SNK JapanはTwitter上にて、1990年にリリースされた「NEOGEO」の人気タイトルを収録した新しいゲーム機を販売すると発表した。SNKブランド40周年を祝して販売されるもので、収録タイトルに関する言及はなし。
ツイートでは『KING OF FIGHTERS』、『餓狼伝説』、『サムライスピリッツ』、『メタルスラッグ』を取り上げたうえで、これらの作品を支持している「ファンの皆様に感謝の気持ちを込め、新しいゲーム機が登場します」と伝えている。
今年、SNKブランドは40周年を迎えます。『KOF』『餓狼伝説』『サムスピ』『メタスラ』など、SNKの作品を支持して頂いているファンの皆様への感謝の気持ちを込め、NEOGEOの人気タイトルを収録した新しいゲーム機が登場します!ご期待ください。The Future is Now! #SNK #SNK40th #NEOGEO #ネオジオ pic.twitter.com/zxXK5QQ8D2
— SNK JAPAN (@SNKPofficial_jp) April 19, 2018
ツイート時に添付された写真には、ゲーム機と見られる物体が映し出されている。ただし、ゲーム機には黒い布が被せられているため、これがカセットを挿し込んで遊べる互換機なのか、それとも収録されたゲームのみがプレイできるタイプのハードウェアなのかは判断することができない。
NEOGEOといえば平べったく角々とした形が特徴で、黒布の下には手前にゲーム機、奥に外箱が置いてあるのではないかとも推測できるが……。
ミニ系の系譜か? NEOGEOの歴史も振り返る
2016年11月に発売された任天堂の「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」(以下、ミニファミコン)を筆頭に、レトロゲームハードの復刻版が近年人気を博している。
前述のミニファミコンは、その人気ゆえに発売直後から品切れが続き、2018年に再生産が決定。2017年10月には、「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」(以下、ミニスーファミ)もリリースされた。
「ミニスーファミ」は2017年2月時点で全世界230万台の売り上げを達成【※】。また「ミニスーファミ」も今年2月時点で全世界400万台の売り上げを達成している。
※TIME誌の取材に対する米任天堂社長の「NES Classicは全世界で230万本売れた」とのコメントより(参考情報:TIME|Nintendo Says it Sold Over 2 Million NES Classics )。
また先日には、セガが「メガドライブミニ(仮称)」を発表したばかり。これらはいずれもカセットは挿入できず、ゲームソフトがもともと収録されているというタイプのゲーム機【※】。
いわゆるクラシックゲームはバーチャルコンソールやアーカイブス版などを通じてダウンロード販売などで公式に流通しているが、復刻版ゲーム機というハードウェアとして販売することで、オブジェやコレクションとして購入する層を取り込んでいる。
※セガゲームスは2018年4月16日のリリース情報にて、「カートリッジは差せませんが、当時のデザインを再現しつつ約1/4のサイズになった本体をテレビにつなぐだけで、思い出のゲームを多数お楽しみいただけます」と発表している。
PS4版『シェンムー I&II』、『新サクラ大戦』始動、そして「メガドライブミニ」発売。“セガフェス2018”にて発表されたセガの復刻プロジェクト
なお、「NEOGEO」を開発した1978年設立のエス・エヌ・ケイは、2001年に経営破綻を迎えて倒産。現在はその知的財産権をSNK(旧プレイモア)が引き継ぎ、かつてエス・エヌ・ケイが手がけたIPやハードウェアを活用している。
1980年から1990年ごろまでアーケードゲームを開発していた同社は、1990年にゲームプラットフォームNEOGEOを業務用として展開し、翌年からは家庭用ゲーム機としても販売を開始。
キャッチコピーの「凄いゲームを連れて帰ろう」が示すとおり、アーケードゲームがほぼそのまま家庭でプレイできるという点が最大の魅力で、1991年発売の『餓狼伝説』などとともに人気を拡大していった。
当時はアーケードゲームと家庭用ゲーム機のあいだには技術的に大きな隔たりがあり、移植版は家庭用ゲーム機だと大幅に劣化するといったことが当たり前だった時代である。
「NEOGEO」はそれ以降も1994年の「NEOGEO CD」や1998年の「NEOGEO POCKET」、1999年の「NEOGEO POCKET Color」と多彩なハードウェアを販売していくも、同時期に登場したPlayStationやセガサターンの影響もあって、2001年には先述したとおり倒産を迎えてしまう。
ゲーマーには有名な話かもしれないが、2012年には携帯ゲーム機「NEOGEO X GOLD Entertainment System」が発売されている。たが、こちらはアメリカの会社Tommo Inc.が公式ライセンスを受けて開発した復刻機だった。
SNKブランド40周年を祝して販売される今回発表された新しいゲーム機はどのようなものとなるのか、続報に期待したい。