探検の時代1:新天地を開拓せよ!
ひとつの時代がおわると、続く時代ではまったく異なる文明を使用することになる。選択できる文明は、前時代に使った文明に応じて自動解禁されるものもあれば、条件を満たすことでゲーム中に解禁されるものもある。
今回のプレイで次に選択したのは「モンゴル」。おなじみの固有の長距離攻撃ユニット「ケシク」を持つモンゴルは説明不要の戦争文明だ。
本作では、各時代ごとに4つの「レガシーパス」が存在し、その達成状況に応じて次の時代にボーナスが与えられる。分野は科学・文化・軍事・経済に分かれており、今回のプレイでは科学分野のレガシーパスをすべて達成しており、その他の分野でも一部のマイルストーンを達成しているという状況だ。
1つの分野におけるレガシーパスをすべて達成すると、次の時代でその分野における大きなボーナスを与えてくれる「黄金時代」のボーナスが獲得できる。
今回は科学分野でそれが達成できているので、「アレキサンドリア図書館の黄金時代」を選択。これは次の時代の科学出力に関するボーナスだ。
また、新たな文明を選ぶと、所持している都市のいずれかを改名して新たな首都にするという選択肢を得られる。今回は第3居住地だったコバンを「カラコルム」に改名して首都にすることにした
ということで、これがいよいよ始まった「探検の時代」の第1ターンだ。さきほどの古代の120ターン時点と比べても、科学や文化の出力が大きく下がっているのが分かるだろうか?
時代の切り替わり時に起こるのは、使用する文明が変化することだけではない。それまで内政によって積み上げてきた建造物による出力も、その多くがいったんリセットされてしまうのだ。
というのも、建造物の大半は“特定の時代固有の建造物”であり、その時代を過ぎると出力が大きく低下してしまうからだ。出力がゼロになってしまうわけではないが、古代の時代に持っていたような大きな出力アップの効果は失われてしまう。一方で、探検の時代には新たな時代の“時代固有の建造物”が次々に登場する。
古い時代の建造物は効果が大幅に弱体化する一方で、ターンごとの維持コスト(ゴールドや幸福度)などは変わらない、つまりコスパの悪い建造物になってしまう。そのため、新たな建造物は古い建造部が存在したスロットをそのまま使い、改築によって建てられるようになっている。

科学ツリーや社会制度ツリーも、新たに探検の時代のツリーを研究できるようになり、その代わりに以前のツリーは完全に失われてしまう。もちろん、文明固有のツリーも新たに追加されている。
軍事ユニットについても、前の時代に生産したものが全て受け継がれるわけではない。次の時代に引き継がれるのは「司令官」というユニットと、その司令官ユニットに所属させることができる一部のユニットのみだ。

一方で前の時代から引き継がれる要素もある。例えば時代固有の社会政策などがそれだ。
古い時代で取得した社会政策は、新たな時代に入ると一度すべて失われてしまうのだが、文明固有の政策だけは時代を超えても引き継がれる。固有政策には強力なものも多く、また新たな文明の特性と噛み合えば、思わぬ相乗効果を発揮する可能性もある。

「時代を問わない」建造物や、文明の固有街区などもそれだ。マヤ文明の場合、文明固有の建造物2つを同じタイル上に建設すると、「ウェイビル・クー」という固有街区として特殊な効果を発揮するようになる。
新たな技術を研究するたびにそのコストの15%分が生産力として与えられるというのが「ウェイビル・クー」の効果。古代のうちにはそこまでありがたみがなかったものの、研究コストが重くなってきた中盤以降はかなり強力だった。
探検の時代以降では、こうした形で過去の文明からのレガシーを受け取れる。そのため元になった文明が違えば、同じ文明を使っていてもプレイ感は大きく変わってくる。
そのほかに、探検の時代に入ったことで、新たに解禁された要素もある。まずひとつが宗教だ。
前作では創始できる数に制限があり、宗教プレイをするにはゲームスタート直後から宗教創始のために動き出す必要があったが、今作では各文明がそれぞれ独自の宗教を起こせる。条件も社会制度「篤信」の研究と建造物「神殿」の建設だけと、創始するだけならかなり手軽だ。
探検の時代17ターン目にはモンゴルの新たな首都・カラコルムで神殿の建設が完了し、国家宗教として「神道」が……と思っていたのだが、残念ながら他の文明が先に取ってしまっていたらしい。仕方がないのでせめて邪馬台国をルーツとする国らしく「壱与ちゃんファンクラブ」を創始。

今作の宗教はかなり簡略化されており、創始や布教が楽になった代わりに「宗教勝利」もなくなっている。一方で創始すると新たに「神学」の社会制度ツリーが解放されるようになり、このツリーを進めることで、宗教から得られるメリットが増えていく。
文化勝利を目指す場合には有用そうなのだが、今回は別の勝利を目指す予定なので、今回はそれほど活用していない。
とはいえ他国に壱与ちゃんファンクラブの活動を広げるのはまあまあ楽しいので、気持ち程度に布教も進める。伝道師は他文明の国境封鎖も超えられるので、探索ユニットとしても優秀だ。
他国に布教するメリットはそれなりに大きそうなのだが、AIはすぐに塗り返してくるので、文化勝利を目指さない場合にどこまで力を入れるかは難しいところ。対AIでは難しいかもしれないが、他プレイヤーとの対人マルチをする場合には強力なシステムのような気もしている。
ファンクラブ活動の話はこの程度にしておいて、探索面でもこの時代は新たな要素が解禁されている。
それが遠洋航海だ。
探検の時代に入ると、古代には侵入できなかった外洋タイルへの移動が各文明に一斉に解禁される。開拓者などが外洋に入るには技術研究が必要だが、まずは水上戦闘ユニットが外洋に出られるようになる。新たな入植地候補を探せるようになっているのだ。
本作では、文明が元々存在した大陸の外に築かれた居住地は「遠隔地」と呼ばれ、さまざまなボーナスが与えられる。特に軍事・経済の「レガシーパス」を達成するには、「遠隔地」の居住地をうまく活用することが重要なポイントになっている。
探検の時代21ターン目に新たな居住地「サインシャンド」を建設。これで総居住地数は8に。陸地タイルが少ない場所は本来はあまり良い立地ではないのだが、本作の島嶼部は資源が密集していることが多い。そのため、資源目的の植民地としては使いやすい立地なのだ。
本作における資源は、その資源を設定した都市に対してさまざまな恩恵を与えてくれるものになっている。多くの資源を所有していれば、特定の都市に生産力や食料を集中させたり、幸福度の低い都市をカバーするといったこともやりやすいし、他文明が資源を目的に商人を派遣し、それによってゴールドを得られる機会も増える。
多数の資源を集めておく価値は高く、資源を回収しやすい遠隔地は、ゲーム的にかなりおいしい場所になっているのだ。
外洋に到達したことで、他の大陸からやってきた「ノルマン」文明のフリードリヒ2世、「チョーラ」文明のアショーカ王にも遭遇。これでようやく全ての文明に出会うことができた。
探検の時代2:モンゴル軍団大進撃
内政や拡張は順調に進んでいるが、モンゴル文明を選択したからにはもちろん内政だけをやりたいわけではない。そろそろ戦争の準備も……と思っていた矢先の22ターン、「漢」から「明」へとステップアップした孔子先生がモンゴルへ宣戦布告。
戦争の準備なんて全然できていなかったので焦るが、とりあえず軍を北に集めて、敵の渡河を防ぐ作戦で迎撃する。ユニットは大河に入ると一旦行動が止まってしまう上、水上では戦闘力も大きく下がるので、そこを長射程ユニットで狙い撃つのだ。
あらかた敵を片付け、逆侵攻すべく敵の長安を目指して進軍を始めた直後、なんと今度はホセ・リサール(「ハワイ」→「ミシシッピ」)が便乗宣戦してきた。
仕方がないので孔子先生とは一旦和平を結ぶことに。本作のAIはいったん負け始めると都市の譲渡を条件とする和平も高確率で受けてくれるようで、なんだかすごくアッサリ長安を手に入れてしまった。ただし、もちろんこの程度で終わるつもりはない。
ホセ・リサールの軍を手早く片付けてそちらとも和平を結び、その間にもモンゴル独自の社会制度研究を進める。そして45ターン目に「四狗」の制度を取得。これで全ての騎兵ユニットの戦闘力を+5する「バガトル」の政策を採用できるようになった。
マヤ文明時代から使っていた「双子の奇跡」の政策と合わせることで、負傷ユニットに対しては+8の戦闘力を出せるように。神難易度の戦闘補正は+8なので、これでようやくAIと同等の戦闘力を得られたことになる。
ということで、翌46ターンにすぐさま宣戦布告。
「明」?贅沢な名前だね、お前の名前は今日から「元」だよ!
さて、ここまで紹介するのが遅れてしまったのだが、戦争になると大活躍するのが「司令官」ユニットだ。モンゴルの場合は、専用の司令官「ノヤン」が与えられている。
司令官は単体では戦闘力を持たないが、複数の戦闘ユニットを一手にスタックさせ、同時に輸送することができるというユニットだ。特に攻城兵器など足の遅いユニットを運用するためには重要で、戦争にあたっては2~3体程度は司令官を確保しておきたい。
また昇進(レベルアップ)を得ることで移動力を強化したり、前作における「大将軍」のように、指揮範囲にいるユニットを強化することもできるようになる。
本作では個別の軍事ユニットは昇進を得られず、司令官ユニットのみが経験値を獲得して昇進を得られるようになっている。
司令官は時代を超えて確実に引き継がれるユニットであり、現在使っているこの司令官も古代の戦争からずっと活躍し続けている。逆に言えば、育つまでには時間がかかるユニットでもある。
古代から戦い続けてきた歴戦の司令官に率いられたモンゴル軍は52ターンには成都を攻略。だが時を同じくしてまたもやホセ・リサールが宣戦布告してきた。
そんなに君もモンゴルになりたいのかね?
ということで孔子先生からはもう一都市「涼州」まで奪って和平。このまま滅ぼすこともできそうだったが、正直ここから先はしょっぱい都市しか残っていないのであんまり攻略する旨味がない。
本作には居住地の数に制限があるというのは先ほど書いた通りだが、そのため弱い都市を無理に奪う必要がないのだ。
「じゃあ潰したら?」と思うプレイヤーもいそうだが、それこそメリットがなく、逆にデメリットは大きい。戦争で都市を奪った際には破壊する選択肢も出るのだが、これをやってしまうと、以降すべての戦争で、敵が「戦争の支持」+1を得るようになってしまう。
「戦争の支持」とは、その戦争の正当性のようなものだ。自身が支持を得ている分には問題ないが、相手の支持の方が高ければ「戦争疲弊」が発生し、ユニットの攻撃力や内政の幸福度にデバフが発生してしまう。

これが1都市や2都市程度ならともかく、制覇勝利を目指している場合などはさらに厄介だ。今作の制覇勝利は文字通り「すべての都市」を征服することが条件になっているため、抱えきれない都市は焼くしかないのだが、焼けば焼くほど戦争疲弊が重なってすごいことになってしまう。
前作では一番単純な勝利条件とも言われた制覇勝利だが、今作で制覇を目指すのは相当難しいだろう。
孔子先生と和平したモンゴル軍は、ユニットのアップグレードなどを済ませつつ、反転して南西の「ハワイ」文明へ向かうことに。司令官のおかげで軍を移動させるのは前作に比べてかなりスムーズだ。
ところが次なる攻略目標カホキアは複数のタイルを要塞化しており、なんとも厄介なことになっていた。本作における都市攻略は「都市の中心タイルだけ攻略すればOK」というものではなくなっており、なかなか骨の折れるものとなっている。
都市は中心部だけではなく、周囲の市街タイルも城壁で囲めるようになっており、そうなった場合、都市を攻略するには全ての要塞化タイルを攻略する必要がある。
これは史実のコンスタンティノープルのような巨大要塞都市を作れるというロマンでもあるのだが、攻める側としてはかなり厄介だ。おまけにカホキアは周囲を山岳に守られており、進軍経路が少ないのも災いした。

とはいえ、最新鋭のユニットと文明独自の戦闘術に優秀な司令官、現時点で集められる限りのバフを重ねたモンゴル軍団である。時間はかかったものの67ターン目にはカホキアが陥落。その勢いで5ターン後の72ターン目には首都ラハイナも陥落させた。
とここでウッカリ居住地数の上限を超えてしまい、これ以上の戦争継続に意味がなくなってしまった。しょうがないのでここでホセ・リサールとも和平することに。

ここまでの戦争で、モンゴルは世界最大の版図をもつ大帝国に成長。その代わり同盟国のクセルクセス1世(「ペルシア」→「アッバース」)を除いて外交関係は最悪で、なんにもしてない新大陸の文明にまで嫌われている。なんならアショーカ王には宣戦布告までされている。みんなのお顔が険しい。
まあアショーカ王たち新大陸メンバーとの仲が険悪なのは、モンゴル帝国がひっそり新大陸にまで進出してるからだったりする。あとから考えると、居住地制限があるのにちょっと無計画に都市出しをしすぎてしまった感がある。
戦争によって十分に元手を稼いだので、ここからは再び内政の時間だ。実は今回、最終的には科学勝利を目指しているので、できればこの時代も科学の「レガシーパス」を達成して、やがて来る近代への弾みにしたい。
そして科学のパスを達成する条件は、40以上の出力を持つタイルを5つ用意することだ。
1タイルで40以上の出力というのは、ちょっとびっくりするような数値だが、これは街区のタイルに複数の人口を配置すれば達成できる。そのためには、発展済みの中核都市の人口をさらに増やしていくことが必要だ。
そこで、敵から奪った居住地のうち、すでに規模が大きいもの以外はすべて町として使い、「町の専業」を設定することで余剰食料を周辺の都市へ送る設定にしておく。こうすることで町がほとんど成長しなくなる代わりに、中核となる大都市に食料が集まるようになるのだ。

だが、「レガシーパス」の条件を満たす前に問題発生。「危機」が到来してしまったのだ。
「危機」というと、なんだかパラドゲーのストラテジーみたいだが、本作における「危機」は文明の存続を揺るがすような一連のイベントだ。
古代と探検の時代には終盤にこの「危機」が発生し、文明に対して様々なデバフが付与されることになる。今回発生したのは「疫病」だが、ほかにも宗教対立など、いくつかのパターンがあるようだ。
危機発生から数ターン後には首都カラコルムで疫病が発生。いきなり人口が「8」も失われるという、とんでもない事態になってしまった。
新たなユニット「医師」を使えばとりあえず町の不安状態は取り除けるが、疫病を取り除いてくれるわけではないらしい……。
そして疫病なので当然各地に拡散。都市の人口が失われていく……
こんな調子では科学のパス達成どころではないかもしれない。慌てて疫病の影響がない都市で、他の施設を潰してでも余剰人口を稼ぎ、無理やり高出力タイルを作ることに。
広がり続ける疫病にヒヤヒヤしながらも、なんとか「レガシーパス」の条件を達成。
いずれかの文明のプレイヤーが「レガシーパス」をクリアすると、その瞬間に時代の進展が大きく進み、次の時代が近づいてくる。猛威を振るった疫病も、時代が変わればおさまってくれるはずだ。
どうなることかとも思ったが、探検の時代103ターンで無事にこの時代をクリア。科学のパスも達成しており、次はいよいよ近代、待ちに待った「日本」の時代だ!