてっ……!

 とは言いつつ、宝探しに励む主人公の姿を見てもう一度養護教諭の試験に挑むミモザ先生は、「子供(生徒)たちの姿を見て、心を動かされる大人(先生)」という今作の根幹にある物語をミニマムに表わしている存在だとも思います。ハァ? 私は今、真面目に話をしているんですけど?? ミモザ先生目当てに保健室行ったことないが???

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 あとは、自動車教習所みたいなクソハメ問題を出してきて私に赤っ恥をかかせたタイム先生と、高校の頃の担任に顔が似ているから顔面を見ているだけで妙に腹が立ってくるセイジ先生は個人的に苦手です。

 「いやどっちも私怨じゃん!!」と言われたらなんの弁解の余地もございません。でもまぁ、「あの先生が好き、この先生は嫌い」なんて話をするのも本当に学校に通っているみたいじゃないですか?

 みなさまもぜひ、ご友人とアカデミートークに花を咲かせてみてくださいませ。

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 最後にひとつだけ、どうしても! どうしても本筋からは外れてしまうのですが、この「マルチプレイのサンドイッチ作りの面白さ」だけは紹介させてください!

 各プレイヤーが各々好きな食材を持ち寄り、平和で楽しいサンドイッチ作り……かと思いきや、何か物理演算がおかしいのか絶対に瓦解してしまう!! 崩れ去るサンドイッチ!!! 無駄になる食材!!! 「食べ物を無駄にする」楽しさを知ってしまう史上最も情操教育に悪い遊び!!!!

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 ちなみに上記のサンドイッチの最終形態がこちらです。

 軍艦?

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 さらに、全員で「焼きベーコン」のみを持ち寄ってレンガの如く焼きベーコンを積み上げていく焼きベーコンタワーバトルも最高に楽しいです。もう上記の画像だけで大惨事が起きていることがわかるでしょう。

 そして、完成したのがこちら!

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 『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』は世界一面白いゲームです!!!!!!!!!

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ライター
転生したらスポンジだった件
Twitter:@yomooog

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