「35万マスのマップを舞台に、大人数のプレイヤーたちが丸2日かけて雌雄を決する」
……なんだかやたらと大きな数字が並んでいるのが、今回紹介する『戦国IXA』のメインコンテンツ、「合戦」システムです。
「そんな合戦システムが「対面合戦」としてパワーアップしたらしいから、遊んでみない? ブラウザゲーなんだけど」と、編集部から声をかけられた筆者。
「ブラウザゲーですか、最近は技術も進歩して、かなりいろいろできるようになってますよね」と、試しにプレイしてみたところ……。
これ、ガチの「ブラウザゲー」じゃん!!
聞けば『戦国IXA』のサービス開始は2010年で、なんと13年も前から続くゲームとのこと。
ダウンロード不要で気軽に始められて、PCのスペックもいらない。まだスマートフォンも普及しきっていない時代に、筆者もさまざまな「ブラウザゲー」に夢中になっていた記憶がフラッシュバックしました。
……本題に戻ります。
そんな『戦国IXA』の新システム「対面合戦」ですが、簡単に言うと「今まで攻撃側・防衛側に分かれて行われていた合戦が、両軍が攻防入り乱れて殴り合うシステム」になったとのこと。
筆者は『戦国IXA』初心者なのですが、今回は特別にアカウントをご用意いただき「対面合戦」を味見してきました。13年に渡る本作の歴史と大規模戦闘の臨場感を堪能してきたので、紹介していきましょう。
※この記事は『戦国IXA』の魅力をもっと知ってもらいたいアドウェイズさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
開催期間:20時間。それ以外の時間:準備期間。ブラウザゲーならではの「生活と隣り合わせの感覚」
まず、『戦国IXA』の「合戦」について軽く説明させてください。
『戦国IXA』では、ゲーム開始時に12種類の国から所属先を決めることができ、同時に国の領土であるマップ上に自分の所有する城や村が「マス」として配置されます。
「合戦」では、12国の内から2国ずつがマッチングされ、マップ上に配置された城をどれだけ落とせたか、どれだけ守れたかを競います。1回の合戦は2日にかけて開催され、4日間の休戦期間・準備日が挟まった後にまた合戦、という流れが『戦国IXA』のゲームサイクルです。
休戦期間には内政要素で兵力を補充したり、手持ちの武将のレベルを上げたりして、また次の合戦に備える。まさに「合戦」がゲームの中心になっているんです。
このスケジュール自体も、今ではあまり見ないような形態ですよね。合戦は19時に始まり、深夜・早朝は休戦になりますが、翌日25時までの足掛け20時間行われます。いつ敵が攻めてくるかはわからないですし、戦況は刻一刻と変化するため、目が離せません。
もちろん『戦国IXA』の合戦でも、「これだけポイントを稼いで満足したから今回はここまで」みたいな遊び方も可能です。しかし本作は同時に、「ガチでプレイすればとことん遊べる」というゲーム性も持ち合わせているのです。
そもそも、こういったブラウザゲームって、いつでもポケットに入っているスマホゲームとはまた違った生活との近さがありますよね。「ゲームを起動する」というよりは「いつでもそこにある」感覚でプレイできるのが、こういったブラウザゲーの良さ。
普段「mixi」とか「ニコニコ動画」を見ているブラウザの、ひとつ横のタブにゲームの世界が広がっていて、定期イベントのために地道に育成をして……。
筆者も当時やっていたブラウザゲームは、なにはなくともとりあえず開いておいて、それが生活の一部になっていたのを思い出しました。
「自分で情報を探し当てる」戦略ゲーとブラウザゲーの手触りが懐かしい。お前が軍師だ!
実際に「対面合戦」をプレイして思ったのは、ブラウザゲームならではの自分で情報を集めて考える楽しさでした。「これだよこれ」みたいな感覚を久しぶりに味わったんです。
実際の合戦フェーズでは、相手国の領内にある拠点を指定して、事前に編成した武将たちの部隊を送り込むことで攻撃が可能。各武将はそれぞれスキルを保有しており、シナジーを考えながら部隊編成をする楽しさもあります。
特徴的なのは「攻撃には、拠点間のマスの距離に応じたリアルタイムの時間を要する」ということです。攻撃部隊は通常、自分の城や陣地を拠点としていて、そこから敵の城に攻撃、帰還するまでの時間が、その間のマス目や部隊構成によって決定されるんですね。
このゲームの合戦は広大なマップに膨大な数の拠点が配置されます。理論値として把握すべき情報は無尽蔵なのですが、対して初心者の自身が攻撃部隊として操れるのは最大5チームほど。刻一刻と変化する戦況の中、「次はどこを攻めよう」、「どう行動したら、より貢献できるだろう」と考えるのが楽しいんです。
このご時世、2日間にも及ぶリアルタイム戦闘イベントというとなかなかハードな気はします。ただ、このスケールでしか味わえない没入感みたいなものもあるんじゃないでしょうか。
「この部隊が帰ってきたら次はここに回して……」といった、時間がかかるからこその、本物っぽいマネジメント要素を味わえるんです。
部隊の帰りをただ眺めているのではなく、その間にも敵国の手薄な場所を探したり、味方が集中攻撃しているところをチェックしたり。「画面をあちこち遷移して、自分で情報を探し当てる」楽しみ方も、プレイ中の「軍師感」を増幅させます。
攻撃部隊の戦果は、「報告書」という形で蓄積され、確認することができるのですが、これもまた良い……。
言ってしまえばただの戦闘リザルトなんですが、「報告書」という体裁も相まって、大きな城を落としたらスクショしてブログに貼りたくなるような手触りです。
出撃中の部隊の一覧画面では、帰還までのカウントダウン表示がされているのですが、結果が気になり「はやく報告書を見せてくれないかな」と、意味もなく画面をリロードしたくなります。改めて、「ブラウザゲームだからこその没入感ってあるよなあ」と感じたのでした。
35万マスのマップで城を落としあう、迫力のスケールで行われる「対面合戦」
もう少し実際のゲームプレイについても触れていきましょう。『戦国IXA』の「対面合戦」は、まさに合戦の名に恥じない物量と、移り変わる戦況の雰囲気が戦場の臨場感を感じさせてくれます。
『戦国IXA』の合戦の部隊となるマップはとにかく広大で、ひとつの国で421マス×421マス、つまり17万マスほどの広さがあります。
今までの「合戦」システムでは、攻撃側の国が防衛側の国の盟主城に攻め込み、防御側は守りつつ攻撃側の出城を叩くという形だったのですが、今回の「対面合戦」からは、お互いの国が同時に攻め合う、という形に変化しました。
それぞれの領土が接続され、合計で約35万マス。プレイヤーはそれぞれ複数の拠点を持っているため、まさに総力戦といった様相を呈しています。同時に攻め合うシステムになったことから、攻めながらも守る必要があり気が抜けません。
合戦の序盤はまず「準備期間」と呼ばれる非戦闘時間から始まります。敵の拠点を攻撃することはできませんが、ここから合戦が始まっていると言っても過言ではありません。敵国の様子を偵察したり、「陣張り」と呼ばれる行動を行うことで、実際に開戦したあとの状況を有利に運ぶことができるんです。
先述したとおり、基本的には自分の拠点から部隊を出撃させ、敵の城を攻め落としていくサイクルを繰り返すのが「合戦」のゲームプレイです。ただ、流石に毎回の出撃に何十分もかかるのは大変。そこをカバーする重要な戦術が「陣張り」です。
『戦国IXA』の合戦では、最初から自国に設定されている自拠点の他に、「陣」と呼ばれる拠点を任意のマスに設置することができます。これはいわゆる前線拠点、攻撃の足がかりとなるもので、敵国のマスにも配備可能。一度「陣」を張って部隊を送り込めば、そこから近くの城に対して数分単位で出撃を繰り返せるわけです。
そこで大切になってくるのが、「どこに陣を張るか」ということ。
敵国の上位ランカーの城の周辺は、合戦開始前から自国部隊の陣でビッシリ覆われていました。おそらく連携攻撃が可能な「同盟」を組んだ味方プレイヤーたちが包囲網を敷いています。
「同盟」を組むことで、同盟員の城が攻められていたら防衛に加勢したり、「合流攻撃」で敵の城を一気呵成に攻め落としたりなど、連携プレイが楽しめる模様。
「同盟防衛カウント」と「同盟内順位」に応じて合流できる部隊上限があり、強く強固な同盟なほどより多くの合流を受けるなど、強さに応じてさまざまな戦闘が起きています。
筆者はソロプレイだったため、「あえて味方が少ないエリアに少量の陣を張り、警戒が手薄な城から攻めていく」という空き巣戦術を取ることにしました。
同盟に入らずとも、こうしてソロプレイでも楽しむことができるのは、スケールの大きい本作ならではの懐の深いポイントではないでしょうか。
合戦の勝敗は拠点を攻撃、防衛した時に付与されるポイントの積み重ねで競われます。
今回は「対面合戦」システムが初めて実装された「プレ実施」回だったので、手探りのプレイヤーさんも多かったかもしれません。
筆者の感触では「どんどん敵の城を落としてポイントを積み上げる」攻撃重視のスタイルが有効に働きそう。防衛には専用の部隊を配置しておけるので、攻撃部隊でひたすらに敵国を荒らしまわってポイントを稼いでいきました。
敵も容赦なく味方の城を落としにかかってくるので、敵襲状況を確認する画面には次々と情報が飛び込んできます。「対面合戦」システムになったことで、戦場は守備を考えながら「どちらが沢山城を落とせるか」というような座組みになっているのではないかと感じました。
稼いだポイントは随時、自国の戦功として積算されてグラフとして表示されます。これもまた合戦の「総力戦っぽさ」とか「リアルタイム感」を演出しているな、と感じました。
この戦況グラフがあることで、ソロプレイでも自分の稼いだポイントが如実に反映されるという一体感を感じられます。刻々と変化する戦場の雰囲気も出ていますしね。
初日は開幕に大きな戦闘が起きるも、全体としてはほとんど五分五分のポイントで終了。戦場が大きく動いたのは2日目の夕方で、味方の上位ランカーの拠点が敵の一斉攻撃で陥落してしまいました。
「日中ということもあって2日目は平和だな」とのんびりプレイしていたので、まさに寝耳に水の奇襲をくらった形。
味方軍も懸命に反撃をしましたが、残念ながら筆者の所属する「宇喜多家」は敗北してしまいました。
負けはしてしまったものの、『戦国IXA』の「対面合戦」の戦略性の一端を垣間見た筆者。次回参戦することがあれば是非「同盟」に参加してプレイしたいです。
今でこそ、誰かが誰かに怒っている様子が朝っぱらからレコメンドされて流れてくるのがインターネットの日常風景のひとつになってしまいました。でも、同じ趣味や目的を持った人たちがゆるくコミュニケーションできるのがインターネットの素朴な楽しさであったのも事実です。
自国の上位同盟には200人規模のものもあり、それだけの人数で救援を送りあったり、軍師の一声で最大200人のユーザーが行動し戦局が動くとか、他同盟と争った結果ランキングに入賞したり、チャットで合戦関係ないことで盛り上がったり──。それって絶対楽しいだろうなと思いつつ、筆者の『戦国IXA』初体験の2日間は幕を下ろしたのでした。
本記事を読んで「久しぶりにやってみよう」と思った人も、思わなかった人も、ぜひちょっとだけでも本作を触ってみていただければと思います。なんと言っても、ブラウザゲームってダウンロード不要ですからね。