ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、『Marvel’s Spider-Man』や『ラチェット&クランク』シリーズを手掛けたInsomniac Gamesを買収したことを発表した。
買収額を含む金銭的条件等は非公開。Insomniac Gamesの今後の経営は、Insomniac GamesのマネジメントチームとSIEワールドワイド・スタジオのSan Mateo Studioが連携しながら進めていく予定となっている。
Some thoughts from founder/CEO @igTedPrice about today’s special news that we’re joining the @PlayStation WWS family. https://t.co/DJ8fLvzIrs
— Insomniac Games (@insomniacgames) August 19, 2019
ソニー・インタラクティブエンタテインメントとInsomniac Gamesは、これまで20年以上に渡り良好な関係を保ってきた。SIEの子会社であるNaughty Dogなどと協力して開発した『ラチェット&クランク』シリーズや、PlayStation 3ローンチタイトル『RESISTANCE〜人類没落の日〜』など、PlayStationの顔となるような作品に携わってきた。
昔からSIEとのつながり強かった一方で、PlayStation 3とXbox 360のマルチプラットフォームタイトル『FUSE』や、Xbox OneとPCでリリースされた『Sunset Overdrive』など、PlayStation以外のプラットフォームでもゲームをリリースすることもあった。
『Sunset Overdrive』のあとは、ふたたびSonyのコンソールでゲームをリリースするようになり、2016年にはPlayStation 4で『ラチェット&クランク THE GAME』をリリース。2018年にリリースしたオープンワールドアクションゲーム『Marvel’s Spider-Man』は全世界で1320万本を出荷するメガヒットとなった。
SIEのプレスリリースでは、これまでにSonyのコンソールでリリースした作品がピックアップされているが、Xbox Oneでリリースされた『Sunset Overdrive』の権利はマイクロソフトではなくInsomniac Gamesが保有している。そのため、続編や関連作をPlayStationで作ることも原理的には可能だ。海外メディアIGNのインタビューでは、『Sunset Overdrive』のXbox One独占について同作のIPの保有を認められたため、Xbox One独占にサインしたことが語られている。
we'd love to, we just need to find a publisher!
— Insomniac Games (@insomniacgames) October 24, 2017
※続編製作について前向きな回答を行うInsomniac Games。
SIEワールドワイド・スタジオにはNaughty Dogのほかに、『Horizon Zero Dawn』のGuerrilla Games、『inFAMOUS』シリーズのSucker Punch Productions、『Dreams Universe』のMedia Moleculeなど、錚々たるデベロッパーが参加している。今後はInsomniac Gamesも、その中でPlayStation向けの作品を作ることになる。
ライター/古嶋誉幸