わちゃわちゃが楽しい!コミカルなドット絵モーション!
本作のキャラの魅力は、もちろん立ち絵や設定だけに留まりません。
本作はフィールド上のキャラクターがドット絵で表現されるのですが、ドット絵になることでキャラクターの要素がシンプルになり、動きや表情がコミカルに誇張されて、めちゃくちゃ可愛いんです!


イーフィは特にコミカルで、パン作りしてる時のぽこぽこぽこ! としているモーションがかわいくて、パン屋経営ターンがとても楽しいです。
ドット絵は、ともすれば普通のイラストより表現の幅が狭まってしまうケースも少なくありませんが、本作はキャラクターがどんな表情をしているのか、一目でわかるように作られていて本当にすごいです。
コロコロと変わる表情はテンポがよく、飽きません。

しかもチャヤたちはなんと、原型の動物になることができます!
かわいすぎる……。
このふみふみして眠る動きがめちゃくちゃかわいくて、プレイ中も思わず声が出ました。
ただ寝る、というだけの動作にも、プレイヤーを楽しませる工夫がなされています。
そして戦闘においても、攻撃モーションの派手さはもちろんのこと、武器ごとに異なる待機モーションが用意されていて、制作陣のこだわりを感じます。(スクショでは伝わりにくくて申し訳ないのですが……)



こういったちょっとした動作や細かい表情、立ち振る舞いから感じ取れるこだわりが、キャラクターをより一層魅力的にしてくれているんですね。
ちなみに、筆者はパン屋らしく麺棒をメインに使って本作をクリアしました。武器?
どんどん知りたくなるような過去設定と、一気に上げられないからこそのリアルな信頼を感じる「好感度システム」!
先程のキャラクター紹介でもすこし触れたように、このゲームには好感度システムがあります。
これを上げることによって、キャラクターの過去や悩みを知ることができるのですが、プレイしていてこのシステムの塩梅の“ちょうどよさ”にビックリしました。
まず、キャラクターとの会話とプレゼントをあげることで好感度を上げられますが、それぞれの方法では一日に一回しか好感度が上がりません。
この毎日の積み重ねがリアルというか、少しづつ信頼してくれて、その信頼をもとに個々の過去を開示してくれている感があり、とてもいい。
しかも、好感度ストーリーを読めるのは一日にひとりだけ!
事務的にみんなのストーリーを開放! みたいなことにならないのが良い。
焦らされることで明日が楽しみになるところも好き。
それに、好感度を上げて開示されるストーリーも、知りたくなるような内容になっています。
例えば、筆者のイチ推しキャラである天才科学者のチララ。
自己肯定感が高く、頭も良いので、良いお家柄なのかと思いきや……。
まさかの貧民街育ち! 住む所さえボロボロで、拾った素材をなんとか使えないかと試行錯誤してきた結果、学会を揺るがす発明を生み出し、今の天才科学者チララとなったわけです。
筆者はこのギャップにすっかりやられてしまいました。
実は苦労人の自己肯定感高めボクっ子イヌ耳天才美少女マッドサイエンティストなんて好きに決まっている……。
好感度を上げて語られるのが恋愛的なストーリーという訳ではなく、キャラクター自身の過去や悩みなところも、主人公のチャヤと仲間たちの絆が少しずつ深まっていく感じがして良いんですよね。
全体的に明るくあたたかな色調と、パンや植物をモチーフにデザインされた可愛すぎる建物たち!
そして本作は、かわいいキャラクター達を取り巻く環境も、例外なくかわいいんです!
落ち着いた色味で統一され、植物モチーフをメインにデザインされたステージは、どこに行ってもおしゃれでかわいい。主人公のチャヤのポジティブな性格ともマッチしていて、いい相乗効果を生み出しています。


ステージ以外にも、ゲームの拠点となるコムギ広場は随所にパンのモチーフが使われていて、まるでお菓子の国のよう。
リボンや植物の飾りも華やかで、目に入る情報量が多く、歩き回るのが楽しいです。


こうした建物は、アップグレードすることで様々な効果が得られるのにくわえ、見た目もどんどん豪華になっていくので、単なる強化目的だけでなく、建物がどう変化するのかも楽しめます。
すべてのアップグレードが終わる頃には、さびれていた広場が本当に華やかになるので、感動してしまいました。
ちなみに、武器強化はカンガルー女騎士シヴァ、ショップは露天商のメルリーナがそれぞれ担当しています。もちろん広場にはそれぞれのお店があるのですが、外観がそのキャラクターに合った装飾になっていてとってもかわいい!


この広場の建物は、すべてボリオがデザインし、建築までしているという設定です。建築をやりたくて家出したという過去を持つボリオですが、まさか自身のしたい建築がこんなかわいいデザインだったとは! と驚きました。
もしかして、それぞれのキャラのお店は、ボリオから見たみんなのイメージが投影されているのでしょうか。もしそうなら、ボリオの感性が愛おしすぎます……。
キャラクターそれぞれのBGMや、ちょっとしたイラストが豊富で、よりキャラクターを理解できる!
見た目、内面、取り巻く環境の他にも、キャラクターのことを知れる要素がまだまだあります。
そのひとつがBGM!
ゲーム中にキャラクターへと話しかけたときに流れるBGMからは、そのキャラクターの纏う雰囲気が伝わってきます。
例えば、露天商メルリーナのBGMはミステリアスで、旅の体験や物語を語りかけてくれる雰囲気がよく伝わってきますし、パン屋のイーフィのBGMは彼女らしい明るく楽しい曲調で、大好きなパンを作っている情景が目に浮かびます。
絵柄や色彩と同じく、優しく明るい曲調で癒されるのはもちろん、ボス戦ではかなりかっこいい曲が流れるなどメリハリがあり、ゲーム全体の楽しさにも繋がっています。
サウンド制作チームがYouTube上に動画を公開しているほか、サウンドトラックも絶賛発売中なので、筆者のようにBGMに心を奪われた人はチェックしてみましょう!
BGM以外にも、本作は立ち絵やドット以外のイラストもふんだんに用いることで、キャラクターの感情や内面をきめ細かにプレイヤーに伝えてくれます。
このゲームは『Stardew Valley』のように一日ずつ行動しながら生活していくゲームシステムになっていて、パン屋経営か、探索ステージに行くか、一回行動するたびに一日を消費します。
その一日の終わりに、ラフなミニキャライラストが表示されるのですが、これがとてもかわいい!
探索、パン屋経営共に2種類ずつ用意されていて、毎回見るのが楽しい。
1日の始まりも文字だけでなく、手書きのイラストが付いていて分かりやすい。
後ろのゆるい感じのイラストはチャヤが描いたものだそうで、かわいすぎます。
ほかにも探索のリザルト画面や、パン屋経営の時のイーフィのステータス部分にも手書きのミニキャラが描かれていて、小さいドット絵では表現しきれないキャラクターの表情を見ることが出来ます。
こういった細かい部分が、全体的な可愛さやキャラへの可愛さにつながっていると感じました。
ここまで『アルタ』の、主にキャラクターのかわいさについてご紹介させていただきました。いかがだったでしょうか。
本稿で紹介した部分以外にも、モンスターが本当にかわいいし、しかも牧場で飼育し、着せ替えまでできてしまうところとか、イーフィの作るパンがどれも個性的で、たまにオーブンから逃げることがあるとか。
超かわいいポイントはまだまだたくさんあるので、ぜひご自身の手でプレイしていただき、本作の“かわいい”魅力を発見してみてください。
ちなみに、最高にかわいいいからといってアクションゲーム部分が特別やさしいというわけではなく、アクションゲームをやりなれている人も楽しめる難易度になっています。
アクションゲーム初心者の方は、難易度をノーマルからカジュアルにすることをお勧めいたします!
カジュアルは本当に気軽に遊べて楽しいです。とにかくかわいいゲームが好きな人にとって、やって損はないゲームだと思いますので、是非プレイしてみてください!








