2Dアクションゲーム『The Messenger』で高評価を得たSabotage Studioが、新作RPG『Sea of Stars』を正式発表した。プラットフォームはPCおよびコンソール。発売は2022年を予定し、発売時点で日本語への対応も決定している。
『Sea of Stars』は1990年代のクラシックなRPGに影響を受けた、ターンベース戦闘を主体とするRPGだ。『The Messenger』の前日譚となっており、闘争と冒険と友情といった王道テーマを用いた、笑いあり感動ありの物語を描く。
ゲームの特徴として最初に紹介されているのは、シンボルエンカウント制のターンベースバトルだ。本作ではストーリーに応じてキャラクターが成長していく形式が採用されており、戦闘の勝敗はプレイ時間ではなくプレイヤーの腕前や戦術に依存するという。そのためザコ戦であっても手強く、ボス戦は何度もやり直すことを視野に入れた難易度に調整されている。
戦闘はターンベースを主体にしているがアクション性があり、タイミング良くボタンを押すことでより大きなダメージを与えたり、敵からのダメージを軽減したりすることができる。敵の強力な攻撃や魔法に対してタイミング良くボタンを押すと、威力を軽減するだけでなく攻撃そのものをキャンセルし、逆に大ダメージを与えることも狙えるという。
また、通常攻撃を成功させることで発生する「エクリプスオーブ」を消費し、あらゆる行動の効果を2倍にすることが可能な「ブースト」と呼ばれるシステムも搭載。オーブはストック可能なので、どのタイミングで使うか良く見極めてから利用しなければならない。
ゲーム内のプレイアブルキャラクターは全6人で、パーティの組み合わせによるシナジーや育て方によって変化する戦術は無数にあるという。
また2Dアクションゲーム『The Messenger』の開発スタジオらしく移動アクションにも力を入れており、世界各所に存在するする村やダンジョンは、ジャンプやよじ登り、水泳といったさまざまな方法で探索することができる。ひとつの目標地点に到達するためにも複数の手段がある、自由な冒険が待っていると紹介されている。
このほか広大な世界には広い海が広がっており、移動手段として「ボート」が用意されているそうだ。このボートは拠点としても機能しており、次にどこへ向かうべきかわからないときは船内で仲間が次の目標を教えてくれるそうだ。
もちろん本作の注目点である美麗でなめらかなグラフィックは、ピクセルアートを主体にした1990年代のRPGを思わせる見た目だが、解像度が高く、天候の変化や昼夜のサイクルで影の長さや世界の色合いがダイナミックに変化するモダンな特徴を持つ。
天候変化に関しては単に見た目だけでなく、日中にしか起動しない仕掛け、夜にしか咲かない花、暗闇でしか見えない光るこけの道などの仕掛けも用意されている。
『Sea of Stars』は発表とともにKickstarterでクラウドファンディングを実施しており、わずか7時間で最初の目標金額である約1000万円を突破。リワードとしてゲームが手に入る支援額は35カナダドル(約2700円)からで、人数限定のカテゴリはすべて売り切れとなっているなど、大きな注目を集めている。
追加された最初のストレッチゴールはボーナスダンジョンとふたりプレイモードの導入で、ふたりで自由に世界を冒険でき、ふたりでしか解けない仕掛けも用意されるという。今後もまだふたつ以上の謎のストレッチゴールが用意されているが、この勢いで資金が集まれば順次アンロックされていきそうだ。
いまだにファンの多い1990年代のRPGへのラブレターのような期待作である『Sea of Stars』。気になる方はぜひチェックしてみてほしい。
ライター/古嶋誉幸