4月11日、日米欧の国際研究グループは、それまでイメージ図でしか見ることができなかった「ブラックホール」を史上初めて撮影したと発表した。ハワイ、アリゾナ、メキシコ、チリ、スペイン、南極の6箇所計8つの電波望遠鏡を統合したプロジェクト「イベントホライゾンテレスコープ」によるもの。極めて強い重力で光や電波が吸い込まれ撮影はこれまで不可能だったが、ブラックホール周辺の電波を観測することで輪郭の撮影に至ったという。
世界6カ国で同時に記者会見が行われ、学術的にも大きな発見とあって大きくニュースに取り上げられているブラックホールの撮影成功。しかしそのやや不鮮明なリングの写真を使い、SNS上ではイベントホライゾンテレスコープもかくやという連携で、この画像が何に見えるかの大喜利が始まっている。
このブラックホール大喜利はゲームとの親和性も高く、公式アカウントとファンが一丸となって大喜利に取り組んでいる。BANDAI NAMCO Entertainment UKは、この巨大なリングを『Dark Souls』のオープニングに登場するダークリングのイメージを重ねた。
The true #DarkSouls starts here pic.twitter.com/b85z2fdq6j
— Bandai Namco UK (@BandaiNamcoUK) April 10, 2019
『The Division 2』のTwitter公式アカウントは、これこそ宇宙規模のDivisionエージェントウォッチだと主張している。薄目で見ればまさにそうだと言えるだろう。
ISAC, zoom and enhance.
— Tom Clancy's The Division (@TheDivisionGame) April 10, 2019
(Photo Credit: @ehtelescope) pic.twitter.com/G8LBhZjcRP
海外メディアIGNはこのリングをサウロンの目と紹介しようとして、途中でブラックホールであることに気がついた。
Scientists have revealed the first real image of Sauron's Ey– err, umm.. a black hole! https://t.co/xpQ3zWHN41 pic.twitter.com/yViYn7siFT
— IGN (@IGN) April 10, 2019
そのツイートには興味深いリプライが多数付き、その中でもゲーマーの中にはトラウマとなっている方も少なくないであろうXbox 360の「RRoD」、レッドリングオブデスを見出したユーザーもいる。同様のことを考える方は少なくないようだ。
— Dev 🦅 (@TheFknLizrdKing) April 10, 2019
The photo of the black hole is blurry, but if you zoom and enhance then you can see its full destructive power pic.twitter.com/c1wPV0vmrC
— Mark Doherty (@dohertymark) April 10, 2019
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』で突如現れた偉大な先輩ファイターたちに怯えるインクリングの瞳を思い浮かべる方も多い。
black hole confirmed pic.twitter.com/zWaOE8n8Oo
— glauber kotaki (@unseven) April 10, 2019
https://twitter.com/Nibellion/status/1115988706802970624
ほかにも、銀河連邦による陰謀説を唱える『メトロイド』ファンもいる。本来の画像には、ブラックホールから脱出するサムス・アランのスペースシップが写っていたのだという。
what is the Galactic Federation hiding!?!
— Metroid-Memes (@MetroidMemes) April 11, 2019
(your rate for collecting items is 56%)#Metrod #MetroidMemes #BlackHole pic.twitter.com/TE5xyACbVA
おとめ座銀河団のM87銀河の中心にある今回観測されたブラックホールでは、今もさまざまなジョークが考え出されている。なお、ゲームファンであればはるかに簡単に観測する事が可能で、たとえば『Elite: Dangerous』であれば、地球から2万6千光年離れた天の川銀河の中心に位置する「いて座A*」のブラックホール、あるいは人類が初めて発見したブラックホール「はくちょう座X-1」に行くことができる。
ライター/古嶋誉幸