ソニーは3月28日のニュースリリースにて、これまで前CEOで会長を務めた平井一夫氏が、取締役ならびに会長職を辞することを発表した。
平井氏は2012年3月期まで4期連続で連結最終赤字を計上するなどソニーが低迷を続けていた状況で、2012年4月から社長として就任。落ち込み続けていた業績を立て直し、2018年3月には営業利益を7349億円を達成した。1998年度にソニーが達成した過去最高の営業利益5257億円を大幅に更新する。2018年4月に会長となり、吉田憲一郎社長兼CEOに経営を引き継いだ。
平井氏はニュースリリースにて以下のコメントを発表している。
「昨年4月に吉田さんにCEO職を移譲して以降、この一年間は会長という立場から円滑な経営体制の移行をサポートしてきました。吉田さんのもと、マネジメントチームと社員が一致団結し、ソニーという会社をより一層輝かせていく体制が整ったと確信し、35年間過ごしたソニーグループから卒業することを決めました。これまで、私を支えてくれた社員、そして全てのステークホルダーの方々に感謝いたします。」
平井氏は傾いていたソニーの業績を大きく回復させた救世主として知られているが、ゲームファンにとっては「リッジレーサーブランドアンバサダー」としての平井氏、あるいは「リッジ平井」の愛称で覚えている方も多いだろう。2006年のE3でファンを驚かせた「リイイイイッジレイサー!!」のシャウトを記憶している方も少なくないはずだ。
【更新 2019/3/28 19:00】 記事初版にて平井氏のものではない発言ツイートを氏の発言として引用していました。訂正しお詫び申し上げます。
平井一夫氏は、2019年6月18日開催予定の定時株主総会日付にて会長職を退任する。その後はソニーグループのシニアアドバイザーとして、経営陣の要請に基づく助言を適宜行っていく予定だという。
ライター/古嶋誉幸