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『ペルソナライブ 2024』はファンとアーティスト両方の『ペルソナ』愛で満たされた最高のライブだった。Lynさんら豪華アーティスト陣とゲームからそのまま飛び出してきたかのようなダンサーたちがクールなステージを作り上げる

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アトラスの誇る人気RPG『ペルソナ』シリーズの最新作『ペルソナ3 リロード』『ペルソナ5』の楽曲によるライブハウスツアー「PERSONA LIVE TOUR 2024 -more ahead-」が2024年5月31日(金)大阪、6月7日(金)・8日(土)横浜にて開催された。

ファンが心待ちにしていた「ペルソナライブ」。シリーズにまつわる音楽ライブの歴史を紐解いていくと、2008年に赤坂BLITZで行なわれた「Persona Music Live 2008 -Velvet Room-」までたどり着く。単純に年数だけ換算しても15年以上、多くのペルソナファンを楽しませてきたステージと聞くと、その信頼感はものすごいものがある。

実際、筆者もこれまでに「ペルソナライブはいいぞー!」という噂を友人や後輩のライター、はては知り合いの経営するカレー屋さんなど、あらゆる場所で耳にしてきた。ああ、ファンにはたまらない楽しいライブが毎回開催されているのだろう……そんなイメージを肌で感じていたものだ。

しかし、恥ずかしながら筆者は「ペルソナライブ」に参加するのは今回が初めて。さらにいえば、『ペルソナ』シリーズの記事を書くのも今回が初めてとなる。ナンバリングタイトルはひととおり遊んでいるものの、『ペルソナ3 リロード』はまだ手を付けておらず、とりわけ元祖『ペルソナ3』の記憶はだいぶおぼろげになってしまっている……。

なので、感想を聞かれようにも「遊んでいたときはメチャメチャ楽しかった。すごくいい作品だった!」というような浅い文言しか出てこない。あとは「はがくれのラーメンがやたらとおいしそうで遊ぶたびに飯テロをされた」とか「手りゅう弾を軽々扱うジンのモーションが好きでキーチェーンで真似をしていたら溝に落とした」とか、そんな微妙な記憶しか出てこない。これはさすがに恥ずかしい。

そんな筆者だからこそ、公演が始まるまでは「お仕事としてレポートを引き受けてしまったけど、こんな浅い人間でもライブを楽しむことができるのか? そもそも長年開催されているライブだし、敷居も高いのでは?」と不安な気持ちでいっぱいだった。

──しかし、この心配は杞憂であった。

実際にライブが始まってみたら、こんなに楽しい体験であればいくらでもテキストが書けてしまうと思えるほど。……と、先に結論から書いてしまったが、ここからは「PERSONA LIVE TOUR 2024 -more ahead-」6月8日(土)昼公演の模様をお届けしよう。

『ペルソナライブ 2024』はファンとアーティスト両方の『ペルソナ』愛で満たされた最高のライブだった_001

文/原 常樹


久々の「声出し」解禁で会場の一体感は最高潮に。Lynさんの鮮烈な歌声と小西利樹さんのギターの旋律が開幕を飾る

この日の会場は2フロアの構成。とりわけ、1階はオールスタンディングということでステージの幕が開く前からものすごい愛情のオーラのようなものを感じる。客席とステージの距離も近く、否が応でも期待をあおられる。

また、同ツアーでは久しぶりに“声出し”が解禁されるということで、運営サイドからも「一体感を味わうためにぜひ声を出してほしいという呼びかけがあった。ペンライトも好きな色で振って構わない」とのこと。ライブの魅力を五感で自由に感じてもらおうという心意気が汲み取れる。

モルガナによる注意事項のアナウンスが終わると、ステージ上のスクリーンには「それは本当に君の意思なのか?」、「自分の運命は自分で決める」といった『ペルソナ5』らしい文言が次々と映し出されていく。文字や数字のフォントを見ただけで「ああ、あのピカレスクな世界にやってきた」と直感できてしまう。冷静に考えるとすごいデザインではないだろうか。さぁ、いよいよステージの幕が開く。

まずは1曲目「Revolution in your Heart」。真紅のライトに照らし出された会場に、Lyn(稲泉りん)さんの鮮烈で精神の奥底に訴求してくるような歌声と、小西利樹さん(アトラス)の奏でる激しいギターの旋律が響き渡る。たびたび立ち昇るスモークも勢いに拍車をかけ、会場のボルテージは一気に高まっていった。

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ペルソナの世界にグッと引き込まれたところで、畳みかけるように2曲目「Got Your Tail」。それまでステージの中央に置かれていた格子状のスクリーンが左右に開き、ステージに広いスペースが空くと、そこに入ってきたのはPERSONA DANCERS

P5主人公(演:駿太さん)、坂本竜司(演:川井雅弘さん)、高巻杏(演:藤井愛美さん)の3人だ。言葉こそ発しないが、その一挙手一投足は雄弁で「心の怪盗団が目の前にいるなぁ……」と自然に思わされる。それまで何も知らなかった筆者も、怪盗団たちのキレキレのパフォーマンスを眺めながら『ペルソナライブ』は視覚だけでも存分に楽しめるライブだということにようやく気づいた(遅い)。

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続いてステージに登場したのが、本ライブで『ペルソナ3 リロード』の楽曲を担当する高橋あず美さんLotus Juiceさん。『ペルソナ5』のステージは照明なども赤色が中心にまとまっていたが、一転、ステージのカラーは作品のイメージに合わせた青色ベースに。

そして、歌われたのは「Full Moon Full Life」だ。Lotus Juiseさんの耳にすんなりと入ってくるクールなラップの融合はまさに神業。力強い髙橋さんの歌声も、間奏を挟んだあとに来る高音パートでは美しく、作品の“通常の時間”と“影時間”を象徴するような多層構造で楽しませてくれる。

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4曲目は、『ペルソナ3 リロード』の放課後や屋外で流れる「When the Moon’s Reaching Out Stars -Reload」。軽やかな旋律とプレイしていたときの記憶(筆者の場合はリロードではないが)が結びつき、なんとも不思議な安心感に包まれる。ステージにはPERSONA DANCERSより、P3主人公(演:松本ひなたさん)、伊織順平(演:YU JURRYさん)、岳羽ゆかり(演:宮崎あゆみさん)も登場。ステージの2階部分も広々と使いながら、放課後の和やかな空気感を視覚的にも演出してみせた。

筆者個人的には、とりわけ順平の振りが鮮烈に焼きついた。ステージに登場するときの息を切らせる仕草や、コミカルかつダイナミックな動きのなかに秘められたスタイリッシュさ。これが順平でなければ、はたして何を順平と言えばいいのかと叫びたくなるほどに記憶のなかの順平と完全に重なった気がする。すごい……。

MCでは声出しが解禁された今だからこそのコール&レスポンスを楽しみつつ、5曲目は『ペルソナ5』より「Take Over」。そして、6曲目は「Last Surprise」と続く。どちらも臨戦態勢のときに流れる楽曲ということで否応なしにテンションも上がる。さらにPERSONA DANCERからは新島真(演:平野沙羅さん)もステージに登場。ダンサーチームのスタイリッシュなステップやパフォーマンスには相変わらず目を奪われてしまう。なるほど、これが心の怪盗団の実力か……。

小西さんとVaVaさんによるインストメドレーに乗せて、「ジョーカー」がパフォーマンス

そして、ペルソナライブは楽曲だけでなく、セットリストでも魅せる。アクセントとしてここで差し込まれたのが「P5 Sereis instrumental medley ver.2」。ギターの小西さんとDJのVaVaさんの奏でる音の奔流が会場をあっという間に包み込む。

ステージ上に設置されたスクリーンの中には『ペルソナ5』の主人公であるジョーカーによるスタイリッシュなパフォーマンスが映し出される。漆黒のコートをなびかせながら足を蹴り上げるなど、その体捌きは思わず息をのむような迫力で、鮮烈な赤色の手袋も闇の中でミステリアスに映えていた。

ジョーカーによるステージが終わったところで、続く8曲目は「Mass Destruction -Reload-」。「Baby,baby,baby,」……ベイベイベイベベイベというフレーズの中毒性に溺れたファンも多かったであろう珠玉の一曲だ。先ほど新島真が登場したように、この曲からはPERSONA DANCERSから桐条美鶴(演:植竹奈津美さん)が参戦。男子ふたりがリフトした美鶴の下をゆかりがくぐるようなアクロバティックな振りつけは圧巻。ダイナミックに驚かせてくれる。

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9曲目の「It’s Going Down Now」も戦闘曲ということでアップテンポな旋律が持ち味。クライマックスを前に旋律が動から静へと変化する様はサウナ室から冷水に飛び込んだかのよう。高橋さんの歌声の安定感もさすがで、スッと心に澄み渡るような感覚が心地いい。

なお、この曲のフィニッシュでは順平を椅子のように四つん這いにさせたうえに美鶴が腰かけるというブリリアント極まるひと幕も……。これに耐えきれなかったのか、客席から間髪入れずに「美鶴先輩~!」と黄色い声が上がっていたことも付記しておく。

ライブも中盤戦に突入したタイミングで、続くMCにてメンバーからの自己紹介が挟まる。そういえば、ここまで数々の楽曲に圧倒され盛り上がっていたため気づいていなかったが、MCも挟まずここまで駆け抜けてきたのだった。

メンバーが紹介されるたびに、会場からは「かわいい!」という声援が。そして、この公演で一番「かわいいコール」を集めたのは、なんとギタリスト/コンポーザーの小西さん。さすがにこれには女性陣も嫉妬をむき出しに(?)していた。

かわいさ全開のMCで会場が少し和んだところで、DJのVaVaさんのターン。手拍子で煽りながらも「Phantom」「Tokyo Emergency」「緊迫」といった迫力のある楽曲を違和感なく繋ぎ、心地よい音の奔流を生み出していく。

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だが、彼のステージはただクールなだけでは終わらない。ボルテージが高まったところで、さらっと割って入ってくる「あなたのテレビに 時価ネットたなか~♪」というフレーズ。そう、まさかの「時価ネットたなか -Reload-」だ。

思い起こせば、『女神異聞録ペルソナ』でも「サトミタダシ薬局店のうた」や『ペルソナ4』の「ジュネスのテーマ」など、シリーズにおいて庶民の生活に根差したコマーシャルソングはお約束ともいえる存在に。そう考えると、ペルソナらしいチョイスと言えるのかもしれない。

また、ユニークな楽曲が盛り込まれたからこそ、DJプレイのラストを飾った「キミの記憶 -Reload Instrumental-」の旋律の透明感が際立ったようにも感じる。

ゲームから心の怪盗団が、特別課外活動部が飛び出してきたかのようなパフォーマンスに大興奮。『P3』と『P5』の主人公がハイタッチする一幕も

ここからはお待ちかねの「PLT2024 Special Dance Act」。PERSONA DANCERSのパフォーマンスを軸にしたパートだ。「Will Power」「Master of Shadow -Reload」など緊迫感のある楽曲に合わせてダイナミックにステージを駆け抜けるさまは、目にも鮮やかで楽しい。

セクションのクライマックスでは、シリーズの垣根を越えて男性ダンサーと女性ダンサーがそれぞれ集まってパフォーマンス。最後は全員でひとところに集まり、さらには去り際に両作品の主人公がハイタッチをして去っていく流れもじつに美しい。

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セットの転換のあと、ステージはカフェ&バーのようなシックな雰囲気に。よく見るとステージ後方には向かい合って座る『ペルソナ5』の主人公と明智吾郎の姿も。Lynさんが歌う「No More What Ifs」は、そんな店内の雰囲気にピッタリだ。筆者はシックで大人な歌声を味わっているうちに、自然とお酒を注文したくなってしまった。曲の最後に主人公と明智がささやかな拍手を送る姿もアットホームでなんともほほえましい。

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13曲目の「巌戸台分寮 -Reload」も夜の空気感が漂うムーディーな楽曲。Lotus Juiceさんの色気のあるラップが瞬く間に会場を包み込んでいく。そして、客席のファンもそれにこたえるようにハミング。信頼感で結ばれているようなささやかなコール&レスポンスが心地よかった。

14曲目は、Lynさんと小西さんによる「Beneath the Mask -Tactica」。ふたりで椅子に座り、顔を見合わせながらも丁寧に楽曲を紡いでいく。小西さんの奏でるアコースティックギターに、Lynさんの美しい歌声や口笛が融合し、生み出される音はまさに芸術的。それにたなびくように1階席で輝くペンライトがゆっくりと左右に揺れる光景は、筆者のいる2階席からは非常に美しく見えた。曲が終わると盛大な拍手が巻き起こったことは言うまでもない。

 続いて『ペルソナ3 リロード』より、「Color Your Night」。この日のライブでコール&レスポンスが最もアツかったのがこの曲だろう。客席から自然と湧き上がる「HEY!」という合いの手は、楽器の一部のように楽曲に彩を与えていく。

ラストにみんなで手をワイプさせながらくり返す「HEY!」は声出しが可能なライブだからこその一体感だ。画面に映し出された磐戸台駅前などの夜の光景もなんだかなつかしい。ホームグラウンドの街に戻ってきたかのような不思議な心地よさを味わえたひと時だった。

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「ペルソナ解放」でダンサーも心の怪盗団の姿に。セットリストはさらに激しさを増し、クライマックスへ向けて駆け抜ける

いよいよライブも終盤戦。16曲目の「Rivers In the Desert」、17曲目の「I believe」と『ペルソナ5』より鮮烈な楽曲が続く。

思わずうなってしまった演出が、プロジェクターによる映像演出で再現されたジョーカーたちの「ペルソナ解放」。PERSONA DANCERSもそれに合わせて心の怪盗団の姿へと衣装を変え、安定感のあるヴォーカルやスクリーン内で青く燃え盛る炎をバックにそれまで以上に激しく立ち回る。

白状すると、筆者は階段から優雅に飛び降りる彼らの姿にまたもや心を盗まれたようで、PCのメモには「かっこいい」という思考停止した走り書きだけが残っていた。……いや、ほんとにかっこよくて。

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もちろん、『ペルソナ3 リロード』のアーティスト&ダンサーも負けてはいない。18曲目は「The Meaning of Armbands」、そして19曲目は「すべての人の魂の戦い(P3R ver.)」と珠玉のナンバーが続く。とくに後者はシリーズに共通するベルベットルームのテーマであり、同作においてはクライマックスを彩る楽曲。ステージ上のスクリーンにはアイギスも登場し、戦闘用の衣装に身を包んだ特別課外活動部のメンバーたちと肩を並べてド派手に立ち回る。声優陣による“吹き替え”の演出も非常に熱いものがあった。

 20曲目は「Burn My Dread -Last Battle Reload-」。Lotus Juiceさんの渾身のラップとPERSONA DANCERSのアクションとの融合が見事。拳を突き上げながらくり出すリリックは、キャラクターたちの熱さを見事に内包していた。同曲ではLotus Juiceさんが曲中でゆかりからマイクを渡されるシーンもあり、このライブではアーティストとダンサーがさまざまなやり取りを行なうことで一体となってステージを作り上げていることが記憶に残っている。

 そして、ついにライブはクライマックスへ。高橋さんが白い衣装にチェンジしてステージに登場すると、その背後のスクリーンには澄み渡るような青空や舞い散る桜が。夜を乗り越え、たどり着いた平穏な学園の風景がそこにはあった。もちろん、ここで歌われたのは、『ペルソナ3 リロード』の本編を締めくくる「キミの記憶 -Reload-」だ。

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いかに“にわか”とはいえ、筆者もこの曲の持つ意味をある程度は理解している(つもり)。だからこそ、モニターの中に映る仲間たちの姿を眺めていて、視界が霞んでいくのを感じた。

的確な表現かはわからないが、この曲のイントロを聴いたことによって、最初に作品の結末にたどり着いたあの日の気持ちが蘇ってきたような感覚というか。長い歳月の中でプレイの記憶が色あせていても、こういう形で自分の心の中に彼の足跡が残っていたという事実になんだかグッと来てしまう。

このように“にわか”な筆者でも思わずポエミーなテキストを書いてしまうぐらいなのだから、コアなファンであれば情緒がグチャグチャになっていてもおかしくない。実際、楽曲が終わると会場からは「ありがとう!」という声が次々と上がり、そのまま自然とアンコールの手拍子と声援がこだました。

ライブ会場においてファンが少しずつ声を出せるようになってきたことで、そこにある想いがダイレクトに見えるようになってきたのもなんだかうれしく感じてしまう。

まだまだ盛り上がるアンコール。「Colors Flying High」「Life Will Change」「Deep Breath Deep Breath -Reincarnation Reload-」と最後まで珠玉の楽曲が並ぶ

アンコールには突入したものの、まったく勢いが衰えないペルソナライブ。まずは、『ペルソナ5 タクティカ』より「遥か 君へ」。暖かく立ち上っていく光のなかで、希望の炎を宿したギターの旋律と歌声が会場を包んでいく。会場がひとつになって紡がれるクラップも心地よく、そのリズミカルな音色には“僕らはまたきっと会える”というメッセージ性がにじんでいるようにも感じた。

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なお、アンコールでは特別映像とともに『ペルソナ3』の後日談である「Episode Aegis(エピソード アイギス)」が収録されている『ペルソナ』エクスパンションパス第3弾の最新情報も。

同エクスパンションパスについて、ライブの出演者で同作のラップを担当するLotus Juice氏は「これをやらないとP3リロード終わってないと言っても過言ではありません。俺は絶対にやる!」と熱くコメント。流れのままに同エクスパンションパスの新曲「Mass Destruction -P3fes Reload-」を披露し、会場のボルテージを最後の最後でぶち上げていく。

「Colors Flying High」「Life Will Change」「Deep Breath Deep Breath -Reincarnation Reload-」と最後まで珠玉の楽曲が並んだ同公演。とくに「Life Will Change」が始まったときに会場に歓喜にあふれた空気が流れたことは、筆者も鮮明に覚えている。

ここでレポートの最初に戻るが、“にわか”でも、そして“初参戦”でもペルソナライブは最高に楽しめる内容に仕上がっていた。その根幹にあるのは、ひとつひとつの楽曲のクオリティとそこに向けられた想いの強さ。

単体の楽曲としても耳なじみがよいためにたとえシリーズを遊んだことがない人でもライブの空気感を楽しめるし、シリーズを遊んだことがあればかつての思い出がするすると……それこそペルソナのように内側からにじみ出てくるはず

この感覚はなんとも楽しく、ときには切ない。こんなに素敵な感覚を味わえたのだから、もしかすると次回開催時、筆者はより楽しむために取材席ではない別の場所で意気揚々とペンライトを振っているかもしれない。

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今回の記事では昼公演の模様をお届けしたが、同日夜公演の配信チケットも6月17日21:00まで販売中。ファンとアーティスト、両方からあふれる『ペルソナ』愛に包まれた本公演をぜひ目撃してほしい。

■セットリスト

01. Revolution in your Heart
02. Got Your Tail
03. Full Moon Full Life
04. When the Moon’s Reaching Out Stars -Reload-
05. Take Over
06. Last Surprise
07. P5 Sereis instrumental medley ver.2
08. Mass Destruction -Reload-
09. It’s Going Down Now
10.DJ solo ver.2 Remixed by VaVa
Phantom
Tokyo Emergency
緊迫
時価ネットたなか -Reload-
キミの記憶 -Reload Instrumental-
11. PLT2024 Special Dance Act
Will Power
Master of Shadow -Reload-
Tokyo Daylight
深層心理 -Reload-
12. No More What Ifs
13. 巌戸台分寮 -Reload-
14. Beneath the Mask -Tactica-
15. Color Your Night
16. Rivers In the Desert
17. I believe
18. The Meaning of Armbands
19. すべての人の魂の戦い(P3R ver.)
20. Burn My Dread -Last Battle Reload-
21. キミの記憶 -Reload-

-Encore-
22. 遥か 君へ
23. Mass Destruction -P3fes Reload-
24. Colors Flying High
25. Life Will Change
26. Deep Breath Deep Breath -Reincarnation Reload-

ライター
RPGのやりこみ企画をきっかけに高校在学中にライターデビュー。ゲーム記事のライティングのほか、声優誌を中心にインタビュー記事を執筆するライター、音声・映像番組の構成作家としても活動する。プライベートのゲームスタイルは何も考えない脳筋型で、ひたすら根性と直感のままにゲームをプレイする。トレードマークは帽子と眼鏡。

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