ゲーム開発スタジオMundfishは、ソビエト連邦を舞台にしたFPS『Atomic Heart』の約22分になるゲームプレイ映像を公開した。プラットフォームはPS4、PS5、Xbox Series X|S、PC(Steam)。発売日は未定。
【更新 2021/4/7 13:15】 記事初版にて、「Mundfishが公開したFPS『Atomic Hearts』のゲームプレイ映像」と記載しておりましたが、正しくは第三者のYouTubeチャンネル「GameCross 」が過去の映像を編集して投稿した動画でした。訂正しお詫び申し上げます。
『Atomic Heart』は1955年のソビエト連邦を舞台としたRPG要素を含むFPS。この世界ではインターネット、ホログラム、ロボットなどの技術がすでに発明されている技術革新が起きている。主人公は精神的に不安定なKGBの特別捜査官「P-3」で、連絡が途絶えた施設「3826号」の調査を政府から命じられる。
フィールドはオープンワールドで構成され、反乱をはじめたロボットや、有機生命体「Plyush」というクリーチャーとの戦いに身を投じることになる。本作は戦闘は一人称視点でのシューティングと近接攻撃によって構成されており、ロボットや家電製品から部品を取り外して、武器としてつなぎ合わせることができるクラフトが可能だ。
公開された映像で惹きつけられるのは、その精神をジワジワと蝕んでくるような強烈なビジュアルイメージだろう。植物型のクリーチャーを推し出しており、繊維質の造詣はとてもグロテスクだ。このあたりは映画『アナイアレイション 全滅領域』を彷彿とさせる。またロボットも不気味なマネキンのような人型もあれば、レトロなデザインのロボットも登場する。そのロボットたちはなぜか赤い血で流血している描写もあり、その奇妙さが世界観を形作っている。
全体的に50年代のソ連という過去という時代設定と、ロボットやホログラムという近未来的なイメージが同居しているのが唯一無二の世界観を作り出しているといえるだろう。
また弾数にシビアな制限があるようで、プレイ動画では近接攻撃を主軸にクリーチャーと戦っている。オープンワールドということを考えると、『デッドアイランド』に近いプレイ感覚なのかもしれない。片手につけたグローブによる特殊能力が発動できるのは『バイオショック』やそのフォロワー作品『シンギュラリティ』などを彷彿とさせる。
本作にはUnreal Engine 4が採用されており、グラフィックス パフォーマンスを上げるNvidia RTXおよびDLSS技術に対応している。今回のプレイ動画には複合施設「3826号」の屋内シーンや、野外シーンも確認することができるが、そのレイトレーシング技術による美麗なグラフィックは注目といえるだろう。
残念ながら発売日は未定だが、今回のプレイ動画はしっかりと開発が進んでいることが確認できた。続報に期待したい。
ライター/福山幸司