Googleは日本時間6月7日午前1時からの配信番組「Stadia Connect」にて、クラウドゲーミングプラットフォーム「Google Stadia」の購読サービスとなる「Stadia Pro」を月額9.99ドルの価格設定で11月より開始すると発表した。このProとは異なる有料購読ナシでの個別のゲーム販売もあり、Stadia Proの加入者にはディスカウント価格の特典が与えられる。ただし11月からはStadia Proのみでのサービス開始となる。
また、ローンチ対象地域では「STADIA Founder’s Edition」の予約販売が129ドルにて開始された。こちらにはナイトブルーカラーのSTADIA Controller、Chromecast Ultra、3ヶ月分のStadia Pro購読件、『Destiny 2』本編と全拡張コンテンツ、さらに限定のStadia Nameが提供される。日本はローンチ時の対応地域となっていないためか、残念ながら現時点で国内からの購入は不可となっている。
なお3色のSTADIA Controllerの価格は、それぞれ69.99ドルとされている。
「Google Stadia」は今年3月の「GDC 2019」にて発表された、クラウドゲーミング技術を利用するストリーミングサービス。Googleのデータセンサーの活用やYouTubeとの連携を特徴しており、テレビからスマートフォンまでに対応するほかコントローラーの機種も問わないなど、ハードウェアの垣根を超えた点も魅力となっている。これらはすでに3月の時点で既報となっており、今回は価格や対象ゲーム、ローンチに関する詳細が公開された(なお日本がローンチ地域に含まれていない点も、すでに既報のとおり)。
まず気になるのはやはり対応タイトルだが、Googleは世界中の100以上のパブリッシャーと連携し、FPSや格闘ゲームを含む多数のジャンルの作品を提供すると約束。その中で、西洋の古典RPGシリーズの最新作として『Divinity: Original Sin 2』のLarian Studiosが開発する『Baldur’s Gate III』が対応タイトル第一弾として公表された。さらに大型のタイトルとしては、Ubisoftの戦略シューター『Ghost Recon: Breakpoint』と『The Division 2』。また少女が怪異から逃れるホラーゲーム『Gylt』、オンラインCo-opプレイに対応する物理演算パズルゲーム『Get Packed』の対応も発表されている。
この他にも『Destiny 2』の対応もサプライズ発表され、拡張パック「Shadowkeep」の公表とともに、Xbox One版とPC版からキャラクターが移行できること、そして「Stadia Pro」のサービス購読時に特典として同梱されているタイトルであることが明かされた。
配信の終盤では矢継早に対応タイトルの影像が登場し、『Mortal Kombat 11』、『ファイナルファンタジーXV』、『DOOM』、『Rage 2』、『Tommb Raider』といった新作タイトルの対応が判明。タイトルこそ登場しなかったものの、Rockstar Gamesも協力しているという。
なおダウンロードなしでストリーミングにてゲームをプレイできる「Google Stadia」では、Stadia Pro購読者向けに最大4K、HDR、60fps、5.1サラウンドに対応するが、やはりグラフィッククオリティの設定は回線速度に依存することになる。回線速度は最大で35Mbpsが必要となり、一方で720pの60fps、ステレオでのプレイであれあ最低10Mbpsが必要とされている。
「Google Stadia」は2020年にはサービス対象地域をさらに拡大する予定になっているとのこと。クラウドゲーミングサービスの大きな潮流は日本にも到達するのか、今後の続報に期待したい。
文/ishigenn