『Rez Infinite』や『ルミネス』を手がけた水口哲也氏率いるEnhanceは、パズルゲーム『テトリス エフェクト』の発売が11月9日に決定したことを発表した。プラットフォームはPS4、PSVRにも対応している。
発売日のおしらせ🎉 「テトリス®︎ エフェクト」11月9日(金)にPS4版で発売決定!4Kまでのモニターでプレイできて、加えてPS VRにも対応しています(VRなしでももちろん遊べます🎮)
— Enhance (@enhance_exp) September 17, 2018
新しいテトリス体験、お楽しみに!#TetrisEffect pic.twitter.com/hAa5xoElEP
『テトリス エフェクト』はアレクセイ・パジトノフ氏の開発した『テトリス』に、新しいルールを加えてゲームプレイを変化させている。たとえば新しく追加されたルール「ZONE」は、ブロックを消去していくと溜まるゲージを消費して、「ゾーン」と呼ばれるモードを発動することができる。
発動している間はブロックの落下が止まり、消したブロックは最下段にストックされ、終了時にまとめて消える。マラソン・スプリント・ウルトラモードといった『テトリス』プレイヤーにも馴染みのあるゲームモードの他に、全く新しいゲームモードも用意されているという。
このほかメインとなるゲームモードには、それぞれに固有のサウンドトラック・サウンドエフェクト・グラフィックスタイル・背景を持つ、30以上のステージが用意されている。水口氏の『ルミネス』を知っている人は、そちらを想像するのが良いだろう。
ゲームのルールは変わらないが、ステージが進むごとに音楽やブロックの見た目や背景が総合的に変化していくのは『ルミネス』のそれに近い。もちろん水口氏らしい音楽と映像の絡み合う幻想的なアートスタイルも健在だ。
『テトリス』を長時間プレイしたあと、実生活でも箱や建物などをお互いにはめ込む方法を考えてしまう体験をしたことがある人はいるだろうか。ゲームをやめたあとでも、視界の端や目を閉じたとき、あるいは夢の中でブロックが落ちていく姿を見たことがある人もいるかもしれない。
タイトルにもなっているテトリスエフェクト(テトリス効果)とは、なにかに思考やイメージ、夢が支配されるほどに集中したあとに起こる影響のことを指す。上記の『テトリス エフェクト』トレイラー内でもこの効果についての解説が行われている。
テトリス効果はテトリス以外でも発生する。『塊魂』のプレイヤーが、目に見えたものを実際に巻き込もうとして車で事故を起こしそうになった事例も報告されている。
一昔前に流行った「ゲーム脳」のようなネガティブなイメージがあるテトリス効果だが、「心に傷を受けた過去の事件をフラッシュバックする回数が軽減される」というトラウマ軽減に効果があるというポジティブな報告もされている。
『テトリス エフェクト』のアートは、頭の中から離れないこの不思議なテトリス効果を、ビジュアル・サウンド・音楽全てに増幅して新たな体験へと昇華させることが着想の背後にあるという。
「週末に疲れを癒やすように、リラックスしてゆっくりプレイできるような」ゲームというコンセプトは、まさにポジティブなテトリス効果を最大限に発揮するためのものだと言える。
水口氏らしい映像と音楽が絡み合う幻想的なアートスタイルを、誰もが知っている『Tetris』というルールと融合させた『テトリス エフェクト』は11月9日発売だ。
文/古嶋誉幸