先週、中国のApp Storeから削除された『Plague Inc.』だが、Steam版のストアページも中国本土で非公開となったことが3月2日(月)、Niko PartnersのゲームアナリストであるDaniel Ahmad氏のツイートにより判明した。
UPDATE:
— Daniel Ahmad (@ZhugeEX) March 2, 2020
Plague Inc is now unavailable on Steam for those in Mainland China. The follows the game being removed from the iOS app store in China last week. https://t.co/5JDdh9UuYZ pic.twitter.com/bjHxDvvKZx
『Plague Inc.』は細菌やウィルスなどの疫病を広め、人類を滅亡させることを目的としたゲームだ。イギリスで経営コンサルタントをしていたジェームズ・ヴォーン氏により2012年に公開された本作は、現在までアップデートが続いているロングセラー作品で、2019年末には「フェイクニュース」を広めて“嘘をまことに変える”シナリオモードが追加されていた。
今回、中国本土での配信が停止されたPC版『Plague Inc: Evolved』は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生以来、プレイヤー数が爆発的に増加していることがSteamのデータを収集しているSteam Chartの記録より確認できる。
開発元のNdemic Creationsは、中国のApp Storeから削除された際の声明で「中国サイバースペース管理局と連絡を取り、懸念事項を解決する策を見つける」と伝えていたが、当局側は強硬姿勢を取り続けているのが現状のようだ。
『Plague Inc.』が伝える衛生教育上の重要性はCDC(アメリカ疾病予防管理センター)などの保健機関からも認知されており、Ndemic Creationsは現在、主要な保健機関と連携して、新型コロナウイルスの封じ込めや抑制をサポートするための支援策を検討しているという。
ただし、本作は現実的で有益なものとなるよう設計されているとはいえ、あくまでもゲームだ。同社は「新型コロナウイルスについての詳細情報は、WHO(世界保健機関)を含む各国の保健当局から確認してほしい」と呼びかけている。
ライター/ヨシムネ