デンマークのゲームデベロッパーGlitchnapは、2014年に発売してから5年間にわたり実施していた『LAZA KNITEZ!!』のセールを終了した。今後は宇宙が熱的死を迎えるまで100ドルで販売される。
『LAZA KNITEZ!!』は、宇宙での馬上槍試合をテーマにした4人までのローカルマルチプレイアクションゲームだ。槍はレーザーランスになっており、敵を突き刺す以外にレーザーを発射することもできる。ショットガンやラピッドファイア、ヘイストといったパワーアップを駆使し、宇宙最強の騎士の称号を賭けて戦う。
もともとはIKEAのテーブルを改造したカスタムキャビネットで遊ぶアーケードゲームで、2012年のNordic Indie Sensation賞を獲得した。その後開発は続き、2014年3月にアンドロイド搭載ゲームコンソールOuyaにて5ドルで発売され、10月にはPCとMac版がItch.ioでも販売された。
開発者のひとりであるジュン・ヴァン・ホブ氏は海外メディアKotakuに対し、Ouyaで5ドルで販売されたゲームに100ドルという値段をつけ、さらに98%オフの2ドルで5年間も販売するという、「パーマネントセール」の馬鹿げたアイデアが気に入ったという。また、ゲームの価格と販売方法への風刺の側面もあるそうだ。
同作が発売された2014年といえば、ダウンロード販売が一般的になり、特にPCゲームでは大幅値引きや大規模セールも珍しくなくなってきたころだ。「実は今まで忘れていた」というが、材料費は無形でゲームの販売は初めての経験のため、どうやって値段をつけるべきを思考するのはとても楽しい経験だったと当時を振り返っている。
なお、このような実験的セールを行ったものの大きな話題とはならず、200本程度が売れたのみだという。
Itch.ioで100ドルとなった『LAZA KNITEZ!!』は、さすがに試してみるには勇気のいる価格だが、抜け道もある。Steamの『The Indie Mixtape』には本作と共に数本のゲームが収録されている。10月21日までは90%オフの98円だ。
ライター/古嶋誉幸