10月13日から発売が開始され、その安価な値段設定などから注目を集めているVRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Quest 2」。一方で、10月から規約の変更でOculusデバイスの新規利用時にFacebookアカウントの紐付けが必須となったことで、登録したアカウントがBANされる問い合わせが増えるといった事態が起きている(参考記事)。
新たにVRトレーニングサービス『YUR Fit』を提供するYURのCEOであるCix氏は、自身のTwitterアカウントで「Facebookアカウントを削除した場合は、アカウントに紐付けられたOculusのすべての購入情報やゲームの進捗などが削除される」ことを報告した。UploadVRなどの海外メディアが氏のツイートを引用して同件を報じている。
Important VR PSA: 👉 Deactivating your Facebook profile disables your Oculus Profile.
— CIX fit/acc (@cixliv) October 22, 2020
👉 Deleting your Facebook account takes away all your games, purchases, and progress.
Source: Eli Schwartz pic.twitter.com/dSJIcIf0ki
Cix氏が共有した画像では、Facebookのアカウントを休止した場合であれば、もう一度復旧することでOculusのアカウントも復帰することが書かれている。一方、アカウントを削除した場合は、前述のとおりすべての購入情報などが削除されることになっている。これを報じたUploadVRも、それを再確認している。
アカウントを削除すると購入情報も削除されるという措置自体は一般的で、Steamなどほとんどのデジタルストアはそのようになっている。
しかし、以前からのOculus製品ユーザーはFacebookアカウントとは無関係なOculus独自のアカウントを使ってきており、その場合であっても、Facebookのアカウントと紐付けした時点でこの措置が適用されると考えられる。不要になったからと安易に削除はしないよう、注意が必要だろう。
Cix氏は集団訴訟を禁じるOculusの利用規約を引用する一方で、集団訴訟を相談するDiscordアカウントへのリンクを貼っており、Facebookのアカウントを強制的に紐付ける同社に対して批判的な発言をしている。
なお集団訴訟への参加を禁じる利用規約自体は珍しいものではなく、Steamでも「紛争解決/拘束力のある仲裁/集団訴訟への参加権の放棄」として同様のことが定められている(参考リンク)。
ライター/古嶋誉幸