2019年10月25日の午後(米東部標準時間)、「Project 1999: Green」の名のもとにMMORPG『EverQuest』(以下、EQ)のサーバがローンチを迎える。
これは続編の『EverQuest2』でも開発が中止となった『EverQuest Next』でもなく、1999年にサービスを開始し伝説のMMORPGとして君臨したあの『EQ』だ。ただし本サーバはファンメイド、要は有志によるエミュサバなのだが、“開発元公認”のお墨付きとなっている。
本家『EQ』はサービスインから約20年という長い歴史の中で数々のアップデートによるエリア拡張や新機能実装、ゲームバランス調整が行われてきた。しかし、本日オープンするProject 1999: Green」版は、全てのパッチやアップデートをとっぱらった、1999年当時のまま“EverQuest Classic”の姿でNorrath(ノーラス)の世界がよみがえるのが大きな特徴だ。
「Project 1999」のスレッドによればレガシーアイテムである「Guise of the Deceiver」や「Manastone」も当時と同様にドロップする。ふたつとも『EQ』プレイヤーであればその名を知らぬ者はいない“超レアアイテム”で、特にManastoneは便利すぎたため後のアップデートで新規ドロップが無くなり、既存品のゲーム内価格が高騰。プレイを始めたタイミングによっては「知っているけれど見たことはない」という人もいるだろう。
もちろん良い事ばかりではなく当時のユーザーには不便・不評だったシステムやUIもそのまま復活となるが、今後は本家が過去実施してきたアップデートとほぼ同じタイミングでパッチ実装が予定されており、『EQ』20年の歴史をそのまま体験できるというわけだ。
海外サイトなどでは「『EQ』を懐かしむファンに朗報!」などと告げられているが、なにも懐古趣味のMMORPGプレイヤーだけではない。『Ultima Online』と並ぶ海外産MMORPGの代表格『Ever Quest』の「名前は知っているが実際のゲームは見たことがない」というプレイヤーには、後のMMORPGに多大なる影響を与えた名作を改めてプレイしてみてほしい。
文/麻生ちはや