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漫画家の伊藤潤二氏が小島監督とホラーゲーム開発について話したと海外で報道。実際は挨拶程度だったがファンの熱い視線向く

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 海外メディアComicBook.comが、コミックイベント「Comic-Con@Home」にてホラー漫画家の伊藤潤二氏にインタビューを実施。ビデオゲームのプロジェクトに携わっているかを聞かれた伊藤氏が、小島秀夫監督と「ホラーゲームのことで話し合ったが、詳細はまだです」と答え、話題となった。

 ただしその後、このニュースは海外を中心に拡散されたが、伊藤潤二氏のTwitterアカウントから、パーティーの立ち話における「もし機会があれば協力をお願いするかもしれない」という程度のものですと、具体的な話が進んでいることは否定している。一方で同報道は海外で拡散され、大きな注目を浴びた。

 小島監督と伊藤氏のふたりは親交が深いことで知られており、生まれた年が同じという同世代同士。さかのぼると、プレイアブル・ティザー『P.T.』の製品版となる『Silent Hills』に着手していた際に、小島監督はハリウッドで活躍する監督ギレルモ・デル・トロ氏とあわせて伊藤氏と一緒とコラボレーションをすることを構想していた。

 2015年に投稿されたツイートでは、実際にギレルモ・デル・トロ監督と小島監督をまじえて、会議も行われたことが判明している。

 しかし『Silent Hills』の開発は中心になってしまい、この3人による夢のコラボレーションは実現しないこととなった。その後、ギレルモ・デル・トロは『DEATH STRANDING』の主要キャラクターのひとりとしてCGで出演、また伊藤氏も「エンジニア」として、カメオ出演を果している。

 今回の報道について、伊藤氏は立ち話程度のものだったと否定したが、2019年11月に『DEATH STRANDING』を発売した約2週間後に、小島監督が「最恐ホラー・ゲームでも創ろうかと思い、ホラー魂を呼び覚ますべく、怖い映画を少しずつ観ようかと」とツイートしたことも、ファンが期待してしまったこととも関係がありそうだ。

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(画像はP.T. Game | PS4 – PlayStation」より)

 伊藤氏は海外では『うずまき』が特に知られており、世界的なホラー漫画家だけあるので、ふたりのコラボレーションを楽しみにする人は、日本ならずとも海外でも多い。

 次回作に着手していることを明かしている小島監督だが、当然ながら、現時点でそれがホラーゲームであるかどうかは一切わからない。ただ昨年、ホラーゲーム開発の意欲をツイートし、さらに立ち話といえど伊藤氏にこのような話を口に出したとなると、ホラーゲームへの興味がまだつきていないことが確認できたといえそうだ。

ライター/福山幸司

ライター
漫画家の伊藤潤二氏が小島監督とホラーゲーム開発について話したと海外で報道。実際は挨拶程度だったがファンの熱い視線向く_002
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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