Ubisoftはノートルダム大聖堂の火災に対し、50万ユーロ(約6300万円)を寄付し、パリが舞台でノートルダム大聖堂も登場する『アサシン クリード ユニティ』のPC版を1週間無料で配布すると発表した。配布はUplay PC、またはUbiストアからダウンロードが可能だ。
月曜日にノートルダム寺院でおきた火災に関して、私たちは皆さまと同じく大きな悲しみを感じています。
— Ubisoft Japan (@UBISOFT_JAPAN) April 17, 2019
ユービーアイソフトはノートルダム寺院再建のための寄付とPC版『アサシン クリード ユニティ』をUplayにて1週間無料で配布することを決定いたしました。
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ノートルダム大聖堂と同じくパリに本社を置くUbisoft。『アサシン クリード ユニティ』はそんな自社が拠点を置くパリを舞台に、フランス革命時代のアサシン、アルノ・ドリアンを主人公にして描く。PS4、Xbox Oneという初の次世代機で展開した『アサシン クリード』シリーズとして記憶に残っている人も多いだろう。
ゲーム中にはノートルダム大聖堂をはじめ、パンテオン、サント・シャペル、バスティーユ牢獄、テュイルリー宮殿、アンヴァリッドなどのパリの名所が綿密に再現されており、特にノートルダム大聖堂の制作には2年を要したという。モントリオールにあるケベック大学と協力して歴史考証に望んでいる。
このような精巧な3Dモデルから、ノートルダム大聖堂の再建には『アサシン クリード ユニティ』のデータが役に立つのではないかという考えも出ているほどだ。ただしゲームには多くの脚色が加えられている。特に今回、火災で崩落した尖塔は1864年に修復されたもので、ゲームはそれ以前のあったとされる木造の尖塔をゲームプレイに適した形で想像で補っている。現実にあるノートルダム大聖堂の再現というより、あくまで18世紀後半にあった修復前のノートルダム大聖堂のゲーム的な再現なので、実際にデータが再建に使われる可能性は低いだろう。
ゲームのノートルダム大聖堂は外観だけではなく、内部も自由に移動できるのが特色だ。実際のスケールで作られているため、どれほど巨大なものかも実感としてわかるはずだ。Ubisoftは「ゲームを通して、この歴史的建造物に関して私たちが持っている敬意を皆さまに感じていただければ幸いです。」とコメント。今回、無料配布になった『アサシン クリード ユニティ』を通して、ノートルダム大聖堂に思いを馳せ、寄付に協力をしてみてはいかがだろうか。
ライター/福山幸司