新種の古代サメ「ギャラガドン」と名付けられる。『ギャラガ』の自機によく似た歯を持っていたため

 今から6700万年前、ティラノサウルス・レックス(Tレックス)で有名な白亜紀後期の地層から新種の淡水サメ「ギャラガドン」(学名・Galagadon nordquistae)が発見された。名前からも分かる通り、ナムコが1981年にリリースしたシューティングゲー『ギャラガ』から取られた名前だ。

(画像はノースカロライナ州立大学ニュースより)

 1mmにも満たない歯の形状や大きさから、ギャラガドンは現在のテンジクザメの先祖で、体長は30cmから45cmと小型、髭の生えた姿だったと予想されている。主な食物は、小さな魚や川底にすむザリガニやタニシだったという。

 発見者で論文を執筆した研究者のひとりであるテリー・ゲイツ氏は、「この小さな発見は白亜紀のエコシステムの研究に役立つ重要な発見であり、白亜紀末の大量絶滅によってどのように生態系が変化したかを知る手がかりになるだろう」と語る。

(画像は”New sharks and other chondrichthyans from the latest Maastrichtian (Late Cretaceous) of North America”より)

 このギャラガドンが見つかったのは米国サウスダコタ州を流れるシャイエン川のインディアン居留地だ。

 ほぼ完全な状態で1990年に発見され、現在はシカゴのフィールド自然史博物館に展示されているTレックス「スー」の発掘後に残された堆積物の中から、ギャラガドンの砂粒のような大きさの歯が2ダース以上発見された。

 2トンもの堆積物の解析を行ったボランティアのカレン・ノルドキスト氏は、最大の捕食者のすぐ近くに小さな捕食者の骨が見つかったことは驚きだったと振り返っている。ノルドキスト氏の名前は、ギャラガドンの学名の種小名であるnordquistaeに採用された。

(画像はノースカロライナ州立大学ニュースより)

 「ギャラガドン」と名付けられたのは、発見された歯の形が『ギャラガ』の自機(ファイター)とよく似た形だったからだ。このアイデアは発見者のひとりであるテリー・ゲイツ氏と同じ研究所で働いていた、中学校教師のネイト・ボーン氏のものだったという。

 ギャラガなどUGSFシリーズの公式ツイッターアカウントもこのニュースに驚きを表明している。

 例えばカシオペア座のパックマン星雲のように、学術的発見の通称にゲームが使われることはこれまでもあった。しかし、生物の正式な学名にまでなった例は寡聞にして知らないが、今後もこういった発見にゲームの名前が利用されることが起きるかもしれない。

ライター/古嶋 誉幸

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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
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