DETUNEは、Nintendo Switch向け作曲ソフトウェア『KORG Gadget for Nintendo Switch』のバージョン3.0のリリースを発表した。バージョン2.0ではマルチプレイに対応したことで話題となったが、3.0ではセガとタイトーと提携し新たな有料DLCを追加している。
『KORG Gadget for Nintendo Switch』は、Nintendo Switch向けの音楽制作ソフトだ。『KORG Gadget』は、もともとシンセサイザーやデジタルピアノなど電子楽器を製造販売するiOS向けソフトウェアだった。iOS向けだけにプロアマ問わず直感的な操作で楽しく音楽を作ることが念頭に置かれており、そのコンセプトは『KORG Gadget for Nintendo Switch』にも受け継がれている。
『KORG Gadget for Nintendo Switch』では、Joy-Conのセンサーを利用して傾けたり回したりしてNintendo Switchならではの直感的な操作が可能となっている。また、前述の通りマルチプレイに対応しており、ローカル、オンラインで最大4人まで一緒に音楽を作ることが可能だ。公式サイトで「対戦型 DAW (※)?!」と書かれている通り、協力して曲作りをするだけでなく他の人が置いたノートを編集して邪魔をすることもできる。
※DAW:Digital Audio Workstationの略。コンピュータ上で音声の録音や編集、編曲などを行うソフトウェアを指す。
バージョン3.0では、セガの80年代作品からサンプリングしたリズム音源ガジェット「Otorii」と、タイトーのアーケードゲームからFM音源サウンドを中心に収録したシンセ・ガジェット「Ebina」がDLCとして追加される。本作にはすでにバンダイナムコスタジオのサウンドチームがコラボして制作したシンセサイザー「Kamata」が用意されており、DLCを購入することで3つのレトロゲームをイメージしたガジェットが搭載されることになる。
セガの「Otorii」は、以下のタイトルからドラムや効果音が収録される。ガジェットの見た目はメガドライブを模している。
『アウトラン』
『スペースハリアー』
『ファンタジーゾーン』
『アフターバーナー』
『ゴールデンアックス』
『レンタヒーロー』
『パワードリフト』
タイトーの「Ebina」はサウンドチームZUNTATAとコラボレーション。ガジェットは『ダライアス』の筐体を模しており、さらにエディットはステージ選択風の凝ったものになっている。以下の収録タイトルからFM音源のサウンドを中心にサンプリング。
『ダライアス』
『ダライアスII』
『ニンジャウォーリアーズ』
『奇々怪界』
『ナイトストライカー』
『メタルブラック』
メガドライブを模したガジェットの「Otorii」も興味深いが、ZUNTATAのサウンドが収録された「Ebina」はさらに興味深い。『ダライアス』を模したガジェットもかっこいい上、ZUNTATAのサウンドを手軽にサンプリングして自分の作品に利用できるとあれば、音楽を作ったことのないファンにも大きなアピールポイントとなるだろう。
これを機に、『KORG Gadget for Nintendo Switch』で自分だけの音楽を作ってみてはいかがだろうか。
ライター/古嶋誉幸