ゲーム文化の保全や研究を行うBGI(British Game Institute・英国ゲーム学会)は、11月24日にイギリス初の常設ビデオゲーム博物館「National Videogame Museum」をシェフィールドにオープンすることを発表した。
プレイ可能なコンソールやアーケードゲームの展示だけでなく、ゲームやその開発についてをテーマにした革新的な展示会や家族向けのワークショップなど、ビデオゲーム業界の誕生から今まさに開発されているゲームまでを取り扱う展示会が行われる。最初に予定される特別展は『Gang Beasts』の開発で知られるイギリスのシェフィールドに拠点を置くデベロッパー、Boneloafと協力したテストラボの予定だ。
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— The National Videogame Museum (@nvmuk) August 21, 2018
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※National Videogame Museumの前身となるNational Videogame Arcadeの様子。これまでも『Football Manager』や『Monument Valley』を題材にした特別展を行ってきた。
ビデオゲームを展示する博物館は年々数を増している。日本でも佐賀県のハウステンボスのゲームミュージアムや、現在休館中だが日本ゲーム博物館などがゲームの博物館として知られている。海外に目を向ければ、National Videogame Museumのようにビデオゲームという広いくくりで収蔵している博物館だけでなく、1970年代ごろよりソ連で作られたアーケードゲームを展示するMuseum of Soviet Arcade Machines、フィンランドで作られたビデオゲームやボードゲームを展示するFinnish Museum of Gamesといった特定のゲームを収蔵する博物館まで幅広い。
他にもニューヨーク近代美術館が2012年からインタラクションデザインとして傑出したビデオゲームの収蔵を始めており、日本のゲームからは『パックマン』、『塊魂』、『ビブリボン』などが選ばれている。さまざまな形で展示されるビデオゲームだが、ほぼすべての博物館で共通しているのが、実際にゲームをプレイできる点だ。プレイすることで完成するのがビデオゲームという認識は、どの博物館も一致していると言える。
National Videogame MuseumはPATREONにて支援者を募集している。毎月25ドルの支援で入場が無料に、125ドル支援すれば博物館内に自分専用のコンピューター、あるいはコンソール機を所有できる。もし興味があれば、支援してみてはいかがだろうか。
文/古嶋誉幸