MODコミュニティサイトのNexus Modsは、外出自粛やロックダウンによって自宅待機をしている人々にMOD製作を促すためのコンテスト「Stay Home. Make Mods.」を開催中だ。コンテスト開始から執筆時点までに20種類以上のMODが投稿されており、テーマは設定されていないためどのようなMODでエントリーしてもよいが、やはり新型コロナウイルスの影響を受けた作品もリリースされている。
その中でも特に出来が良いのが、『The Elder Scrolls V: Skyrim』用のMOD「Skyrim on Quarantine」だ。
このMODをゲームに適用することで、アルゴニアンやオーク、カジートなど、亜人種以外の全NPCが医療用マスクを装着する。治安を守る警備兵たちは防毒マスクを装着して市井を巡回し、ほとんどの店は閉店。また、ほとんどのNPCはプレイヤーを避け、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を保つために家からも出なくなるため、ゲームはクリア不可能になってしまう。
使い捨てマスクの品薄などによる影響で『Fallout 4』や『バイオハザード RE:3』など、いくつかのゲームでマスクを追加するMODが出ている。しかし、NPCが外出しなくなる、ソーシャルディスタンスを取るようになる、防毒マスクをつけた警備員が街を巡回するなど、防疫体制まで再現する力の入ったMODはほかにない。
前述のとおり、NPCが家の外に出ないようになるので、ゲームのほとんどのクエストは破壊されてしまう。ある意味で、新型コロナウイルスの感染拡大で社会が混乱に陥るところまで完全に再現しているといえるだろう。単なる装備品MODの枠に捕らわれない「Skyrim on Quarantine」はかなりの力作だ。
「Stay Home. Make Mods.」コンテストは、4月6日から5月4日まで毎週行われる。最大50ポンド(約6800円)までの好きなゲームが貰えるなどの賞品も用意されているので、参加を希望する方は、公式サイトの募集要項をよく読んでから挑戦してみてほしい。
ライター/古嶋誉幸