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新海誠監督の新作映画『すずめの戸締まり』発表、列島各地に開いてしまう「災いの扉」を旅するアクション要素があるロード―ムービーに。2022年秋公開

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【12/16 0:20 記者会見の内容を踏まえ、記事をアップデートしました】

 新海誠監督は、同氏の新作映画を『すずめの戸締まり』と発表し、あわせてビジュアルを公開した。2022年秋公開予定。

 また、作品の公式サイトおよび公式Twitterアカウント(@suzume_tojimari)も開設されている。

 『すずめの戸締まり』は、『君の名は。』、『天気の子』で知られる新海誠監督の最新作。

 新海監督のツイートによると、主人公・鈴芽(すずめ)が、列島各地に開いてしまう「災いの扉」を閉めるために旅をするアクション要素があるロード―ムービー。鈴芽が「ある存在」と戦うことになり「現代の冒険物語」になるという。

新海誠監督の新作映画『すずめの戸締まり』発表、列島各地に開いてしまう「災いの扉」を旅するアクション要素があるロード―ムービーに。2022年秋公開_001
(画像はTwitterより)

 原作・脚本・監督を新海誠氏が務め、キャラクターデザインを田中将賀氏、作画監督を土屋堅一氏、美術監督を丹治匠氏がそれぞれ務める。公開されたビジュアルは、水没した街のような場所に扉が佇んでおり、『天気の子』とのつながりを予感させるものとなっている。

 発表記者会見がYouTubでプレミア公開という形で配信されており、『君の名は。』で宮水三葉役を演じた上白石萌音さん、『天気の子』で天野陽菜役の森七菜さん、そして新海監督が登壇した。

 発表会見で新海監督は、本作が「日本全国を広く舞台とした冒険物語」としており、ロードムービーとして各地のさまざまな風景や特別な出会いを描くという。青年の旅人など、主人公の鈴芽を中心にして、友情や疑似的な家族関係など、幅広い人間関係が描かれる。アクションが盛りだくさんの内容になっているという。

 また重要なテーマとして、「扉を閉じていく物語」としており、色々な可能性を開いていく物語よりも「ひとつひとつ散らかった可能性をもう一度みつめてあるべき手段できちんと閉じていく、そのことで次に進むべき本当の新しい場所を見つける物語」になるとした。劇中にはさまざまな「扉」が登場し、閉じていく物語が展開していくとのこと。

 こうした「開く」よりも「閉じていく物語」を作りたい理由として、新海監督は「どんなことでも何かをはじめることよりも、終わらせることのほうが難しいと思います」とし、「少子高齢化が進む日本にとって、色んなことを始めることよりも閉じることのほうが難しくなってきたと感じてきました」、「今、お客さんが見たいのは閉じていく物語ではないかと考えました」と答えている。

 また映画館に足を運ぶ理由になる作品にしたいとしており、「映画館は、人間の感情移入や物語を没入する特別な能力を引き出す場所」としてとらえ、絵作りや音作りにもおいても、そうしたことを念頭に制作しているとのこと。オンデマンドの配信などでも「人間の物語を没入する能力」は発揮されるが、暗闇に座って大きなスクリーンで見ることで、もっともその能力が発揮されるとした。

 『君の名は。』や『天気の子』とのつながりは、「そこまで直接的な繋がりはない」としており、『アベンジャーズ』のようなMCU作品のような作品にはなっていないという。なお過去のキャラクターの登場については明言を避けた。

 「扉を閉じていく物語」がどのような物語になっているのか、気になるところ。新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』は、2022年秋公開予定だ。

ライター
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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