スクウェア・エニックスは『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』の全世界出荷・ダウンロード販売本数が400万を突破したと発表した。すでに昨年8月に出荷・ダウンロード販売の300万本突破したことを発表していたが、これは日本国内だけの数字であり、今年9月の本格的な世界展開を経て、400万本を突破した形だ。
シリーズの原点回帰をかかげた『ドラゴンクエストXI』は、昨年7月29日発売され、Unreal Engine 4を使った美麗のグラフィックが特徴のPS4版と、ドット絵で描かれる2Dモードと3Dモードが任意に切り替えることができる3DS版という、2つの機種で開発・発売するというハードの垣根を越えた異色の展開をして多くのファンを驚かせた。練りこまれた波乱に満ちたストーリーは、シリーズ史上最高傑作の声が挙がるなど、きわめて評価も高い。
本作の海外展開は、昨年11月11日に台湾、香港をはじめとしたアジア地域向け繁体字版がいち早くリリースされ、次いで今年9月4日に英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、韓国語に対応したものがリリースされた。なお海外では3DS版の展開は現時点では予定されておらず、すべてPS4版の 『ドラゴンクエストXI』が基準となったものになっている。
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気になる海外ユーザーの評価だが、Steamでは2000件以上のレビューが集まっており、そのうち92%が好評を博し、全体では「非常に好評」という評価を得ている。
Amazonのレビューでも好調だ。アメリカでは179件、イギリスでは50件、フランスでは52件、ドイツでは55件、イタリアでは27件、スペインでは10件のレビューがそれぞれ集まっているが、ほとんどで高い評価である。たとえばアメリカでは83%が星5つを付けており、軒並み評価は高い。
アジア地域はAmazonに対応していない地域もあるため、一概に比較できないが、台湾のポップカルチャーの最大のポータルサイト「巴哈姆特電玩資訊站」では151件のユーザーによる投票が集まっており、10点中9.3のスコアが付けられている。以上は、すべて記事執筆時点でのデータである。
レビューの本文を読んでみると、シリーズの年季の入った海外ファンもいるようだが、多くの人は『ドラゴンクエスト』がJRPGの転換点となった重要なシリーズだと理解しつつ、JRPGの敬意を込めつつ手に取る人が多いようだ。やはりストーリーがもっとも高く評価されており、次いでグラフィックとキャラクターに賞賛が寄せられている。
なお、日本国内の『ドラゴンクエストXI』の新たなる展開としては、ボイス付きや新要素が示唆されているNintendo Switch版『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』が開発中だが、発売日は未定。
今回発表された400万本突破に合わせて、ダウンロード版の記念セールが開催されている。
PS4版は通常版9698円が、セール価格で5818円(3880円オフ)、またPS Plus会員だとさらに10%オフの4848円。3DSだと通常価格6458円が3874円(2584円オフ)で販売される(いずれも税込み価格)。期間は2018年11月16日から11月25日まで。
この機会に『ドラゴンクエストXI』に触れてない人や、もしくは片方の機種のバージョンしか触れてない人は、もう片方の機種の『ドラゴンクエストXI』に触れてみるいいタイミングなのかもしれない。
文/福山幸司