「納豆クレープを食べませんか?」
そのお誘いをいただいたのは正月ボケもまだ抜けていない1月のこと。「納豆」「クレープ」という、おそらく普段はなかなか隣同士に並ばないであろう単語の組み合わせに動揺する筆者。聞き間違いでしょうか。
しかしそれが聞き間違いでないことにはうすうす気がついていました。なぜなら、Cygamesさんからのお誘いだったから。
Cygamesさんといえば『プリンセスコネクト!Re:Dive』(以下、『プリコネR』)とクレープの老舗店「マリオンクレープ」がコラボをした際、「コラボクレープに“おにぎり”を入れようとしてマリオンクレープさんに止められる」という過去を持っています。
そのため今回も、納豆クレープを作ろうとしているCygamesさんの姿が容易に想像できました。
詳しく話を聞いてみると、2月11日と12日の2日にわたり開催される「プリコネフェス2023」にてマリオンクレープのキッチンカーが出店するとのこと。そこで前回のコラボクレープでは実現できなかった、納豆入りのクレープを販売することになったそうです。
食べられるコラボクレープは下記のとおり。
・ラビリンスの普通のいちごホイップクレープ
・ラビリンスの納豆ホイップクリームクレープ
そこで電ファミは今回、納豆クレープこと「ラビリンスの納豆ホイップクリームクレープ」を食べるべく「プリコネフェス2023」が開催されているベルサール秋葉原へと向かいました。ホイップクリームがネバネバしたらどうしよう……。そんな不安を胸に抱えながら……。
文/柳本マリエ
納豆の香りがしっかり鼻に抜けるくらい“納豆”
「ラビリンスの納豆ホイップクリームクレープ」は「納豆生クリームクレープ」として作中に登場し、味は「普通」と評されています。
正直なところ、積極的に「食べたい」とは思えない組み合わせ。やはりどうしても気になるのが、納豆独特の“におい”と“ネバネバ感”です。いくら老舗のマリオンクレープでも納豆の扱いには慣れていないのではないでしょうか。
Cygamesさんから「納豆生クリームクレープを作りたい」と提案されたときのマリオンクレープさんの反応はのちほどお伝えするとして、まずは実際のコラボクレープ「ラビリンスの納豆ホイップクリームクレープ」を見てみましょう。
てっきりネバネバの状態の納豆がトッピングされていると思っていたので、だいぶ安心しました。しかし同時に不安もよぎります。
これもしかして、ほとんど納豆の味しないんじゃない?
納豆要素としては「納豆うまい棒」と「納豆スナック」かと思いますが、果たしてこの量で納豆感を出せるのでしょうか。
ところが実際に食べてみると、見た目に反していろいろな発見がありました。
まず、納豆うまい棒も納豆スナックもホイップクリームと喧嘩しない。マリオンクレープのホイップクリームはしっかりとしたコクがありつつも甘すぎないため、しょっぱい味とも相性がいい。
そしてなにより納豆スナックが想像以上に納豆でした。納豆スナックは納豆をフリーズドライしたもの。クレープへのトッピングは10粒くらいだったので「ほとんど納豆の味がしないんじゃない?」と思ったのですが、納豆の香りがしっかり鼻に抜けるくらい納豆。しかも若干ネバネバしてる。
納豆独特のにおいは抑えながらもしっかりした風味とほのかなネバネバ感を残すという絶妙なバランスでした。開発のお話をうかがうと、どうやら納豆スナックはマリオンクレープさんからの提案だったとのこと。
ということで、マリオンクレープ メニュー開発担当の佐藤さんに今回のコラボクレープ「ラビリンスの納豆ホイップクリームクレープ」誕生の経緯について聞いてみました。
納豆クレープというメニュー名なら納豆の見た目と味にしたい
──Cygamesさんから「納豆生クリームクレープを作りたい」というご提案があったときはどのような印象を受けましたか? マリオンクレープさんでは過去に納豆入りの商品を企画したことはあるのでしょうか?
佐藤さん:
最初にお話をいただいたときは衝撃的でした。過去に納豆を使用した商品を企画・販売した経験はなく、納豆を使用したクレープなんて無茶すぎると思いました。
──もともとCygamesさんが作成したラフ案は甘納豆を使った和風テイストのクレープだったと聞きました。なぜ「納豆スナック」も加えたのでしょうか?
佐藤さん:
甘納豆だと「“納豆クレープ”と言えるのか?」と私の中で疑問があり、納豆クレープというメニュー名で提供するのであれば、本来の納豆と同じ見た目と味にしたいと思いました。本物の納豆は使用できないため、少しでも納豆に近づけられるようお菓子で再現できるものはないかと模索し、納豆スナックに行き着きました。
──「ラビリンスの納豆ホイップクリームクレープ」でいちばん苦労した点はどのあたりでしょうか?
佐藤さん:
納豆スナックと合う食材を探すことでした。もともとCygamesさんから「甘納豆を使用したい」と事前にご提案があったので、相性がよさそうな和風(抹茶)で揃えようとわらび餅や黒蜜を使用しています。
その後、関係者の方々に試食いただいた際に「納豆の味やにおいが強いから緩和できないか」とご意見をいただいたため、バナナとチョコスプレーで味を整えております。
──コラボ商品を開発するにあたって、守っていることはありますか? また、「自社商品の開発」と「コラボ商品の開発」で大きな違いはどのようなところでしょうか?
佐藤さん:
「少しでもその作品の世界に近いクレープを作りたい」「お客様が驚くようなクレープを作りたい」と思って開発しております。自社商品の開発との違いは、作品の世界をクレープひとつで表現すること。
通常は生地を広げた状態で食材をすべて乗せてから巻き上げますが、コラボ商品は見た目も楽しんでいただきたいので、巻き上げたあとに上から盛り付けをしていることもこだわりのひとつです。
5周年を振り返るムービーや巨大年表が圧巻
ここまでコラボクレープについてお伝えしてきましたが、まだ会場内に入っていませんでした。さっそく入ってみましょう。
会場は「展示エリア」(1階)、「ミニゲームエリア」(地下1階)、「物販&協賛エリア」(2階)に分かれていました。なかでも筆者が興奮してしまったのがミニゲームです。
ミニゲームは「チュウチュウパニック! チーズお守り特大作戦」「クウカ大絶跳 飛行道中エクスタシー」「ミサトの猛訓投球道! ピッチングドリル」の3つ。ミニゲームを遊ぶことで「リアルガチャ」に最大3回まで挑戦できるとのこと。
ゲームと聞いてやらないわけにはいきません。ということで、まずは「ミサトの猛訓投球道! ピッチングドリル」に挑戦してみました。20球のボールを使い、9枚あるパネルのうち3枚当てることができればステッカーをもらえます。
結果はこちら。8枚当てることができました。
つぎに挑戦したのは「クウカ大絶跳 飛行道中エクスタシー」というゲーム。お手玉をゴムに引っかけて飛ばすのですが、そのさじ加減がめちゃくちゃ難しい。
お手玉の持ち数は4個。うち1個は練習として使用することが可能。残り3個のうち1個でも最奥のエリアで止まればステッカーがもらえます。
練習ではお手玉が飛びすぎて奥に落ちてしまいました。「これは難しい」と早くも諦めかけたそのとき、
幸運にも練習後の1投目でいい感じに止まりました。あと2個のお手玉が残っているので「こうなったらすべてFINISH!してやろう」と意気込みます。
ところが結果はこちら。真ん中くらいで止まってしまいました。これが人生です。
そこで最後の1個はやけくそで少し強めに飛ばしてみたところ、
なんと3投目が先ほど真ん中あたりで止まってしまった2投目のお手玉に当たり、カーリングの要領で2投目と3投目の両方のお手玉が最奥エリアに止まるという結果に。う、うれしい~~~。
最後は「チュウチュウパニック! チーズお守り特大作戦」に挑戦しました。
こちらはチーズを狙うネズミたちからチーズを守るゲーム。四方八方から出てくるネズミをタップすることで撃破し、25000ポイント以上でステッカーがもらえます。結果はこちら。
なんとかチーズを守りきり、無事に3つのミニゲームで遊べたので「リアルガチャ」に3回挑戦できました。カプセルのなかにはゲーム内アイテムが当たるシリアルコードが入っています。
冷静に取材しようと思っていたのに、飛び上がって喜んでしまったミニゲーム。めちゃくちゃ楽しかったので、来年も開催されたらぜひ行きたいです。
展示エリアでは5周年を振り返るムービーや巨大年表が圧巻でした。来場した方は涙する姿もあったそうです。
物販エリアでは【美食殿】の「マルチプレイマット」がイベントのキービジュアルと異なるデザインで目を引きました。かわいい。
グッズは2023年2月28日14時59分まで「CyStore」にて販売中。会場に足を運べなかった方でも購入することが可能となっています。
2月15日でリリースから5周年を迎え、メインストーリーの第3部も配信されたばかりの『プリコネR』。
2023年も続々とイベントが発表され、ますます盛り上がりを見せている。「プリコネフェス2023」の会場では5年間の歴史を振り返ることができる巨大年表をじっくりと眺める方々の姿が印象的だった。
そして、マリオンクレープとのコラボクレープが「プリコネフェス」の恒例となればいいなと密かに思っています。
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