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SIE、格闘ゲーム大会「EVO」を買収へ。1996年から続く世界最大級の格ゲーイベント

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 ソニー・インタラクティブエンターテインメント(以下、SIE)は、格闘ゲームイベント「EVO」(Evolution Championship Series)を主催する法人「Triple Perfect」の買収を発表した。新たなeスポーツベンチャー企業のRTSとの共同買収になるという。

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(画像はSIE.Blog 「Welcoming Evo into the PlayStation Family」より)

 「EVO」は1996年から毎年開催されてきた大会で、メイントーナメントとサイドトーナメントに別れてさまざまな格闘ゲームのトーナメントが実施されている。世界最大級の知名度を誇り、日本からもこれまで多数の有名プレイヤーが参戦してきた。2004年のEVOで話題となった『ストリートファイターIII 3rd Strike』における梅原大吾氏とジャスティン・ウォン氏の名戦「背水の逆転劇」は、普段格闘ゲームをプレイしない人でも一度は聞いたことがあるのではないだろうか。

 SIEと共同でEVOを買収したRTSは、eスポーツのイベントマネジメント、ブランドや開発者向けのコンサルティング、ゲーミングタレントのマネジメントといった専門知識を有しているとされている。CEOはスチュアート・ソウ氏は、Linkedinで経歴を確認する限りではTwitchやEndeavorなどでeスポーツ関連のキャリアを経験しているようだ。

 なおEVOの共同設立者であるトム・キャノン氏とトニー・キャノン氏は、今後も格闘ゲームコミュニティへのサービスや活発な成長をサポートする顧問として密接に関わっていくとのこと。このほか、Twitter上ではEVOのマーク・ジュリオ氏が、今後もEVOはすべてのプラットフォームで展開されていくことを約束している

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(画像はPlayStation公式Twitterアカウントより)

 2021年8月6日から8日、13日から15日には、オンラインイベント「EVO 2021 Online」が実施される予定。『鉄拳7』『ストリートファイターV チャンピオンエディション』『Mortal Kombat 11 Ultimate』『ギルティ ギア ストライブ』といったタイトルの大会がオープン形式で実施される。

 SIEは、さまざまな国の格闘ゲームファンが繋がり新たな友情を築くオープン形式の大会のスタイルを維持しつつ、トーナメントを成長させイベント自体や配信をより楽しいものにしていくともコメント。
 また自社のコンソールで格闘ゲームコミュニティとeスポーツを成長させ、対戦ゲームのファンを幅広くサポートすることを“旅”と例え、今回の買収がその旅のエキサイティングな一歩になったと伝えている。PlayStationが格闘ゲームで非常に高い人気を誇っているともしており、2020年だけで11億時間以上もプレイされたとのデータも公表した。

格闘ゲームイベント「EVO Online」の開催中止が決定。創設者への性的虐待の告発が原因に

 昨年は「EVO Online」の開催が予定されていたものの、創設者への性的虐待の告発が原因で中止となった。SIEは最後に「EVOを安全で快適なものとする」と約束している。今後「EVO」はどのような方向を向いていくのか、さらなる続報は「evo.gg」にて数週間から数ヶ月以内に伝えられるという。

 以下はSIEから日本語圏向けに配布されたプレスリリース全文となる。

ソニー・インタラクティブエンタテインメントとeスポーツ事業を営む
RTSがThe Evolution Championship Series(Evo)を共同買収

~『GUILTY GEAR -STRIVE-』、『Mortal Kombat 11 Ultimate』、『STREET FIGHTER V CHAMPION EDITION』、『鉄拳7』をラインアップとして、格闘ゲームトーナメント 「Evo Online」を8月に開催~

ソニー・インタラクティブエンタテインメントLLC(SIE)とEndeavorのeスポーツ事業から新たに誕生したRTSは、両社のeスポーツ合弁会社を通じて、世界最大規模の格闘ゲーム大会であるThe Evolution Championship Series(Evo)に関する資産をTriple Perfect, Inc.から共同で買収したことをお知らせいたします。

格闘ゲームをお楽しみいただいている世界中のプレイヤーやファンの皆さまにとって、今後もEvoがコミュニティに根差した唯一無二の競争力を持ったプラットフォームであり続けるべく、Evoの共同創設者であるTony Cannon(トニー・キャノン)、Tom Cannon(トム・キャノン)の両氏はアドバイザーとして引き続き密接に関わっていきます。新しいパートナーシップを通じて、プレミアム・格闘ゲームトーナメントとしてのEvoの地位をさらに確立させるとともに、ゲームコミュニティ全体の継続的な発展に寄与できるよう取り組んでまいります。

世界的なゲームパブリッシャー各社様のご協力を得て、今年は完全オンラインイベントとして、「Evo Online」を米国現地時間の2021年8月6日(金)~8日(日)、2021年8月13日(金)~15日(日)に開催いたします。参加費は無料で、北米、ヨーロッパ、アジア、中南米地域では*1、株式会社バンダイナムコエンターテインメント様の『鉄拳7』、株式会社カプコン様の『STREET FIGHTER V CHAMPION EDITION』、Warner Bros. Games様の『Mortal Kombat 11 Ultimate』*2、アークシステムワークス株式会社様の『GUILTY GEAR -STRIVE-』の対戦がオープントーナメント方式で実施されます。また、ファンの皆さまは、ライブ配信を通してオンライン対戦をご覧いただけます。イベントの詳細につきましては、Evo公式サイト(evo.gg)で順次お知らせいたします。

「プレイステーション®プラットフォームの初期の頃から、格闘ゲームはプレイステーション®の資産やコミュニティにとって重要な役割を果たしてきており、私たちにとって、Evoとの長年にわたるパートナーシップは大きな意味を持っていました。このたびのRTSとのEvoの共同買収は、Evoの創設者であるトム・キャノンとトニー・キャノンの両氏、そして格闘ゲームファンの皆さまによる情熱的なコミュニティにとって、新たな幕開けとなることでしょう。」(SIE グローバル・コンペティティブ・ゲーミング VP スティーブン・ロバーツ)

「Evoは他の格闘ゲームには類を見ない、ユニークでアイコニックなコミュニティを構築しています。SIEのチームや、業界のレジェンドであるトム・キャノンとトニー・キャノンの両氏、そしてEvoのビジネス・デベロップメントの統括責任者であるMark Julio(マーク・フリオ)氏らとともにパートナーシップを築き、Evoの成長に貢献していけることを大変誇りに思います。本年および来年以降もファンの皆さまにとって、エキサイティングなプランを数多く準備しています。」(RTS CEO スチュアート・ソー)

「トムと私は、SIEとRTSとのパートナーシップに大変興奮しています。両社は豊富な経験をもたらしてくれるとともに、両社との間では、格闘ゲームコミュニティに対する情熱を共有できています。引き続きEvoのルーツを忠実に保ちながら、次なるステージに向けて共に取り組んでいけることを楽しみにしております。(Evo共同創始者 トニー・キャノン)

本買収により、SIEとRTSとの間で新たに設立された合弁会社がEvoの運営を担うことになります。買収額や合弁会社への出資比率を含む諸条件等については、契約条件により公表しておりません。

以上

*1 参加対象は次の各国・地域となります:アメリカ、カナダ、バハマ、ドミニカ、キューバ、ベリーズ、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、パナマ、ジャマイカ、ケイマン諸島、ベネズエラ、コロンビア、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ、プエルトリコ、メキシコ、エクアドル、ブラジル、ペルー、ボリビア、パラグアイ、ウルグアイ、チリ、アルゼンチン、アイルランド、イギリス、フランス、スペイン、ポルトガル、ベルギー、オランダ、イタリア、スイス、オーストリア、ドイツ、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリー、スロベニア、クロアチア、セルビア、ボスニア、ベラルーシ、ウクライナ、モルドバ、ルーマニア、モンテネグロ、コソボ、アルバニア、北マケドニア、ブルガリア、ギリシャ、トルコ、ロシア、タイ、ラオス、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン、シンガポール、日本、韓国、台湾、香港

*2『Mortal Kombat 11 Ultimate』については、北米、ヨーロッパ、中南米地域のみでの実施となります。

※ “プレイステーション”は、株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標または商標です。
※ “SONY”はソニー株式会社の登録商標または商標です。
※ その他記載されている名称は各社の商標または登録商標です。

【更新 2021/3/19 10:30】 文章を一部加筆・修正しました。

文/ishigenn

編集
SIE、格闘ゲーム大会「EVO」を買収へ。1996年から続く世界最大級の格ゲーイベント_003
ニュースから企画まで幅広く執筆予定の編集部デスク。ペーペーのフリーライター時代からゲーム情報サイト「AUTOMATON」の二代目編集長を経て電ファミニコゲーマーにたどり着く。「インディーとか洋ゲーばっかりやってるんでしょ?」とよく言われるが、和ゲーもソシャゲもレトロも楽しくたしなむ雑食派。
Twitter:@ishigenn

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