公共の場に設置されるアーケードゲームは、スコアやクリアタイムを競うだけでなく、いかにかっこよくプレイするか、いわゆる魅せプレイを披露する場としても機能する。ハリウッドに住むDCコミックス編集者アンディ・コウリ氏が、とあるゲームセンターで『タイムクライシス2』をプレイする男性の姿をTwitterで共有し話題となっている。
Last night I saw one of the craziest damn things I’ve ever seen in all my days. This guy rides solo up into the arcade, walks up to TIME CRISIS II, and plays the game start to finish on one coin — using both guns. That means he’s players 1 and 2 at the same time. pic.twitter.com/GyiDYiPE1y
— Andy Khouri (@andykhouri) December 15, 2019
『タイムクライシス2』は1998年にアーケードでリリースされたガンシューティングゲーム。ペダルによる遮蔽物を使った回避や、アクション映画のような演出が話題となり、大ヒットしたシリーズの2作目だ。
ひとりプレイだった前作と違い筐体2台での通信に対応しており、ふたり同時プレイが可能。そのため2台が連結した筐体も発売されており、この男性がプレイしているのはそのタイプに当たる。
ゲーム中、男性は本来ペダルを離すだけでいい回避動作を、まるで実際に弾丸を避けるように体を動かし、最後の一撃はクールに決めている。ステージクリアの際には観客に向かって一礼。常に誰かが見ているアーケードゲームならではの演出で観客を喜ばせている。コウリ氏も大喜びで観戦し、ツイートでは「モーツァルトを見るようなものだ」と絶賛している。
別の動画では、片方のスクリーンを見ながらもう片方の画面で銃撃を行うプレイを見ることが出来る。完全に画面を見ないわけではないが、右側の画面で状況を見ながら左側の画面を撃つというのは想像しただけでも難しそうだ。
Notice how he looks at one screen while actually shooting at the other. He’s signaling to the observer that he knows what’s going to happen; that he’s lived through this crisis of time again and again in a relentless pursuit of what I can only describe as pure enlightenment. pic.twitter.com/08MZc1BLaN
— Andy Khouri (@andykhouri) December 15, 2019
He made it a fully physical performance, taking the time to mime in-character action like holster, draw, and reload his gun during the course of the game. It was…beautiful. As my fellow witness @alex_antone remarked, it was like watching Mozart. pic.twitter.com/nxx6RBr9lf
— Andy Khouri (@andykhouri) December 15, 2019
もちろん、ただかっこよくプレイするだけでなくゲームの腕もある。ここまで磨き上げるのに、いったいどれほどのコインを使ったのかは彼のみぞ知ることだろう。ラスボスのアーネスト・ディアズにとどめを刺したあと、深く観客にお辞儀をしてゲームクリア。最後まで観客のことを忘れない紳士なプレイヤーだった。
ライター/古嶋誉幸