Focus Home InteractiveとAsobo Studioは、『A Plague Tale: Innocence』の16分に及ぶゲームプレイ映像を公開した。これまでに何度か公開された断片的なゲームプレイ映像の完全版といった内容になっており、同作の驚異的なネズミの描写や黒死病で崩壊した街並みを確認できる。
映像は姉のAmiciaと弟のHugo、そしてLucasと呼ばれる少年が、ネズミの大群がうごめく戦場を横断しようとするゲームプレイが収録されている。
冒頭ではペストのことだと思われる「原初の斑点(Prima Macula)」や錬金術師たちが「最初の害悪(First Evil)」と呼ぶものが、弟の“血の中”にいるという会話を聞くことができる。
川辺ではしゃぎ大きな盾と棒切れを拾って騎士の真似をするHugoのほほえましい姿も見られるが、すぐに死体が散乱する戦場跡を兵士から身を隠しながら進む血なまぐさいパートへと入る。
光を嫌うネズミを松明やマップに配置された光源を使って退散させるだけでなく、ネズミを利用して兵士を倒すこともできる。ステルスを主としたゲームだが、環境を利用して敵を倒したり、先に進むためのパズルを解く必要があるようだ。
『A Plague Tale: Innocence』は、14世紀に中国からヨーロッパ、北アフリカにかけて起きたペストの大流行という、実在の出来事をもとにしたステルスアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは姉のAmiciaとして、地獄と化した中世のフランスを弟Hugoとともに生き延びなければならない。
本作の大きな特徴はHugoの存在だ。彼はまだ5歳の小さな子供だが、姉の行動を見てさまざまなことを学んでいく。たとえそれが生き延びるための唯一の方法だとしても、誰かを死に追いやる場面を何度も目にすれば、それが当然のことだと考えるようになる。
誰かを殺したり殺されそうになるという暴力的な経験は、物語が進むにつれてHugoを変えていくのだという。
また、5歳の子供らしく死体が散乱した場所や暗い場所といった恐ろしい場所では姉に手を引かれなければ動くことができなくなる。プレイヤーは彼を置いていくこともできるが、あまり離れすぎると泣き出してしまう。特にステルスでは、安全な場所にずっと彼を隠したまま行動することは難しくなっている。
黒死病の蔓延した地獄で生きる姉弟と、プレイヤーの行動がキャラクターの成長に影響を及ぼす斬新なシステムが特徴の『A Plague Tale: Innocence』はXbox OneとPS4、そしてPCにて2019年内の発売を予定している。詳しい発売日や新たなゲームプレイなどの続報にも期待したい。
文/古嶋 誉幸