デベロッパーのOvid Worksは、マルチプレイ協力型ホラーFPS『Nemesis: Distress』を発表した。発売日や価格は未定。本作はボードゲームデベロッパーAwaken Realms Digitalのホラーボードゲーム『Nemesis』のビデオゲーム版だ。
オリジナルとなるボードゲームについては、単体で遊べる拡張版『Nemesis Lockdown』のキックスターターキャンペーンが進行中だ。なお、12ポンド(約1650円)以上の支援で『Nemesis: Distress』の早期アクセスキーが手に入る。通常価格が20ドル(約2150円)とのことなので、500円ほどお得だ。
『Nemesis: Distress』は、恐ろしいエイリアンが徘徊する宇宙船内で生き残るために5、6人ほどのプレイヤーで協力する作品だ。30分から40分ほどのセッション中で起こるアクシデントはエイリアンだけでなく、多くのシステムは破損し、大気中には汚染物質がばらまかれている。
さらに悪いことに、生存者たちはそれぞれ秘密の目的を持っている。環境すべてが敵となる状況で協力しながらも、目的を達成するために誰がいつ裏切るか分からない、そんな緊張感を持ったゲームである。
プレイヤーは異なるスキルを持ったキャラクターからひとりを選び、ゲームへ参加する。参加時に各プレイヤーは「エイリアンの巣を破壊する」、「船を安全に火星へと導く」、あるいは「あるプレイヤーを殺害する」といった秘密の目的が与えられる。ほかのプレイヤーにとって安全な目的もあり、セッションに裏切り者がいない場合もある。
しかし、もし誰かが「エイリアンの巣を破壊する」目的を公言した場合、あなたは発言者を信じられるだろうか。発言者は噓をついていて、誰かを殺害する瞬間を虎視眈々と狙っているかもしれない。
とはいえ、各キャラクターに埋め込まれているインプラントによって、銃を撃ちあうような直接の戦闘はできないようになっている。それでも裏切るのは簡単だ。部屋に火をつける、虚偽の情報を与える、あるいは目の前のドアを閉めるだけでも死に追いやることができるだろう。
本作はボードゲーム版と大まかなゲームルールが共通する一方で、騙しあいの駆け引きなど、ボードゲーム版とは異なるスキルを求められる。ただし、基本設定は一部でクロスオーバーする程度にとどまっているため、ボードゲーム版を知らなくても楽しく遊べるという。
エイリアンは恐ろしいが、プレイヤー同士の疑心暗鬼も恐ろしい。外的な脅威だけでなく、内的な脅威で生存者が窮地に陥るというのは、ホラーの普遍的なテーマといえるだろう。
『Nemesis: Distress』に興味がある方はSteamのウィッシュリストに登録するか、Kickstarterで支援して正式リリースを待ってみてほしい。
ライター/古嶋 誉幸