海外メディアGameSpotが行ったEpic GamesのCEOティム・スウィニー氏へのインタビューにて、氏はオープンなプラットフォームの重要性を語り、将来的にはEpic Games StoreをiOSやAndroidに導入したい意向を示した。
これがEpic Games Storeで買い物ができるiOSやAndroid用アプリなのか、あるいはそれらのプラットフォーム専用のマーケットなのか踏み込んで語られていないが、「業界を前進させる」といった口ぶりからすると後者のようだ。
Epic Gamesは、以前からプラットフォームホルダーやストアサービスによるストア30、出品者70の利益配分率に異を唱えている。そのため、Epic Games Storeでは12:88という利益配分率を取っており、Unreal Engineを使った場合はロイヤリティも12%の中に含まれるという、販売者に有益な策を打ち立てていた。
来年リリース予定のUnreal Engine 5の発表の際、日本円にして約1億円の粗収入に満たない場合ライセンス料が無料という、新たなライセンス条項を発表した。
Epic Games Storeといえば、定期的に無料のゲームを配布することでも有名だ。5月は『Grand Theft Auto V』や『Civilization VI』など、発売から数年経つとはいえ、今なお人気のAAAタイトルを複数配布している。
これについてもスウィニー氏は、ゲームを無料で配布したあと、同じ会社のSteamやコンソールでの売上が上昇したと多くの開発社が報告していることを語った。無料配布でEpic Games Storeのユーザーは増え、開発社のゲームは売上が上昇するポジティブなサイクルが起きているという。
このインタビューは、Gamespotが6月1日よりスタートしたチャリティライブストリーミングイベント「GameSpot’s Play For All」の一環だ。さまざまなゲームのストリーミングや、「Cyberpunk 2077 Night City Wire」、「EA Play」などのリストリーミングなど、毎日2時間ほど開催。この間、新型コロナウイルスの感染拡大と戦う人々を支援するための募金活動も行うことになっている。
同メディアはティム・スウィニー氏の出演を記念し、Unreal Engine 5発表時に公開された氏の自宅オフィスの画像を使ったZOOM用背景を配布している。広いオフィスにプラズマボールがぽつんと置かれていたことで、「『どうぶつの森』を始めて1週間目の人の部屋みたいだ」などと話題になった部屋だ。
ライター/古嶋誉幸