10月12日にリリースされたマルチプレイFPS『Call of Duty: Black Ops 4』(以下、CoD:BO4)の販売本数ベースでの滑り出しが発表された。例年11月に発売されていた『Call of Duty』のメインシリーズ最新作だが、『CoD:BO4』は2005年10月にリリースされた『Call of Duty 2』から13年ぶりとなる10月にリリースされたシリーズタイトルとなった。
Activision Blizzardの発表によると、『CoD:BO4』ダウンロード販売の初日の販売本数はさまざまな記録を塗り替えているという。PlayStation Storeでは販売されてきた全デジタルフルゲームタイトルの中で1位、Xbox Games ストアではActivisionのこれまで販売してきたタイトルの中で1位、そして全プラットフォーム合算での販売本数もActivisionのこれまでのタイトルで1位という記録を打ち立てた。
今回初めて自社のダウンロード販売プラットフォームBattle.netでの販売となったPC版『CoD:BO4』の販売本数も、前作『CoD:WW2』の同じ期間の売り上げの2倍という好調なセールスとなっている。このほかシングルキャンペーンを廃したことが大きな話題となった『CoD:BO4』だが、マルチプレイの人口は前作『CoD:WW2』よりも増えたことも報告されている。『CoD:WW2』については当時、発売3日目の時点でのマルチプレイヤー人口は、シリーズ全体でもっとも多いことが発表されていた。
海外メディアgameindustry.bizの報告によると、パッケージ版の販売本数を集計するUKのセールスチャートでは、先週までの1位である『FIFA19』を破り1位に輝いた。その一方、『Call of Duty: WWII』(以下、CoD:WW2)と比較して約半分、『Call of Duty: Black Ops 3』と比較すると売り上げが59%減少したことも報告されている。パッケージ版の販売本数の内訳はPS4版が58%、Xbox One版が41%、PC版が1%となっている。
結果として、2007年リリースの『Call of Duty 4: Modern Warfare』から11年の間で最もパッケージ版が売れなかったタイトルとなった。これまでのシリーズの中で最もパッケージ版の販売本数が低いとはいえ、それでも2018年では『FIFA 19』に続く暫定第2位となっている。
なおパッケージ版の売り上げが減少傾向にあるのは『CoD』シリーズだけではない。先週までUKセールスチャートで1位を守り続けた『FIFA 19』は、前作『FIFA18』よりパッケージ版の販売本数が25%減少したことも報告されている。
英国ではなく米国での調査となるが、Nielsenによればコンソールゲーム市場においてのパッケージ版を好む人口は66%とまだ多数派となっている。しかし、昨年の同じ調査では69%となっており、ダウンロード販売を選ぶ人口が少しずつ伸びていることも判明している。なお、PCゲーム市場においてはダウンロード販売を選ぶ割合は71%となっており、多くの人がダウンロード販売を選んでいることも報告されている。
文/古嶋誉幸