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「驚愕!日本のルーツは古代マヤ文明にあった!」ができちゃうゲーム『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』先行プレイレポート。「卑弥呼が指揮する古代マヤ文明」が「モンゴル帝国」になり最大版図を記録した後、「共産主義を信奉する近代日本」となり宇宙に飛び立つまで

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近代:伏線回収!日本のルーツはマヤ文明だった!

文明の指導者に卑弥呼を選んでいると、近代に入るタイミングで自動的に「近代日本」が解禁される。

『シヴィライゼーション7』レビュー・評価・感想: 「驚愕!日本のルーツは古代マヤ文明にあった!」ができちゃう【先行プレイ】_079

「いや卑弥呼と近代日本は全然関係なくない?」みたいな疑問も一瞬頭をよぎるが、シド星における卑弥呼は天照大神の娘(本人自称)ということらしいので、まあ、合ってる、ような……?

ともかく、これでようやく本レポートの伏線を回収し、無事に「マヤ」文明を「近代日本」にすることができた。

『シヴィライゼーション7』レビュー・評価・感想: 「驚愕!日本のルーツは古代マヤ文明にあった!」ができちゃう【先行プレイ】_080
▲正直なところ近代日本×卑弥呼より、マヤ文明×卑弥呼のほうが合ってるような気がしないでもない

本作における日本は「近代日本」という名前の通り、明治期以降の日本をモデルにしている。なんなら文明のシンボルマークも菊の御門であり、実は音楽もなかなか勇壮なものになっている。文明としては科学力・生産力の産出に強く、戦争への適正もある。

筆者は今作の日本のテーマ音楽がかなり気に入ってしまったので、これからプレイされる方はぜひ一度聞いてみて欲しい。前作における日本のテーマ曲のような、いかにも「和風」なものも嫌いではないが、これはこれでかなりアガるテーマになっている。

『シヴィライゼーション7』レビュー・評価・感想: 「驚愕!日本のルーツは古代マヤ文明にあった!」ができちゃう【先行プレイ】_081

さて、時代の変遷で起こることに関しては、古代→探検の時代も、探検の時代→近代も変わらない。まずは前の時代における実績にもとづいて「レガシーパス」のボーナスをもらう。

今回は遷都先の候補に最初の首都だった「バーク」が選べたので、この地を改名して新たな首都「東京」とすることに。数千年の時を経て、もともとの首都に帰ってきたわけだ。いやあ、マヤ文明も大きくなりました。

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時代固有の建造物は産出が低下するため、今回も前の時代に比べると文明全体の産出は下がっている。とはいえ、世界最大の版図を誇ったモンゴル帝国の後継国家なので、僅差ながら科学力産出は現在すでに世界1位だ。

とはいえ、まだまだ油断はできない。数ターン後にはなんとこれまで数千年にわたって同盟を結んできたクセルクセス1世(「アッバース」→「ロシア」)に科学力産出1位の座を抜かれてしまった。

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泣いても笑ってもこれが最後の時代。もちろん抜かれたままであってはマズいので、都市ではさっそく新たな時代に合わせた建造物を建て始める。さすがに近代だけあって、これまでと比べてもケタはずれの出力が出る建物も多い。

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また、過去の文明の遺産も存分に使わせてもらおう。モンゴル文明だったころに取得した政策「ジャルリグ」は、他の文明によって築かれた都市の生産力を+25%するという、非常に強力な効果を持つ。マヤ文明時代からの政策もいまだに現役だ。

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一方で、外交面ではクセルクセス1世率いる「ロシア」帝国が猛烈な勢いで強くなっているため、これ以上同盟を結んでおくのは良くないかもしれない。

ということで外交革命さながら、これまで数千年間堅持してきた外交方針を大転換。孔子先生(「明」→「清」)へ接近することにした。
なあ「清」くん!俺たちトモダチだよなあ!

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前作なら、過去に戦争をして都市を奪ったような相手とその後に関係改善するのはほとんど不可能だったが、今作ではそうでもないらしい。時代が変われば外交感情もある程度まで回復し、そこから外交努力やアジェンダ(各指導者の好み)を積み重ねることで、関係はしっかり上向いていく。

様々な外交努力を続けた結果、近代の30ターン目には同盟関係が成立。ただしこれによって孔子先生と敵対関係にあるクセルクセス1世との関係は冷え込んでしまった。

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聞けば悪逆非道なロシア帝国は、平和を愛する「清」を圧迫して無益な戦禍に引きずり込んでいるそうではないか。古来より仁義に篤き大日本帝国が、このような行いを許すわけにはいかない。天照大神もご照覧あれ!

ということで皇紀2449年、西暦にして1789年、盟友である「清」の孔子を救うため、近代日本は「ロシア」のクセルクセス1世に宣戦を布告。日露戦争の開幕である。

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さて日露の開戦から間もなく、社会制度「政治理論」の研究が完了。これによって民主主義・ファシズム・共産主義という、おなじみ3つのイデオロギーのいずれかを研究できるようになった。

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本作ではこの3つはイデオロギーツリーとして別々の社会制度ツリーに分離されており、どれかひとつを研究してしまうと、他のイデオロギーを研究することはできない。またイデオロギーが異なる国同士では、友好関係に猛烈なデバフがかかるようになっている。

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他の選択肢もかなり面白そうではあったのだが、今回は科学勝利を目指しているため、研究先は信頼と実績のある「共産主義」に決定。

研究を進めることで科学勝利に向いた社会政策を解放してくれるらしいので、愉快なヒゲのおじさんたちの思想に染め上げられてしまうことにする。

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クセルクセス1世との戦争はかなり好調だ。大きな影響を与えているのはこれまでの文明による積み重ねだ。例えば、モンゴル時代に獲得した騎兵の戦闘力をアップさせる政策「バガトル」を引き継いでいるため、最新の騎兵ユニットである「陸上艦」にもその恩恵がある。

それより古いマヤ時代の「双子の奇跡」による「毒」の効果もあるし、長い年月を戦い続けてきた司令官によるバフも加わり、最大で+22のボーナスを乗せつつ攻略しているのだ。さすがにこれで勝てないほうがおかしい。

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また、いち早く航空技術を獲得したことで、堅い防御施設にも空から絨毯爆撃が展開できる。飛行機に限った話ではないが、今作ではユニットの作成・維持に戦略資源を必要としなくなったので、強力な航空機も数を揃えやすくなったのは嬉しいポイントだ。

飛行機による爆撃は対都市攻撃に高い効果を発揮するため、近代に戦争をやるならぜひ作っておくべきだろう。

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ここまでくればあとは消化試合だ。41ターンには旧都バグダッドが、44ターンには首都サンクトペテルブルクも陥落。これ以上戦争を続ける意味もないので、もう1都市を差し出させることを条件にクセルクセス1世と和平を結ぶ。

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この戦争によってクセルクセス1世の科学力産出は大きく低下し、逆に日本は1ターンの算出が1000を超えるように。あとは勝利に向かってひた走るだけだ。

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本作における勝利条件は、近代における各「レガシーパス」のいずれかを達成し、そのうえで「追加でもう一つの偉業を達成すること」となっている。

科学勝利の場合、科学ツリーをすべて埋めることで出現する、「3つの宇宙開発競争プロジェクト」と、その後に出現する「有人宇宙飛行」のプロジェクトを完了させることで勝利となる。

毎ターン1000を超える科学力で、技術ツリーは早々に達成できたので、あとはプロジェクトを完遂するだけだ。もっとも生産力の高い首都・東京と、2番目に生産力のある長安にロケットの「発射場」を建設し、それぞれでプロジェクトを進行させていく体制を整える。

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一足先にプロジェクトが完了してしまい、ヒマになった東京では1811年に東京タワーを建設。東京に建ってるんだから、誰が何と言おうとこれは東京タワーだ。

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▲東京タワーです

そして近代の73ターン目、皇紀2492年、西暦1832年……

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科学勝利達成!完!


ということで、レポートに関しては以上になります。

古代や探検の時代に比べて、近代はかなりアッサリした感じになってしまいましたが、紹介すべき要素を前の時代でだいたい紹介できたからで、筆者がレポートを書くのに飽きてきたわけではないです(本当)。

いや嘘です。嘘でした。紹介すべき要素はだいたい紹介したと書きましたが、紹介できてないとこもいっぱいある。あるのですが、ここから先はぜひキミの眼で確かめてくれ!

とはいえ書くべき重要なポイントは概ね書いているとは思うので、ここから先は余談というかひとり言というか単なる感想なのですが、まあ楽しいです、これ。

今回はマヤ→モンゴル→近代日本のプレイを紹介する形でゲーム中のさまざまな要素を拾ってきたのですが、後の時代ほど過去のレガシーを活かしたプレイができるので、何かがイイ感じに組み合わさった瞬間の気持ち良さがハンパじゃない。

クリア後にすぐ新規ゲーム開始のボタンを押しちゃうゲームってあると思うんですが、これもそういうタイプのゲームです。複数の文明をリレーしていくことによるカスタム性の高さが強烈に面白い。

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プレイ中に「まてよ、この組み合わせでこうなるってことは、〇〇と△△ならもっとオモロい感じになるのでは……?」みたいな妄想がどんどん出てくる。スタートの文明選択画面で延々と時間を潰せちゃったりしそうです。

また、どの時代でも自文明の固有ユニットが使えたりするのが個人的にかなり楽しいところでした。3つの時代でそれぞれに固有のユニットや建造物があるので、単純に3倍楽しめる……だけではなく、建造物などは後の時代にも残ってくるので、その組み合わせを考えたりするのがやっぱり楽しいですね。

あとこれは前作に引き続きの要素ですが、遺産の建設時や技術・社会制度の取得時に日本語のボイスが流れるのも嬉しいところです。まあやっぱりカッコいいしね。

各文明それぞれから遺産が登場していて、遊んでいるときはそれも嬉しいポイントでした。日本の遺産が「道後温泉」なのはマジでなんで!?って感じでしたが。東京タワーを建てさせろ。

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最後に戦争について。今作でも戦争は超強いのですが、居住地制限を超えて都市を持つメリットが全然ないので、戦争だけで勝ち切ることは難しくなっています。徹底的にやるのではなく、ほどほどのコストでほどほどに勝つくらいが良さそうです。

なのですが、今作では技術によるユニットの能力差がそこまで大きくないので、戦争をするなら文明の特性や司令官をガッツリ生かしたほうが良く、そうなるとどうしても古代から準備して積み上げる必要があり……という感じで悩ましいです。まあ悩ましいから面白いんですが。

『シヴィライゼーション7』レビュー・評価・感想: 「驚愕!日本のルーツは古代マヤ文明にあった!」ができちゃう【先行プレイ】_103

過去作に比べれば粗削りに感じる部分も多いのですが、前作『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI』が何度もアップデートを重ねてきたように、本作もこれから時間をかけて整えていってくれるでしょう。シド・マイヤーを信じよ。

余談と言いつつ長くなりましたが、これにて本当に終了です。『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI』を楽しみにされている方が、少しでも本作について、なんとなく分かった気になっていただけていると幸いです。

 

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ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。
デスク
電ファミニコゲーマーのデスク。主に企画記事を担当。 ローグライクやシミュレーションなど中毒性のあるゲーム、世界観の濃いゲームが好き。特に『風来のシレン2』と『Civlization IV』には1000時間超を費やしました。最も影響を受けたゲームは『夜明けの口笛吹き』。
Twitter:@ex1stent1a

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