記事を始めるまえに、ひとつ言わせてほしい。
このゲームは、間違いなくおかしい。(いい意味で)狂ってる!
前情報のまったくない状態でセガさんの会議室に通された筆者。会議室に響き渡る「今から海戦、はじめます」と言わんばかりの海賊的パイレーツなBGM。そして、知らないゲームのタイトルロゴ。
「パイレーツ イン ハワイ」……?
おかしい、私は『龍が如く』の体験会に来たはずだ。海賊ゲームではない。
とっさに喉から飛び出そうになる「会議室間違えてません?」という言葉。
そして、お察しの通り。流れる映像にされるがまま、ロバート・秋山竜次氏演じるマサルの登場に笑う以外の選択肢を持ち合わせてはいなかったわけでして……。
そして、突如として現れる真島の兄さん。いざ、ハワイへ上陸す……。
理解が全く追いついてないんですけど!?
いつも必ずドスもって登場してくるのに、税関通れるわけなくないですか?
どうやって入国したんだこの男……、絶対密入国だ!!
というか本当に『龍が如く』だったのかよ、このゲーム!
ハワイに居るだけで面白い男、真島吾朗……。これは続きが気になってきた。
というわけで今回は、発表されたばかりの最新作『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』(以下、『龍が如く8外伝』)のプレイレポートをお届けします。
真島の兄さんがハワイでどのように暴れるのか、注目です!
※なお、筆者は未だに理解が追いついていません。
往年のアクションスタイルがカムバック!RPGが苦手でもハワイの『龍』を体感できる!
『龍が如く8外伝』では、往年のシリーズ作品で採用されていたアクション主体の戦闘スタイルが復活。『龍が如く7外伝 名を消した男』同様に、スタイルを切り替えながらバシバシと敵を殴り倒していく爽快感のあるプレイが可能となっています。
アクション式の戦闘スタイルは『龍が如く8』でも採用されていましたが、桐生一馬使用時のみというかなり異質な存在でした。本作では全編通して従来の戦闘スタイルで描かれるようなので、RPGが苦手という方でもハワイの街を満喫できるかもしれません。
なかでも特徴的なのが、本作から新たに搭載されたジャンプ攻撃。真島の兄さんだからこそ許されそうな、人間離れした高度でのジャンプから空中コンボを決めることが可能になり、戦闘の幅が大きく拡がったように感じます。
空中での行動に極端な制限はなく、コンボルートにさえ入ってしまえば最終段まで滞空可能。ハワイの街中で繰り広げられる戦闘の迫力もさることながら、従来のシリーズ作品ではあり得なかったカメラの上下移動といった部分も新鮮で印象的でした。
なお、今回プレイした体験版では、ドスを活用した昔ながらの真島「狂犬スタイル」とカトラスや銃を活かして立ち回る「パイレーツスタイル」の2種類を楽しむことが可能。海賊だから発砲してもおかしくないよな。うん、おかしくない。
挙句の果てには、なんと分身までし始めます。
真島の兄さんが「なにかする」だけで面白い!ハワイならではのアクティビティ
体験版では、街中でのバトル以外にいくつかのアクティビティを楽しむことが可能となっているのですが……。
相変わらず多いっ!本編にあたる『龍が如く8』の体験版でも数多くのコンテンツをプレイすることが可能でしたが、今回も大盤振る舞い。『龍が如く8』でおなじみの「クレイジーデリバリー」や『龍が如く7 光と闇の行方』で初登場した「ドラゴンカート」も遊べるようです。
どれも既存コンテンツではあるものの、「クレイジーデリバリー」ではコース上の役モノが変化していたり、「ドラゴンカート」ではハワイの街を走れる事自体が目新しかったり。懐かしさを感じながらプレイしてみるのもありかもしれません。
真島の兄貴が乗る「ドラゴンカート」はなんというか、だいぶ新鮮。コース中に散らばっているリングを拾うことでカートの最高速度があがるなど、相変わらずどこかで聞いたことのあるシステムも健在で、初プレイでもなんとな~く遊べてしまいます。なぜでしょうか。
そのほか、カラオケや着せ替えなど、「真島吾朗」という男の異様さに笑いながら楽しみました。
ハワイで描かれる海賊の謎。一見するとギャグゲー……でも実はシリアス!?
そんなこんなでハワイを満喫していると、そろそろ「マッドランティス」に行こうとのお呼び出しが。マッドランティスは、洞窟の中に存在する謎の要塞都市。放棄されたタンカー船を中心に街のようなものが形成されており、真島たち「ゴロー海賊団」はここである人物を探すことになるようです。
なお、ゴロー海賊団が所持する海賊船「ゴロー丸」は、ハワイのビーチにデン!と接岸されています。ハワイのビーチにこんなデカい帆船が置いてあっていいのだろうか。そもそもどういう出自なんだこれ……。
こんなに何もわからない体験版、本気ではじめてかもしれません。
マッドランティス接近後は、先ほどまでの陽気で楽しい雰囲気のゲームから一変。いつもの『龍が如く』らしいダークでシリアスな空気が場を包みます。広々としたハワイの街並みと打って変わって、高い密度で描写されるマッドランティスに思わず息を呑んでしまいました。
「真島吾朗」というキャラクターの奇想天外さ、『龍が如く』という任侠の世界観が融合
今回の体験版は惜しくも、マッドランティス到着直後に時間切れ!
残念ながら、多くの謎を残す形で終了してしまいました。とはいえ、マッドランティスを牛耳る謎の女性や、真島の記憶喪失の謎。そして本作のシナリオがどのようにして『龍が如く8』と混ざり合うのか。スゴい、何もわからないのに続きが気になる……!
これが『龍が如く』マジック。セガのゲームだからこそ味わえる面白さと「真島吾朗」というキャラクターの奇想天外さ、『龍が如く』という任侠ファンタジーな世界観が合わさることでしか摂取できない栄養素というのが間違いなくあるように思えます。
そんな『龍が如く』シリーズ最新作『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』は、2025年2月28日にPS4/PS5、Xbox Series X|S/Xbox One、PC(Windwos、Steam)向けに発売予定となっています。
また、9月27日から9月28日にかけて一般公開される東京ゲームショウにも出展される予定なので、興味のある方は合わせてチェックしてみるといいかもしれません。それでは、おおきに!