ゲームのアクセサリを販売するHyperkinが、現在一般的に流通する液晶テレビモニタで動作するNES(海外向けファミコン)用銃型コントローラー「Hyper Blaster HD」を発表した。海外では「Zapper」として販売され、日本では「光線銃」と呼ばれるコントローラーの互換機だ。動作にはNES本体とZapperに対応したゲームカートリッジが必要となる。
発売日や価格など、詳しい情報は現地時間で1月8日より開かれる世界最大級の家電見本市「CES 2019」で発表予定だ。
特にブラウン管テレビの時代からゲームに親しんでいた方の中には、いわゆる「ガンコン」や「光線銃」といった銃型コントローラーが、液晶テレビで使えないことを残念に思った人も少なくないのではないだろうか。
大まかに説明すると、こういった銃型コントローラーは画面の光をコントローラーで受信して当たった場所を検出するのだが、主流だったガンコントローラーはブラウン管の特性に合わせて設計されていた。よって、描画形式の異なる液晶テレビでは正常に動作させることができない。
液晶テレビが主流になった後、「Wii ザッパー」やアーケードゲームのガンシューティングなどで赤外線を用いた方法で検出する方法が一般的となったが、Wii以外のコンソールではサードパーティ製の互換製品が少数発売されるだけにとどまっていた。
とはいえ、液晶テレビではZapperが絶対に動かないというわけではない。ハッカーにより、Wiiコントローラーを使った改造Zapperのデモンストレーションが行われている。これはWiiコントローラーを使った赤外線検出方式を利用しており、Wiiコントローラーとセンサーバー、そして改造したNESで見事に液晶テレビで光線銃を動かしている。
Hyperkinの「Hyper Blaster HD」も、いくつかのセンサーを液晶テレビに設置して赤外線を検出する方式が用いられるようだ。海外メディアNeowinではNESとの互換性が保たれていることが報じられているが、他の互換機などでの動作についてはいまのところ不明だ。
特に海外での人気が高く『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』でもファイターとして参戦した『ダックハント』を筆頭に、今なお根強いファンがいるZapper対応ゲーム。互換機が手軽に現代のシステムでも動くのなら、期待する人も多いのではないだろうか。
現地時間で1月8日より開かれる「CES 2019」で発表予定の続報に期待したい。
文/古嶋誉幸