ポーランドのゲーム開発スタジオBloober Teamは、画家の精神世界を描く一人称視点ホラーゲーム『Layers of Fear』の続編を正式発表した。パブリッシャーのGun Mediaが公開したトレイラー「Project Melies」の中にて明らかにされたもので、映像の最後には『Layers of Fear 2』の文字が映し出されている。
『Layers of Fear』は2016年2月にリリースされたサイケデリックホラーゲーム。プレイヤーは心を病んでしまった画家となり、自身が住んでいた屋敷の中をひとりで探索することになる。彼の芸術家としての苦悩や過ぎ去った家族との思い出は、徐々に幻聴や幻覚として現れ、屋敷の様相はこの世のものとは思えない悪夢の世界へと変化していく。
視線をそらすことで場が大きく転換するギミックや、小島秀夫監督が公開した2014年のホラーゲーム『P.T.』の影響も感じさせるループする環境デザインが大きな特徴。一人称視点ホラーゲームにおいては『P.T』以降、同作に似た作品がいくつか発表されたが、その中では『Layers of Fear』は珠玉の出来となっている。
当初はPC版のみが決定していた同作だが、後にPS4とXbox Oneでもリリースが決定し、今年2月にはNintendo Switch版も発売。さらにDLC「Layers of Fear: Inheritance」も配信されるなど、Bloober Teamの出世作となった。
現時点ではこの映像以外に『Layers of Fear 2』の情報は公開されていないが、沈みゆく船や燃え盛る棺、マネキン人形が並ぶ映画館など断片的な情報が確認できる。
ナレーションによれば同作では画家ではなく”俳優”がテーマとなっている模様で、初代と同じく芸術表現の悩みを抱えるその俳優の世界が描かれるのかもしれない。なお特徴的なこのナレーションは、『スター・トレック』シリーズでカーン役を演じたトニー・トッド氏によるものではないかと考えられる。
開発のBloober Teamは2017年にサイバーパンクホラーゲーム『> observer_』をリリースし高い評価を得ている。ふたたび帰ってきた『Layers of Fear』の世界で、今度はどのような恐怖の階層を見せてくれるのか。続報に期待したい。
文/ishigenn