いま読まれている記事

ミステリー作家の米澤穂信氏が第166回直木賞に選出。『タクティクスオウガ』などゲーム好きな一面も持つ同氏の受賞に、デビュー作『氷菓』へも注目が集まる

article-thumbnail-220120c

 日本を代表する2大文学賞のひとつ、直木賞における第166回目の選考会が1月19日(水)に都内で開催され、今村翔吾氏の『塞王の楯』と並び米澤穂信氏の『黒牢城』が受賞作に選ばれた。

 ミステリー作品を中心に「日常の謎」を描いた青春小説などの作風で知られる米澤氏だが、なかでも商業デビュー作の『氷菓』をはじめとする『〈古典部〉シリーズ』は、テレビアニメやマンガ、映画といった多数のメディアミックス化が行われている。

 今回の受賞作『黒牢城』は、戦国時代を舞台とした歴史ミステリー小説。織田信長に背いて「有岡城」へ立てこもった武将の荒木村重が、説得に来た織田方の軍師・黒田官兵衛を牢獄に幽閉したという史実が元になっており、城内で起きる怪事件を黒田の力を借りて解決していく。

 同作は『このミステリーがすごい!』を筆頭に2021年度に発表されたミステリー小説アワードで数々の首位を獲得。大手ショッピングサイト「Amazon」の日本文学カテゴリーでも売れ筋ランキング1位の座を占めるなど一般読者からの人気も高い(執筆時点)。

 また米澤氏はゲーム好きな一面を持つことでも知られ、朝日新聞社が運営するウェブサイト「読書好日」のインタビューにおいて、自身のゲーム遍歴を披露している。特に1995年に発売されたシミュレーションRPG『タクティクスオウガ』をお気に入りの作品として挙げ、タイトル名は明かされていないものの、とあるゲームで日本人ランキングの1位に輝いたという逸話にも同記事では触れている。

 なおSNS上では同氏の受賞を受け、セガの対戦アーケードゲーム『電脳戦機バーチャロン』も登場した『氷菓』テレビアニメ版の第21話が話題となっている。これを機にアニメ版を視聴する者が増え、同エピソード内でキャラクターらが部室で遊ぶシーンが披露された『ダブルクロスThe 3rd Edition』にも注目が集まるのではないかと、TRPGのファン界隈からも熱い期待が寄せられているようだ。

ライター
フリーランスの翻訳者を経て、2021年より編集アシスタントとして加入。京都の町屋で猫と暮らす。
Twitter:@dashimaruJP

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ