アメリカに住むエンジニアのマイケル・ピック氏が、世界最大のNintendo Switchを自作したとする動画を公開した。この巨大Nintendo Switchのサイズは横180センチメートルと縦76センチメートル、重さ30キログラム。通常のNintendo Switchは横239ミリメートルと縦102ミリメートル、重さは約400グラム。動画を見てもかなりのビッグサイズであることが分かるだろう。
大きいだけでなく実際にボタンとジョイスティックも完全に動作しており、だからこそ「世界最大のNintendo Switch」だという。制作物はテネシー州にある小児ガンの治療で世界的に有名なセントジュード小児研究病院に寄贈された。
「私はNintendo Switchが大好きです。軽くて持ち運び可能。でも、簡単になくしてしまうのが私にとっての問題です」。動画の最初にピック氏冗談めかして語っている。4Kモニタを搭載し、よほどのことがなければなくしそうもない巨大Nintendo Switchだが、単純に大型モニタにNintendo Switchのガワを取り付けたわけではない。最大の特徴はすべてのボタンがきちんと機能するという点だ。木を加工して完全に動作する巨大Nintendo Switchを作るまでの課程が、動画内でも確認できる。
巨大Nintendo Switchを使って実際に『マリオカート8 デラックス』をプレイしているが、両手いっぱいに広げてもジョイコンの片方にしか手が届いていない。それでもなんとかコースを走っているのが面白い。もともと片方のジョイコンでも遊べる「おすそわけプレイ」に対応しているからこそだ。
この巨大コントローラーは、内部にジョイコンといくつかのサーボモーター、そしてモーターを制御する小型コンピューターArduinoが搭載されている。本体の巨大ボタンの入力を受けたArduinoが、サーボモーターでジョイコンを押して入力するという方法を採っている。一方の巨大ジョイスティックは、その真下にジョイコンのスティックを配置して直接入力している。内蔵されたNintendo Switchやジョイコンは取り外しも可能だ。
大人でもポータブルモードをまともに遊ぶのは無理なので、子供にはさらに無理だろう。実際にこの巨大コントローラーで遊ぶとすれば、片方ずつ動かすのが現実的だ。ただし、Nintendo Switchに対応したコントローラーならどれでも使える。コントローラーに持ち替えたあとは、『フォートナイト』でビクトリーローヤルもしている。
巨大Nintendo Switchは無事小児病院に搬入された。台車にのって病院に運び込まれる姿はどことなく急患を思わせてシュールだが、このプレゼントは治療を受けるたくさんの子供たちに愛されているだろう。
ライター/古嶋誉幸