スクウェア・エニックスは、情報番組「超ドラゴンクエストⅩTV9周年特番」にて、『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン』の新しい情報を明らかにした。
プラットフォームは未定で、2022年の発売を予定している。
『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン』は、2012年から運営が開始されたMMORPG『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』のオフライン版。インターネットに接続することなく、スタンドアローン作品として遊ぶことができる。
番組では、本作のプロデューサーの白石琢磨氏が登壇し、「一問一答」形式で本作の詳しい情報が明らかになった。
まず本作の見た目の変更だが、もともとの「オンライン」版を前提とした広大な世界・マップを、「オフライン」に適したスケールへと変更したためと説明された。ただ単純に小さくするだけではなく、歴史ある『ドラゴンクエスト』シリーズの昔懐かしい温かいニュアンスを出すために、試行錯誤して今のビジュアルに到達したとのこと。
このビジュアル表現を、開発内では「ドット」と「デフォルメ」のD、さらにアニメーションの「ロトスコープ」という手法を組み合わせて、「DDロトスコープレンダリング」と呼んでいるとのこと。元のフル3Dデータを、あたかもデフォルメの効いたドット絵のように表現する新しい技法の造語だという。被写界深度やディティールなどもこだわっており、あらためて絵作りを行っている。
さらに収録されるストーリーは、バージョン1の「目覚めし五つの種族」までとなる。番組内で公開されたスライドには「サブタイトルの通り、まずは『目覚めし五つの種族』までです。ただし……」と書かれており、白石氏は「なんとかしてなんとかしたいと思っているんですけど、ただ決まってもない情報、出せる情報ではないので」と伝えた。
白石氏は続けて「バージョン1だけと思われたくないので、「ただし」という文字を(スライド)に入れた」として、内実は不明ながらもバージョン2以降のオフライン版を作る意欲があることを暗に示唆した。現在、『ドラゴンクエストX オンライン』は「バージョン6」が11月11日に発売される予定となっている。
また『ドラゴンクエストX オンライン』は、バージョン5からボイスに対応していたが、今回のオフライン版もボイス対応することが明らかにされた。膨大なテキスト量のため、収録は現在でも続けられているという。
さらにバトルシステムは変更されており、ターン制コマンドバトルになっているそうだ。『ドラゴンクエストX オンライン』では、プレイヤーがモンスターを押したり、キャラクターが踏みとどまったりできる「移動干渉」のシステムがあったが、それはオンラインならではの、ほかのプレイヤー同士で面白くなるものなので、今回は『ドラゴンクエスト』シリーズの伝統的なターン制コマンドバトルを採用したとのこと。
明かされた情報はここまでだったが、移植にとどまらないこだわり抜かれた作品であることが伺えた。本作のプラットフォームなど、発売時期は2022年以外不明なので続報を楽しみにしたい。