Epic Gamesは現在開発中の「Unreal Engine 5」(以下、UE5)の早期アクセスバージョンをリリースした。5月26日(水)に公開した動画「Welcome to Unreal Engine 5 Early Access」にて、UE5の新機能を紹介している。
UE5は次世代コンソール、現世代コンソール、Windows、macOS、Linux、iOS、Androidをサポートするゲームエンジンだ。2022年のフルリリースを前に、早期アクセスをスタート。UE5の新機能を試せるが、本格的なゲーム開発には向かないとし、開発者に対してあくまで機能のプレビューを行うにとどめるようにと呼びかけている。
2020年5月に「古代の谷」というサンプルとともに数億ポリゴンもの映画向けアセットを直接インポートできる「Nanite」や、次世代ライティングシステム「Lumen」などが紹介された。
今回の発表では、次世代アンチエイリアス「Temporal Super Resolution」や、高品質なアセットを無料で使えるQuixelの「Megascansライブラリ」がUE5に統合されることなど、多くの新機能が紹介された。素人目にも気になった新機能をいくつか紹介しよう。
「World Partition」は広大なオープンワールドマップを複数のアーティストが同時に簡単にエディットできる機能だ。広大なマップを自動的に分割、分割したセルをアーティストが必要な部分だけロードして作業できる。変更が競合することもないという。
「Animation Motion Warping」は、あるオブジェクトに対するアニメーションを、別のオブジェクトにも自動的に対応させる機能だ。デモンストレーションでは主人公の腰の高さほどのがれきを乗り越えるアニメーションを、自動的にそれより低いがれきを乗り越えるアニメーションに変換していた。
UE5早期アクセススタートと同時に、「古代の谷」サンプルも配信された。古代の谷を動かすための必要最低限のスペックは「VRAM 8GB以上のNVIDIA GTX 1080 もしくは AMD RX Vega 64」以上、「システムメモリ32GB」とかなり高い。あくまで古代の谷のサンプルを動かすための必要スペックであり、UE5自体の動作環境はもっと低い。
UE5を早速使ってみたいという方は、公式オンラインラーニング「UE5 早期アクセス クイックスタート」を確認するのがいいだろう。新規プロジェクトのスタート方法が解説されている。