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『勝利の女神:NIKKE』の“むちむちな揺れ”が気になって、ストーリーが頭に入ってこない

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『勝利の女神:NIKKE』はストーリーが魅力のゲームだ。

退廃した世界を舞台に、「ラプチャー」と呼ばれる化け物と、美少女の見た目をした兵器「ニケ」の戦いが描かれる。

公式キャッチコピーとして「背中で魅せるガンガールRPG」を謡っている本作だが、そのダイナミックすぎる上半身や下半身に惹かれてゲームを始めたプレイヤーが待っているのは「美少女がひどい目にあう」物語なのだ。

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美少女たちの尻や太ももで紳士用と錯覚させるように擬態がされていた。いったん味わうと「絶望を煮詰めたような味がする」ゲームがそこにはあった。

だが、それがいい。ときに過酷。ときに無情。クライマックスではしっかり熱い。過酷な運命を背負ったニケたちが、苦悶の表情を見せながらも、敵に立ち向かっていくさまは胸を高鳴らせてくれる。

そんな『勝利の女神:NIKKE』のカルピスの原液のような濃厚なストーリーがいいのだ。

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ニケと言えば背中

……しかし、最近ちょっと困っている。

ニケたちの“むちむち”が気になってしょうがない。まさに全身凶器。そのせいでストーリーが頭に入ってこない。「今さら!?」というツッコミは甘んじて受けよう。しかし、どうしようもなく気になってしまっているのだ。

きっかけと思われるのは、メインシナリオ更新の際に公式X(Twitter)で投稿されたキービジュアルだ。

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(画像は『勝利の女神:NIKKE』公式Xアカウント投稿より)

一応説明しておくと、ヤンデレ彼女みたいな表情で仁王立ちしてる3人がニケ、味方だ。そして、ぴょこんと座っているのが敵ポジションの女の子である。

デカッ! 太っ!! ひと目見た瞬間にそう思った。

リリースから約2年、本作に触れ続けていた結果、感覚が麻痺していたのかもしれない。彼女たちのボディに慣れてしまっていた。それがこのイラストで気づかされた。「もしかして、ニケってむちむちすぎるのかもしれない?」と。

※もちろん、むちむちしている敵もいる。そして、敵が仲間になるケースもある。むちむち度が高いと仲間になりやすいんじゃないかと勝手に妄想している

また、『エヴァンゲリオン』コラボ第2弾限定PVにも気持ち後押しされたかもしれない。おもにラピとヘルム(中央にいるふたり)の影響が大きいのだが、コラボキャラと比べて明らかに肉付きが違うのだ。多分、気のせいじゃない。

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(画像は『勝利の女神:NIKKE』×『エヴァンゲリオン』コラボ第2弾限定PV|グローバルキャンペーンソング「残酷な天使のテーゼ」より)

そんなこんなで、ストーリーがさっぱり頭に入ってこない。この問題をどうにか解決したい。

最近更新されたメインストーリーも、『エヴァ』コラボストーリーも、実際には楽しめているとは思う。ただ、頭の片隅に「銃を撃ってバインバインしているニケの頼もしき背中」がちらついて集中しきれていない

このままではいけない。『勝利の女神:NIKKE』最大級の魅力であるストーリーを満喫できないのは、いち指揮官(プレイヤー)として不甲斐ない。このままではニケたちに顔向けができない。

ニケたちがなぜむちむちで、そして揺れるのか。自分のなかで納得できる答えを見つけていきたい。そして再びストーリーに集中できるようになり、NIKKEライフを満喫するのだ。

文/竹中プレジデント


なぜニケたちは“むちむち”で“揺れる”のか

ニケの“むちむち”について語るうえで、欠かせないのが彼女たちの出自であろう。

この世界は「ラプチャー」と呼ばれる化け物の侵攻によって、人類は絶滅の危機に瀕している。そして「ラプチャー」に対抗するための兵器として生み出されたのが「ニケ」。そう、彼女たちは人間ではなく兵器なのだ。

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ニケと人間は違う存在

つまり、ニケは戦うために作られた存在ということだ。ただの“むちむち要員”として作られたわけではない。そう考えると、ニケたちのたくましいフィジカルについても納得がいく。

なにせ人類を滅ぼす一歩手前まで追い込んでいる化け物たちが相手だ。生半可な戦力では太刀打ちできない。

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ボスクラスの敵もむちむち。この世界ではむちむち≒強いという概念があるのかもしれない

人間では扱うことができない重火器を扱うフィジカルの強さ。脳さえ無事ならボディを入れ替えて何度でも戦場に戻れる利便性。しかも、脳をいじって記憶の消去や上書きも可能と、兵器としてこのうえなく使い勝手がいい。彼女たちはそのように作られている。

実際、ニケたちは自らにあった武器をかつぎ幾度となく戦場へ。想像も絶する破壊力を持つ武器をぶっぱなし、大量に迫りくる敵の群れをせん滅している。

もしニケのつよつよフィジカルじゃなければ、まともに扱えないのだろう。普通の人間が連発したら、銃の反動で身体が粉々になっていても不思議ではない。

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アスカがニケ専用の銃を使う際にはアニスから「反動が大きいけれど…私が支えるから」と言われている

なるほど。戦場を生き抜くための強靭な肉体が、我々にはむちむちに見えてしまっているのかもしれない。そして、ニケたちのむちむち傾向の高さは、そんな強靭な肉体でないと生き残れない過酷な戦場を表しているのかもしれない。

ニケたちがたくましい肉体であることは、世界を守るための必然だったのだ。ダイナミックな上半身や下半身は我々指揮官へのサービスなんかじゃない。彼女たちが戦いに挑むために神から授かったギフトなのだろう。

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ゲーム的(性能)に強いニケたちを並べてみた。頼もしいボディだ

むちむちの謎が解決されたことで、同時に「なぜ揺れるのか?」についてもわかってきた気がする。

ニケたちの武器は人間では到底扱うことのできない武装だ。敵をせん滅するだけの火力が秘められている。そんな兵器を放ったら当然、尋常ではない反動が生まれるのが自然の摂理だ。

その反動を、身体を揺らしてうまく逃がしているからこそ、長期戦闘も可能なのだろう。もし、その反動を無理に体内に押し込もうとしたなら、恐らくすぐに身体がダメになってしまう。やはり、すべては人類を守る兵器としての機能の追及が、ニケのボディに詰め込まれていると言えるのであろう。

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重火器を扱うにはやはり下半身の安定感が大事なのだろう

思えば、最近は「図鑑」に通う頻度が高くなりすぎていた気がする。

この「図鑑」という機能、「ニケの立ち絵」や「銃を撃つ後ろ姿」、「SDモデル」などニケの情報を眺めることができる。しかも、入手していないニケの立ち絵やコスチュームまで見ることができるという優れものだ。

本作のバトルはなにかと忙しい。ニケたちの後ろ姿に集中できるかというと、なかなか難しい。高難易度は言わずもがな操作で忙しい。オートで攻略できる難易度であっても、大量の敵の姿やスキルのエフェクトで画面の情報が多い。目の前にある絶景を、楽しんでいる余裕はないのだ。

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バトル中の画面

そんなときお世話になるのがこの「図鑑」というわけだ。ここなら、ニケたちの後ろ姿をじっくり満喫できる。嫌でも(嫌ではない)脳に刻まれる。彼女たちのむちむちと揺れる姿が。

その魅力に、知らず知らずのうちに引き込まれすぎていたのかもしれない。そういえば、『エヴァ』コラボが開催された瞬間も、イベントストーリーに向かう前に図鑑に向かい揺れを確認していた自分がいた

ニケたちがここまで戦いに全力なのに、指揮官として彼女たちの見た目に惑わされてしまうなんて……なんて不甲斐ない。ニケとともに人類を守る指揮官としてあるまじき行為だ。これからは心を入れ替えて彼女たちと向き合っていきたいと思う

“むちむち”を受け入れるとストーリーがもっと楽しめる

「むちむちを完全に無視することはできない。でもそのむちむちは人類を救う戦いのために必須なのだ」

そう考えるようになってから、見える景色がガラリと変わった。生まれ変わった気分だ。これで雑念に心を乱されずストーリーに集中できる。その確信があった。

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不思議だ。心が凪のように落ち着いている

よし、まずはメインストーリーを楽しんでいこう。

メインストーリーは、フィールドの敵をせん滅していくことで、段階的に解放されていく形式。現在はチャプター36まで実装されており、かなりのボリュームだ。

常識人枠のラピ(重い過去がありそう)、ツンデレデレなアニス(重い過去がありそう)、火力バカのネオン(スカートがいつもめくれている)の3人のニケと指揮官を中心に物語が描かれていく。

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左から、ラピ、ネオン、ちょっと隠れてしまってわかりにくいかもしれないがアニス

ストーリーで描かれるのは、基本的に地獄、絶望といった類のもの。チャプター1では、揺れる背中に惹かれてプレイを始めた新人指揮官たちの脳を焼き、心を悶えさせた実績がある。

名前のある人物(人間、ニケ)でも生きるか死ぬかわからない。ニケたちの尊厳が破壊されるような描写もある。その分、クライマックスで得られるカタルシスはすさまじい。泣けるし、燃える。

定番すぎる誘い文句だが、もしまだ未プレイの方がいるなら、騙されたと思ってチャプター1だけでも読んでほしい。「泣きゲー」が好きな人はハマると思う

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任務中の景色

また、本作にはメインストーリーとは別に期間限定で開催されるイベント特有のストーリーがある。メインストーリーに比べると心穏やかに見ることができるオアシス的な存在だ。

水着、バニー、メイド、RPG風のコスチュームなど、普段とは違うニケの姿を見せてくれるのも和む。

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ただ、半年ごとに到来する周年のタイミングで実装されるストーリーは、メインストーリーも顔負けの爆弾が仕込まれているので要注意。絶望の味が濃いのは、だいたい周年イベントストーリーの影響だったりする。覚悟を持って読み進める必要がある。

ちなみに、本作には過去に開催されたイベントストーリーを読むことができるアーカイブ機能がある。対象イベントは限られているかつ、「メモリーフィルム」というアイテムが必要だが、過去のイベントストーリーを振り返れるありがたい機能だ。

もし、今回の『エヴァ』をきっかけにプレイを始めた方は、メインストーリーを最優先に進めつつ、0.5周年イベント「OVER ZONE」、1周年イベント「RED ASH」、1.5周年イベント「LAST KINGDOM」あたりは優先して解放して読んでおきたい。

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そして、現在開催されているのが『エヴァンゲリオン』とのコラボイベントだ。『エヴァ』とのコラボは2024年8月に続いて今回が2回目。第1弾から半年という超スピードで第2弾コラボが開催されている。

ログイン画面で流れる『残酷な天使のテーゼ』。アスカやレイだけでなく、エヴァンゲリオン新2号機やエヴァンゲリオンMark.09も登場するコラボストーリー。『エヴァ』おなじみの赤い海も広がっていて、ものすごく『エヴァ』っぽさを感じられるコラボになっている

現在、実装されている「STORY I」では、彼女たちと出会い、共同戦線を張るという、「起承転結」でいうところの「起承」が描かれている。

個人的には、アスカの「あんた、バカぁ?」が見れたのがうれしかった。心がシンジ君になってしまった。相変わらず破壊力がすごい。

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コラボ第1弾のストーリー展開から予想するなら、このあとコラボキャラとニケとで絆が芽生えるイベントがお出しされる可能性がある。コラボ第1弾では、アスカとツバイ、レイとアイン、マリとライとがバディを組んでいく流れであった。もし第1弾と同様なら、誰と誰が絆を育んでいくことになるのか。その点も楽しみにしたい。

なお、今回のコラボキャラたちも、第1弾と変わらず頼もしい後ろ姿を見せてくれている。プラグスーツを着こなす彼女たちはNIKKE世界の適応度が高いように見える。もちろんしっかり揺れる。

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しかし、残念ながらエヴァンゲリオン本体の揺れは確認できてはいない。いや、2月27日からは「STORY II」が実装される。そこで、もしかしたら確認できるかもしれない。尻を揺らすエヴァンゲリオンの景色を

『エヴァ』コラボは3月13日まで開催されている。本作のイベント難易度はバファリンの2倍くらい優しい(高難易度以外)ので、背中を眺めるついでに軽くコラボストーリーも覗いていってはいかがだろうか。

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巨大な尻

ニケたちの“むちむち”は“むちむち”として自然な姿であり、揺れるのもまた万有の摂理

人類の敵である「ラプチャー」を打ち倒すため、その強大な反動を受け止めるフィジカルこそニケたちのアイデンティティ。だからこそ、彼女たちは最前線で戦い続ける「勝利の女神」のような存在であるのだ。

さらに思う。もしかしたら彼女たちのむちむちは、メインストーリーで耐えきれなくなった我々指揮官の心を守るために用意された救済なのかもしれない。そう考えると、水着にバニー、メイドなどの姿を眺めてひと息つくのも悪くないように思えてくる。

むちむち揺れるのに翻弄されるのも悪くない。むちむちに目を奪われたって構わないんだ。それは過酷なストーリーを読んで胸が締め付けられるのと同じこと。必然なのだから。

©Proxima Beta Pte. Limited ©SHIFT UP CORP.

編集者
美少女ゲームとアニメが好きです。「課金額は食費以下」が人生の目標。 本サイトではおもにインタビュー記事や特集記事の編集を担当。
Twitter:@takepresident

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