タイトーはスマートフォン向け新作ゲーム『ラクガキキングダム』を正式発表した。対応プラットフォームはiOS、Android。アイテム課金制の基本無料プレイで、今冬サービス開始予定となっている。
『ラクガキキングダム』は、タイトーがPlayStation 2時代にリリースした『ラクガキ王国』シリーズの流れを汲んだタイトルだ。『ラクガキ王国』では、プレイヤーはコントローラーを使って「あたま」や「あし」などのパーツを描いて自分だけのラクガキを作ることができる。そのラクガキは3Dグラフィックスに変換され、自動でモーション動作が設定される。ラクガキを描ける人はクロッカーと呼ばれ、『ラクガキキングダム』でもその設定は踏襲されている。
2002年に発売された『ガラクタ名作劇場 ラクガキ王国』は、ラクガキを率いてラクガキ大会を勝ち進むRPGだったが、2004年に発売された続編『ラクガキ王国2 魔王城の戦い』は、ラクガキシステムは踏襲しながら、ジャンルをアクションゲームに変更した。
今回発表された『ラクガキキングダム』では、プレイヤーは優勝すれば何でもひとつ願いが叶うという大会にラクガキを率いて出場することになる。水先案内人となるキャラクター「イーゼル」は何かを隠しているようだ。舞台は描いたラクガキが生命体となる異世界だが、登場人物の多くは選ばれし者として召喚された現実世界の住人だ。
これまでのシリーズと同様に、ラクガキを実際に描いてモンスターを作り出すゲームデザインに変わりはない。「簡易」と「職人」の2種類のモードが用意され、初心者から熟練者まで楽しく描ける。公開されたトレイラーでは、タッチパネルを活かして液晶タブレットのように絵を描く様子も確認できる。
絵心がないという人でも、他人が「ラクガキガレージ」にアップロードしたモンスターを無料でやり取りできるという。ハッシュタグ機能やランキングも実装されるようで、好みの作品を簡単に見つけることができるだろう。
バトルシステムは詳しく解説されていないが、テンポ感と爽快感を突き詰めたバトルシステムになるという。育成型RPGということで、1作目のように「まほう」と「こうげき」と「バリア」の三すくみシステムになるのかもしれない。
メインキャラクターデザインには、これまでおもに書籍のイラストを手がけてきた爽々氏が担当。これまでの『ラクガキ王国』シリーズの雰囲気とは違い、爽やかな水彩画のようなデザインとなっている。
また、シナリオは『チェインクロニクル』や『ZERO ESCAPE 刻のジレンマ』の下村健氏、アニメ化されたスマホゲーム『陰陽師』の新間一彰氏、『天華百剣 -斬-』の大林敬氏。楽曲を制作するメインコンポーザーにはZUNTATAの下田祐氏他、ゲストコンポーザーには伊藤賢治氏や古代祐三氏など名だたるメンバーが名を連ねている。
15年ぶりの新作となる『ラクガキキングダム』では、スマートフォンの特性を存分に使ったラクガキが楽しめそうだ。2019年冬のリリースを心待ちにしたい。
ライター/古嶋誉幸