インディーゲームと現代アートを融合した展覧会『art bit – Contemporary Art & Indie Game Culture – 』が京都で開始。関西を中心に活動する両ジャンルの作家を4つのテーマに分け、創造力のルーツとゲームカルチャーの現在地に迫る

 「ホテル アンテルーム 京都」は、同施設内のスペース「GALLERY9.5」にて、インディーゲームと現代アートを融合した展覧会『art bit – Contemporary Art & Indie Game Culture – 』を7月9日(土)より開始した。

(画像は「GALLERY 9.5」公式サイトより)

 「ホテル アンテルーム 京都」は、京都市南区にある宿泊施設。「アート&カルチャー」をコンセプトに、京都周辺の文化情報を積極的に発信している。同館にはギャラリーやバーも併設されており、バーでは東京渋谷のコミュニティスペース「asobu」のキュレーションによるインディーゲームの体験イベントを不定期に開催。

 今回の展覧会もその延長線上にある野心的な取り組みといえるだろう。本展では「ミニマル・規則性アート」、「デジタルアートの思想」、「観光・地域アート」、「原体験」の4つをテーマに、主に関西を拠点とする独立系ゲームクリエイターと現代アート作家を各カテゴリー1組ずつ紹介(「デジタルアートの思想」のみゲームクリエイター2組)。インディーゲームが持つ芸術性と現代アートのゲーム性に注目し、両者の創造力のルーツと京都周辺で育まれたゲームカルチャーの現在地に迫る。

 本誌になじみの深いところでは、ドット絵を用いた密度の高いビジュアル表現で知られ、『マインクラフト』内に作成した巨大鳥居を取り上げたアニメーション作家のたかくらかずき氏も出展。仏教にインスパイアされ制作したSteamで販売中のシューティングゲーム『摩尼遊戯TOKOYO』を提供している。

 また、クラウドファンディングサイト「Makuake」600万円以上の開発資金を集め話題を呼んだ宇治市の観光PRアクションゲーム『宇治市~宇治茶と源氏物語のまち~』も出展されているほか、「Unityインターハイ2019」で準優勝に選出され、現役学生クリエイターのえふぇ子氏を一躍有名にした数学弾幕ゲーム『Mathmare』も会場で楽しめるとのことだ。

 インディーゲームを特集した展覧会の開催は全国的にも珍しく、現代アートとの出会いによる化学変化にも注目の本イベント。筆者個人としては、過激な身体表現で怪我や骨折の絶えないパフォーマンス集団「contact Gonzo」が丸ごとモデリングし落とし込んだ実際の島のマップを、コントローラー代わりのバイクハンドルをリアルに握って爆走するレースゲーム『伊吹島ドリフト伝説』の制作時の様子を描いた映像作品に私的な期待を寄せている。

 本展覧会の開催期間は9月4日(土)まで。午前11時から午後8時の間のオープンとなる。期間中は作品展示以外にも、トークイベントやワークショップ、ゲームジャムにアパレルブランド「エディットモード」のポップアップストアといった関連イベントが催されるようだ。詳細は随時公式サイトにて発表される。

 本展覧会に関するリリース全文は以下のとおり。

■タイトル
「art bit – Contemporary Art & Indie Game Culture –」の開催

■概要
2011年の開業以来、常に変化する京都のアート&カルチャーのいまを発信してきたホテルアンテルーム 京都。

2013年より続く日本最大級のインディーゲームの祭典、BitSummit。

両者の出会いから生まれた本展では、現代アートのゲーム性とインディーゲームの芸術性、合わせ鏡のような互いの魅力とクリエイティビティのルーツに迫るとともに、京都で育まれ、世界に広がっていったゲームカルチャーの今に注目しました。

独自の作家性や作品の個性が魅力のインディーゲーム
遊びの学術研究を進めるゲームスタディーズ
デジタルとリアルをつなぐAR技術
ビデオゲームをモチーフにしたアパレルブランド
情緒あるピクセルアートの世界に浸るコンセプトルーム

変わりゆくゲームカルチャーの魅力と、アートとゲームの交わりから生まれる新たな可能性をぜひご体験ください。

本展では、現代アートとインディーゲームの作品展示に加え、実際にゲームをプレイできるコーナーや、ビデオゲームをモチーフにしたアパレルブランドのポップアップストア、子どもから大人まで楽しめるワークショップ、アーティストやクリエイターを招いたトークセッション、AR技術を活用したリアル体験型ゲームの開発、学生によるゲームジャムの開催など多数イベント企画を用意しております。
各種、詳細情報は以下のホームページより追って発表いたします。

■開催概要
会期 2021年7月9日(金)~9月4日(土)11:00AM~8:00PM
会場 ホテル アンテルーム 京都 GALLERY 9.5
TEL 075-681-5656
住所 京都市南区東九条明田町7番
展覧会公式ページ https://www.uds-hotels.com/anteroom/kyoto/news/
BitSummit公式ページ https://bitsummit.org/ja/

Organizer 株式会社Skeleton Crew Studio
Special Partners 朝戸一聖(TANSAN)/ hako生活 / 江南匡晃(EDITMODE)
Partners asobu / EDITMODE / hako生活 / 京都コンピュータ学院 / UMMM / room6 BitSummit / TANSAN

■出展作家・タイトル
本展では、現代アートを舞台に制作・発表を行うアーティストと、インディーゲームのクリエイター、それぞれの作品や活動に共通する4つのテーマを見出し、作品展示を行っています。各テーマでは展覧会をより深く楽しんでいただくための寄稿文をお寄せいただいており、ぜひ作品と共にご覧ください。

1、ミニマル・規則性アート
現代アート:竹内義博
インディーゲーム:えふぇ子「Mathmare」
寄稿者:中尾拓哉(美術評論家、芸術学)

2、デジタルアートの思想
現代アート:たかくらかずき「摩尼遊戯TOKOYO」
インディーゲーム:Pillow Castle「Superliminal」
インディーゲーム:TPM.CO SOFT WORKS 「タロティカ・ブードゥー」
寄稿者:飯田和敏(ゲームクリエイター、立命館大学映像学部教授)

3、観光・地域アート
現代アート:contact Gonzo「土食べ軍団」「国東クッキング伝説」「伊吹島ドリフト伝説」
インディーゲーム:宇治市「宇治市~宇治茶と源氏物語のまち~」
寄稿者:玉置泰紀(KADOKAWA/2021年室エグゼクティブプロデューサー担当部長、元ウォーカー総編集長、一般社団法人メタ観光推進機構理事)

4、原体験
現代アート:西垣肇也樹
インディーゲーム:Desk Works「RPGタイム!~ライトの伝説~」
寄稿者:加藤 隆文(大阪成蹊大学芸術学部講師)

ライター/dashimaru

ライター
フリーランスの翻訳者を経て、2021年より編集アシスタントとして加入。京都の町屋で猫と暮らす。
Twitter:@dashimaruJP
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